62 / 76
第54話 対面
しおりを挟む
(——やられた)
考えてみたら当然のことだ。
私たちがどれだけ大丈夫だと言ったところで、お兄さんがあの状態のアンリを放置しておくわけがないのだ。
お兄さんが荷物を放り出してきたのは、確か三十六階層だったと思う。
緊急信号が届いて、お兄さんは半日もかけずに戻ってきた。
でもお兄さんは基本的に、ダンジョンの環境を荒らすことを好まない。
それこそ妹のピンチとかでもない限り、そんな超特急で行き来するようなことはしないはずだ。
のんびりと、それでも他の冒険者に比べれば異常な速さで踏破していく。
一度潜ったことのあるダンジョンともなればなおのことだ。
お兄さんならきっと、三十六階層まで二日から三日もあれば戻れるはずだ。
お兄さんのことだから、荷物を回収したからって、すぐに引き返すようなことはしなかっただろう。
気を使いすぎる人なのだ。
大丈夫と言われたんだし、自分が戻ることで余計な負担をかけるかも知れないし、心配しすぎてウザがられるかも知れないし。
そんなふうに散々悩んだに違いない。
でも結局は心配する気持ちが勝って、また二日から三日かけて戻ってくるのだ。
お兄さんの行動パターンや思考パターンをある程度把握していれば、お兄さんが帰ってくるタイミングを見計らうのは、それほど難しいことじゃなくて——
それを証明するように、リビングの扉が開き、お兄さんが顔を覗かせる。
「あ、ごめん。お客さん来てたんだ……」
アマンダさんはソファから立ち上がると、お兄さんに近づき手を差し出した。
「やぁ、初めまして。私はアマンダ・D・ホプキンス。以後、お見知りおきを」
「あ、どうも。ジローです」
二人は握手を交わす。
とうとう——
とうとう、お兄さんとアマンダさんの対面を許してしまった。
「……あれ? もしかして、UDの……」
「私のことを知っているのかい? 光栄だね」
「そりゃもちろん……どうしてそんなすごい人が……」
「二人と偶然知り合って、今日は招待してもらったんだ。あ、そうだ。ジローに紹介したい子がいて」
「紹介?」
アマンダさんの言葉を聞いて、ギンのことを思い出す。
(そうだ。お兄さんに一番会いたいと思ってるのは、ギンのはずで……)
お兄さんが帰ってきた途端に、全力で飛びついてもおかしくないのに。
むしろそうならなかったのが意外なくらいだ。
そう思いながらギンを振り返ると、ソファは無人だった。
いや、違う。
ギンはソファの後ろに隠れているのだ。
そこから、お兄さんのことを盗み見ていた。
背もたれから、鮮やかな銀髪と真っ赤な顔が見え隠れする。
「……ギン?」
お兄さんが目を丸くする。
ギンはおずおずと背もたれの後ろから出てきて、ぺこりと頭を下げた。
挨拶だろうか?
もごもごと何か言ったけれど、声になっていなかった。
「ギン!」
お兄さんがギンに駆け寄り、その手をぎゅっと握った。
「なんでこんなところに」
「あの、色々と、あって、だから……」
ギンはしどろもどろだ。
「日本語……」
「た、たくさん、勉強したので……」
「そうなんだ。やっぱギンは頭がいいね」
「いえ。あなたに、どうしてもお礼が言いたかったから……」
「お礼? お礼されるようなことは、何も」
「今のオレがあるのは、あなたのおかげです。それに、お金を振り込んでくれてたの、あなたですよね。匿名だったけど」
「あー。でもそれは、大した額じゃないし」
「そんなことないです。ありがとうございます……」
ギンは恥ずかしそうに俯く。
「でも良かった、元気そうで」
「…………」
「いや、そんなことないか」
お兄さんがギンの顔を覗き込んだ。
「何か顔赤いし……もしかして体調悪いの? 大丈夫?」
お兄さんはギンの頬に手を当てて、熱を確かめた。
年頃の女の子にするにはデリカシーに欠けるけれど、きっと一緒に暮らしていた頃に戻ってしまっているのだろう。
とうとう限界を迎えてしまったようで、ギンはお兄さんを振り払った。
そのままリビングから飛び出してしまう。
「ちょっと、ギン……」
私は咄嗟に後を追ったけれど、その時にはすでに家からも飛び出していて、影一つなかった。
「……え?」
困惑した様子のお兄さん。
「あらあら。あれだけ会いたい会いたいって騒いで、日本にも無理やり付いて来たっていうのに」
「……私には『会いたくない』って言ってましたよ」
「そうなのかい? 思春期だねぇ」
アマンダさんは顎に手を添えて、眉を八の字にした。
「それにしても、困った」
「困った?」
「日本政府から、くれぐれもジローと接触しないようにって言われているんだ。私とジローが揉めることを恐れてるみたいでね。まあでも、これは事故だから仕方がない。私は君たちに招待されて、ここにいるんだから」
私は息を飲む。
(まさか最初からそのつもりで……)
私は自宅に招待するように、誘導されていたのだろうか。
