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グループディスカッション始動
しおりを挟む俺はほっと胸を撫で下ろして時計を見た。
後、20分残っている。
すると安城さんが言った。
「30分以内に答えを出せばいいんだし、この意見を答えとして出しましょう……」
「そうだな」
俺が頷いたその瞬間、山岡の左隣に座っている【星沼朱莉】が突然手を挙げた。
「意義あり。」
……え?
「ナメてんの?議論しろって言われて、ちょっと話してこれが答え?」
なんだ、このピリついた空気は。
「あんたら運営の話聞いてなかったの?無能なヤツを消すって言ってんだから、こんな無能な議論してたらみんな消されるに決まってんでしょ?」
ぶっきらぼうに名前を名乗り、それまで一度も会話に加わらなかった彼女の突然の発言に俺達は黙ってしまった。
沈黙が続く。
せっかくまとまっていた意見をどうして崩そうとするんだ。
混乱していた俺に星沼朱莉は尋ねる。
「朝井君はどうして協力することが大切だと思ったんですか?」
強い口調での発言。
そして、突然俺に話を振られたことにびくっと身体を揺らす。
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