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グループディスカッション始動
しおりを挟むドアに触れた男達は同時に胸を押さえながら膝をつく。
「おい、まさか……」
誰かがそうつぶやいた時、胸からボタボタと血が流れ出した。
「きゃああああ!!」
足が崩れて、うつぶせに倒れ込むふたり。
流れる血の量はどんどん多くなっていく。
最初はピクっと動いていたものの二人の血が小さな池を作り出した時にはもう、少しも動かなくなっていた。
「嘘だろ……」
射殺なんて脅しだと思っていた。
死ぬなんてあり得ないと。
でもこれはドッキリでも夢でもなくて、本当にやらなくては死ぬものなのか。
俺は震える手をぐっと握って耐えながら、彼らをただ見つめていた。
「おそらく、あの時計を付けずにドアに触れるとレーザーが出て射殺される仕組みになっているんだろう」
時計……。
ステージにある時計を見ると、先ほど男が写っていた大きなモニターが目に入った。
モニターには、残り時間8分と記されている。
「なぁ、これって時間切れになっても射殺の対象になるんじゃ」
「そうだろうな」
瑛人がそう答えた時、側にいた男が大きな声を出して走り出した。
「うわああああ!あの時計を持ってここから出ないと殺される」
その言葉は体育館中に響いて周りをパニックにさせた。
「いやだ、早く時計を持たなきゃ」
「やめて、押さないで!」
人が一斉に時計が置かれているステージのへと押しかける。
前の人を押し、我先にと手を伸ばす。
死にたくない、その一心で。
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