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コンプレックスからくる魅力について
しおりを挟む「助かった……」
まさか朱莉からそんな言葉が返ってくるとは思わなくて、俺は驚いた。
「いつもコンプレックスは私にとって劣等感でしかなかった。その中に魅力があるなんて、思いもしなくて、何も浮かばなかった」
彼女にも何か深い過去があるのかもしれない。
俺は朱莉のこと、完璧で怖いヤツだと思っていたが、そんなんじゃなかった。
朱莉にだって苦手なことはあるし、点数に脅えることもあるんだ。
状況はみな同じ。
無理やり連れて来られて、死のゲームに参加させられている。
「いや、俺の方こそありがとう。じゃんけんの……」
すると、彼女は真剣な顔をして言った。
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まじ……か。
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