でも振り返ってみても、誘導されたような記憶はない。
むしろ向こうから、店の手配を言い出したくらいで……。
(いや、だからこそ、か……)
振り返った程度で思い当たるなら、そもそも誘導なんてされていない。
「日本政府?」
お兄さんが首を傾げる。
「こっちの話さ。そんなことより、ジロー。海外のダンジョンでキャンプをしてみたいとは思わないかい?」
「え? そりゃ、思いますけど、でも……」
「わかってるよ。どこの国のダンジョンも、余所者に厳しい。でも私なら、君にその特権を与えることができる」
「本当ですか!?」
「ああ。でもまあ、詳しい話はまた後日。そろそろお暇するよ」
「帰るん、ですか?」
私は尋ねた。
せっかくお兄さんが、話に食いついたというのに。
「もういい時間だし、ギンも帰っちゃったし。次は約束通り——こっちのホームで、ね。ジローも入れて」
ああ、やっぱりだ。
最初から全部、彼女の思惑通りで——。
アマンダさんは私に歩み寄ってきて、耳元でそっと囁いた。
「少し、遅かったね」
「……え?」
「君が最初からそのスタンスだったなら、私の最大の障壁になっていただろうに」
ああ、そうか。
あの目は、敵を見る目だったのだ。
常に飄々としていて、あのアンリすら軽くあしらって見せた彼女が、私を脅威だと判断して——
「お互い、本当によかったね。たとえ子供でも、容赦できないから。——私の邪魔をするなら」
アマンダさんは私の頬に軽く口づけをすると、
「じゃあ、またね」
と言い残して、去って行った。
全身の力が抜けて、私はその場にへたり込む。
(やっぱり、あの人には何か野望があって……)
どこまでも、有能な敵。
そして——
「え? どうしたの、アンリ?」
「なにが?」
「いや、何か目元が腫れて……もしかして、さっきの人に何か……」
「違う。泣いたのは、あの人は関係ない」
「え? じゃあ、誰に泣かされたの?」
「誰って……」
アンリは躊躇いがちに、私のことを指さした。
「え、春奈ちゃん?」
……もう勘弁してくれ。
—————
【創作裏話】
妹の名前は『アンリ』にするか『エリ』にするかで、ものすごく悩みました。
考えてみたら当然のことだ。
私たちがどれだけ大丈夫だと言ったところで、お兄さんがあの状態のアンリを放置しておくわけがないのだ。
お兄さんが荷物を放り出してきたのは、確か三十六階層だったと思う。
緊急信号が届いて、お兄さんは半日もかけずに戻ってきた。
でもお兄さんは基本的に、ダンジョンの環境を荒らすことを好まない。
それこそ妹のピンチとかでもない限り、そんな超特急で行き来するようなことはしないはずだ。
のんびりと、それでも他の冒険者に比べれば異常な速さで踏破していく。
一度潜ったことのあるダンジョンともなればなおのことだ。
お兄さんならきっと、三十六階層まで二日から三日もあれば戻れるはずだ。
お兄さんのことだから、荷物を回収したからって、すぐに引き返すようなことはしなかっただろう。
気を使いすぎる人なのだ。
大丈夫と言われたんだし、自分が戻ることで余計な負担をかけるかも知れないし、心配しすぎてウザがられるかも知れないし。
そんなふうに散々悩んだに違いない。
でも結局は心配する気持ちが勝って、また二日から三日かけて戻ってくるのだ。
お兄さんの行動パターンや思考パターンをある程度把握していれば、お兄さんが帰ってくるタイミングを見計らうのは、それほど難しいことじゃなくて——
それを証明するように、リビングの扉が開き、お兄さんが顔を覗かせる。
「あ、ごめん。お客さん来てたんだ……」
アマンダさんはソファから立ち上がると、お兄さんに近づき手を差し出した。
「やぁ、初めまして。私はアマンダ・D・ホプキンス。以後、お見知りおきを」
「あ、どうも。ジローです」
二人は握手を交わす。
とうとう——
とうとう、お兄さんとアマンダさんの対面を許してしまった。
「……あれ? もしかして、UDの……」
「私のことを知っているのかい? 光栄だね」
「そりゃもちろん……どうしてそんなすごい人が……」
「二人と偶然知り合って、今日は招待してもらったんだ。あ、そうだ。ジローに紹介したい子がいて」
「紹介?」
アマンダさんの言葉を聞いて、ギンのことを思い出す。
(そうだ。お兄さんに一番会いたいと思ってるのは、ギンのはずで……)
お兄さんが帰ってきた途端に、全力で飛びついてもおかしくないのに。
むしろそうならなかったのが意外なくらいだ。
そう思いながらギンを振り返ると、ソファは無人だった。
いや、違う。
ギンはソファの後ろに隠れているのだ。
そこから、お兄さんのことを盗み見ていた。
背もたれから、鮮やかな銀髪と真っ赤な顔が見え隠れする。
「……ギン?」
お兄さんが目を丸くする。
ギンはおずおずと背もたれの後ろから出てきて、ぺこりと頭を下げた。
挨拶だろうか?
もごもごと何か言ったけれど、声になっていなかった。
「ギン!」
お兄さんがギンに駆け寄り、その手をぎゅっと握った。
「なんでこんなところに」
「あの、色々と、あって、だから……」
ギンはしどろもどろだ。
「日本語……」
「た、たくさん、勉強したので……」
「そうなんだ。やっぱギンは頭がいいね」
「いえ。あなたに、どうしてもお礼が言いたかったから……」
「お礼? お礼されるようなことは、何も」
「今のオレがあるのは、あなたのおかげです。それに、お金を振り込んでくれてたの、あなたですよね。匿名だったけど」
「あー。でもそれは、大した額じゃないし」
「そんなことないです。ありがとうございます……」
ギンは恥ずかしそうに俯く。
「でも良かった、元気そうで」
「…………」
「いや、そんなことないか」
お兄さんがギンの顔を覗き込んだ。
「何か顔赤いし……もしかして体調悪いの? 大丈夫?」
お兄さんはギンの頬に手を当てて、熱を確かめた。
年頃の女の子にするにはデリカシーに欠けるけれど、きっと一緒に暮らしていた頃に戻ってしまっているのだろう。
とうとう限界を迎えてしまったようで、ギンはお兄さんを振り払った。
そのままリビングから飛び出してしまう。
「ちょっと、ギン……」
私は咄嗟に後を追ったけれど、その時にはすでに家からも飛び出していて、影一つなかった。
「……え?」
困惑した様子のお兄さん。
「あらあら。あれだけ会いたい会いたいって騒いで、日本にも無理やり付いて来たっていうのに」
「……私には『会いたくない』って言ってましたよ」
「そうなのかい? 思春期だねぇ」
アマンダさんは顎に手を添えて、眉を八の字にした。
「それにしても、困った」
「困った?」
「日本政府から、くれぐれもジローと接触しないようにって言われているんだ。私とジローが揉めることを恐れてるみたいでね。まあでも、これは事故だから仕方がない。私は君たちに招待されて、ここにいるんだから」
私は息を飲む。
(まさか最初からそのつもりで……)
私は自宅に招待するように、誘導されていたのだろうか。
でも振り返ってみても、誘導されたような記憶はない。
むしろ向こうから、店の手配を言い出したくらいで……。
(いや、だからこそ、か……)
振り返った程度で思い当たるなら、そもそも誘導なんてされていない。
「日本政府?」
お兄さんが首を傾げる。
「こっちの話さ。そんなことより、ジロー。海外のダンジョンでキャンプをしてみたいとは思わないかい?」
「え? そりゃ、思いますけど、でも……」
「わかってるよ。どこの国のダンジョンも、余所者に厳しい。でも私なら、君にその特権を与えることができる」
「本当ですか!?」
「ああ。でもまあ、詳しい話はまた後日。そろそろお暇するよ」
「帰るん、ですか?」
私は尋ねた。
せっかくお兄さんが、話に食いついたというのに。
「もういい時間だし、ギンも帰っちゃったし。次は約束通り——こっちのホームで、ね。ジローも入れて」
ああ、やっぱりだ。
最初から全部、彼女の思惑通りで——。
アマンダさんは私に歩み寄ってきて、耳元でそっと囁いた。
「少し、遅かったね」
「……え?」
「君が最初からそのスタンスだったなら、私の最大の障壁になっていただろうに」
ああ、そうか。
あの目は、敵を見る目だったのだ。
常に飄々としていて、あのアンリすら軽くあしらって見せた彼女が、私を脅威だと判断して——
「お互い、本当によかったね。たとえ子供でも、容赦できないから。——私の邪魔をするなら」
アマンダさんは私の頬に軽く口づけをすると、
「じゃあ、またね」
と言い残して、去って行った。
全身の力が抜けて、私はその場にへたり込む。
(やっぱり、あの人には何か野望があって……)
どこまでも、有能な敵。
そして——
「え? どうしたの、アンリ?」
「なにが?」
「いや、何か目元が腫れて……もしかして、さっきの人に何か……」
「違う。泣いたのは、あの人は関係ない」
「え? じゃあ、誰に泣かされたの?」
「誰って……」
アンリは躊躇いがちに、私のことを指さした。
「え、春奈ちゃん?」
……もう勘弁してくれ。
—————
【創作裏話】
妹の名前は『アンリ』にするか『エリ』にするかで、ものすごく悩みました。
234
お気に入りに追加
1,680
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。
攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?
伽羅
ファンタジー
転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。
このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。
自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。
そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。
このまま下町でスローライフを送れるのか?
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる