長編「地球の子」

るりさん

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第二十一章 広い休日

破滅的ファッションセンス

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 クリスマス・イヴの正午近くになると、ガルセスの手配した業者が多数入ってダンスホールを飾り立てていた。外には大きいクリスマス・ツリーが立てられ、さまざまな形のバルーンやキラキラした飾りが付けられていた。
「いつになく盛大だな、町子のおじいさん」
 輝は、隣にいる町子に漏らした。すると彼女は手に持っていた何かを隠して、焦ったようなうわずった声を出した。
「う、うん、そうだね輝! そうそう、そう言えば今日、良いお知らせもあるんだって!」
「良いお知らせ? 町子は知っているのか?」
 町子は、首を横に振った。
「知らないよ」
 そう言うので、輝は疑いの目を向けた。
 すると、後ろを誰かが通って行ったので、町子が呼び止めた。
「あ、ソラートさんだ!」
 ソラートは、カリムたちの部屋に泊まらせてもらっていた。天使のシリンが増えることを、最初のうちは悪魔姉妹が嫌がったが、一緒にいるうちに打ち解けたようだ。
 ソラートは、爽やかな顔をして歩いている。今日がクリスマスだからだろうか。
「これから礼拝ですか?」
 輝が聞くと、ソラートは嬉しそうに頷いた。
「パーティーは四時半からだったね。それまでには戻るよ。私もパーティーは楽しみだからね」
 そう言って笑って去っていった。
「天使のシリンの人たちは、みんな日曜の礼拝なんだろうな。メルヴィンも敬虔だからすぐ教会に行っちゃった」
 町子が、開いた窓の窓枠に肘をついて、ダンスホールの作業を眺める。すると、ダンスホールの近くで、誰かが輝と町子に手を振っているのが見えた。
 マルスとカリーヌだった。
 隣には、内山牧師とアニラがいた。この二組はいつも一緒なのだろうか。カリーヌとマルスは同郷だから分かるが、内山牧師とアニラは環の管理人ということ以外共通点が見つからなかった。
 降りていくと、カリーヌが内山牧師を親指で差した。
「不真面目牧師でしょ。日本での礼拝ほったらかしてこっち来て、パーティーにも出るのよ」
 すると、内山牧師は苦笑いをしてこう言った。
「イギリスのクリスマスを経験したくてね。でも、ここでは私が礼拝を執り行うことはできないだろう? 旅行者扱いだしね。だから、結局パーティーだけ出ることになったんだ」
「へえ、よくできた言い訳ですね」
 町子の目が座っている。内山牧師が焦り始めたので、アニラが話題を変えた。
「町子さん、輝さん、そんなどうでも良いことより私の話を聞いてください。あなた方をここに呼んだのは、この作業を手伝っていただきたいからなのです」
「手伝い?」
 アニラは、頷いた。そして、彼らの後ろにあるダンスホールの入り口を指差した。カラフルなバルーンやぬいぐるみ、クリスマスツリーが飾られていて華やかだった。
 一体これがどうしたと言うのだろう?
 町子と輝が首を傾げていると、アニラは、小さなため息を一つ、ついた。
「バルーンが割れるんです。今年は例年より寒いでしょう。ですから、寒さについて行けていないと思うんです。そこで、見る者と戻す者であるお二人に力を借りようと」
 輝と町子は、また首を傾げた。
 見る者とも通す者の力をとバルーンにどのような関わりがあるのだろう。
「とにかく、あちらへ」
 疑問符ばかりの二人を、アニラがバルーンの元へ連れて行く。すると、そこにはたくさんのバルーンが割れた跡があった。
「膨らませすぎたんです」
 そう言って、地面に落ちていたバルーンの残骸を拾い上げた。
「これを、戻せませんか? 町子さんが、空気を見てちょうど良いタイミングを見計らい、その位置まで、バルーンの時間だけを戻す。そうすれば、予定していた数までバルーンを甦らすことができるはず」
 そこまで聞いて、輝は頭を抱えた。
「地球のシリンに、因果律に干渉する許可をもらわなきゃダメだろ」
 すると、アニラは腕を組んで、考え込んだ。
「電話ではいけないのですか? 地球のシリンはキリスト教ではないはずですから、礼拝には行ってないと思うのですが」
「電話で許可って、なんだか軽い気もするなあ。おじさんなら今、夕食の買い出しに付き合ってスーパーに行っているよ」
 輝がそう言ってふと北棟の屋敷の駐車場を見ると、白いスポーツカーが停まっていて、そこからたくさんの荷物を降ろしているアースとコック三人の姿が見えた。輝はアニラたちと少し分かれて、アースの方へ走っていき、しばらくして戻ってきた。
「いいって」
 息を切らしてそう言う輝は、少し楽しみな気持ちになっていた。
 すると、マルスが寒いにもかかわらず腕捲りをした。
「じゃあ、やるか。街で女の子を引っ掛けるのもいいが、こちらもきっと楽しいぞ!」
 そう言って、一人でバルーンのところへ行った。落ちているバルーンの残骸をかき集める。すると、カリーヌがため息をついてそこについていった。
「今に寒くなるわよ」
 カリーヌは、そう呟いてマルスの後を追った。しかし、その姿を見て、輝と町子は疑問を覚えた。
「カリーヌさん、礼拝はいいんですか? ソラートさんとカリムさんはもう行っているし、ミシェル先生は午前中いっぱい用事で埋まっているんですよ」
 カリーヌは、動きを止めた。
「礼拝、忘れてたわ!」
 そう言って、飛び上がったが、すぐに冷静になった。
「ま、いっか。ここ地元じゃないし、行ったら行ったで疎外感だし」
 カリーヌは変わり身が早い。それは彼女の前向きさから来るものだろうが、町子も輝も、なんだかそれが羨ましかった。
 輝と町子が作業を始めると、しばらくしてマルスが腕をさすって震え出した。
「寒い。くそ、軍神マルスを守護に持つこの僕がこんなことで」
 すると、カリーヌが大きな声で笑った。
「あなた、軍神だったの! そう、軍神!」
 カリーヌが笑っていると、なぜかいつも冷静なマルスが怒って彼女に食ってかかった。
「僕は君と違って南フランスに住んでいたんだよ! この寒さは堪えるんだ」
 カリーヌが、噴き出すのを我慢している。マルスはそれを見てさらに怒りを煽られた。
「カリーヌ! 君はどうしてそう、僕をいじめるんだ! 酷いだろう! この間なんて僕がロンドンで女の子の声をかけていたら、そいつナンパ男だってバラすし!」
 それを聞いて、輝が呆れたようにため息をついた。作業は半分ほど終わっている。
「女の子を守るには、当然の処置でしょう。それに、マルスさん、本当は本気で女の子を誘ったこと、ないはずです」
 マルスは、そう言われて、どきりとした。
 急に黙って動きを止めるマルスに、町子は声をかける。
「マルスさん、あなたと伯父の過去のことは、輝から聞きました。伯父に許可はとってあります。マルスさん、自分の心に鍵をかけちゃってる、私はそう思うんですけど」
 すると、カリーヌが、マルスの背をトントンと叩いた。
「あなたが守りたいもの、決して譲れないものはわかる。それを今までひた隠しにしてきたんでしょう。自分の心を誤魔化すためにも、まず自分を騙す。そのために女の子を引っ掛けていたんだから」
 そう言って、カリーヌはふと、地面を見る。足元にはまだバルーンの残骸が残っている。
 誰もが黙ってしまった。マルスは大きくため息をついてそこにしゃがみ込んだ。町子と輝はそれを見て心配そうにしている。
 その中で、アニラだけが黙って作業を続けていた。
 アニラは、少し寂しげに笑い、出来上がったバルーンを一つ持って、立ち上がった。
「妬けちゃいますよね」
 アニラは、残骸でなはい、もともと健康だったバルーンを膨らませて、空に放った。落ちてくるバルーンを、手で叩いてもう一度天へ放る。
「悪いことを考えている自分の心を受け入れるのは、良い心を受け入れるよりも有意義なことなんですよ」
 アニラのいうことはいちいち意味深い。なんだかそれを聞いて、マルスもカリーヌも、楽になった気がした。 
 そのまま町子たちは、バルーンの作業を終えた。周りで作業していた人たちは、どうしてバルーンがきちんと直っているのか不思議がったが、内側からテープを貼ったのだと言ってごまかした。
「テープを貼ればよかったんだ」
 屋敷に帰ると、輝が珍しく膨れた。町子はそれを見て笑った。
「ぷぷぷ輝、テープは膨らまないからダメだよ」
 面白かった。輝が頓珍漢なことを言ったからと言うのもあるが、その理由が幼稚すぎたからだ。
「焦ったよねえ、輝」
「俺が何を焦るんだよ」
 輝はまだ膨れている。町子は自分が言ったことが逐一ヒットするので面白くてたまらなかった。輝をからかうのも結構楽しいものだ。
 廊下をしばらく歩いて輝の家に着くと、町子は楽しそうに別れて行った。
 輝が部屋に入ると、中には悠太がいて、今日着ていく服の整理をしていた。
「結婚式じゃないからスーツじゃなくていいっていうんだけど、どうしても決まらないんだ。何にしようか」
 悩んでいるので、輝は一緒に考えることにした。
 しかし、十分たっても二十分たっても、いいアイデアが思いつかなかった。
「これは、誰かに相談するしかないな。俺たちセンスのないのが二人集まったところで自分をダメにするだけだ」
 悠太がそう言うので、輝は同意して他の人に見てもらうことにした。しかし、女性には見てもらえない。輝の思いつくところでは、以前一緒にハイドパークへ行ったメンバーだ。
「悠太、以前すごくハイセンスなメンバーでハイドパークに行ったんだ。すごく馴染んだんだよ。よかったらそのメンバーの誰かに見てもらわないか?」
「ああ、輝の手紙にあったな。確か、モリモトさんって人に直前を見てもらって、後はマルスさんとエルさんと先生とシリウスさんか」
 輝は、頷いて、それらの居場所を確認した。
「モリモトさんは、母さんとエルさんと、交流がてらバースのホテルに泊まって、今日午前中観光するって言っていたからダメか。マルスさんはアニラさんとどこかへ行っちゃったしなあ。ロンドンかな。まあいいや。シリウスさんはおじさんと一緒に北棟で生活しているから、そっちのがいいか。悠太、服や小物は全部北棟に持って行けるか?」
悠太は、頷いた。
「問題ないよ。お前も見てもらうんだろ?」
 悠太は、そう言って輝がずっと持っていたお気に入りの赤いニット帽を見せた。
「これに合わせてもらおうぜ」
 輝は、同意して、準備をすることになった。
 悠太は大学の帰り、バイトのない日に、ドロシーに頼んでロンドンに行って買い物をしていることがあった。そのおかげか、日本から持ってきたものとは別に、新しい服も目立っていた。輝は、ワンシーズンに一度、ディスカウントショップに行くくらいで、買ってくるものも少なかった。それでも古い物を捨ててだいぶ新しいものに変えることができた。
 ただ、輝が服を選ぶときは大体マネキンや店員に頼ってばかりだったので、センスは身についていない。
 二人は、ダンボール二つに冬物の服や小物、コートなどを畳んでしまった。途中、輝がアースかシリウスのどちらかに電話をしていたが、訪問はできるらしい。
 輝と悠太は、二人でダンボールを二つ、抱えて北棟に行ったが、二人の様子を見抜いていたシリウスとアースがエントランスの手前で待っていてくれて、四人で段ボールを部屋に運び込んだ。
「先生は、今、ロンドンの小さな病院にいるんですよね。時々、大きな病院とかヘルプが必要な病院に行きながら」
 段ボールから服を出して仕分けをしながら、悠太が聞くと、アースはいつもより少し、優しい笑顔を見せた。
「だいぶ楽になったよ。こうやって、クリスマスに休暇も取れる」
 それを聞いて、輝は嬉しくなった。
「おじさんがちゃんと休めているならそれでいいです。また無理したらお仕置きですよ」
 すると、シリウスが大きな声で笑った。
「そりゃあいい。お前、メティスに犬扱いされたもんな!」
 アースは、目を丸くして驚いた。
「犬」
 シリウスの言葉を受けてアースが片手で頭を抱えると、輝は真剣に考え出した。
「犬扱い、犬、首輪か。なるほど。いいかも」
 すると、アースのゲンコツが飛んできた。
「痛! 何するんですかおじさん! ダメですからね、これは譲りません。無理したら首輪つけて鎖で繋ぎます」
「他はいいがそれだけはダメだ」
 アースの声は震えていた。怒ってはいないが少し、泣きそうだった。
 いじるのもこれくらいにしておかないと後が怖いので、輝は他の話題にすり替えることにした。
「ごめんなさい、おじさん、冗談ですから。ええと、そろそろ服を見て欲しいんですが」
 部屋の雰囲気が変わった。
 輝と悠太の持ってきた服をシリウスたちが見定める。シリウスとアースは二人で何やら相談をしていたが、ついにシリウスがこう言った。
「ダメだな、こりゃ」
 輝と悠太は、それを聞いて、何かの間違いではないかと我が耳を疑った。輝の手が震える。
「おじさん、シリウスさんがあんなこと言ってますけど」
 輝の問いに、アースは腕組みをして、冷たい視線で輝の服を見た。
「本当にダメだな。お前らはこれで大学に行っていたのか?」
 輝と悠太は、泣きたくなった。ここまでこっぴどく言われるとは思わなかった。今にも泣き出しそうな二人を見て、アースがため息をついた。
「俺をいじめるからだ」
 すると、隣でシリウスが笑った。
「あれは本気だったぜ。俺もそうする」
 アースが、頭を抱えて座り込む。メティスに首輪をつけられたのが相当こたえたのだろう。輝は、その話題には今後触れてはいけない気がした。
「おじさん」
 輝は、気を取り直してアースを呼んだ。隣では悠太がまだダメージを受けている。
「どこがそんなにダメなんですか?」
 聞くと、こう答えが返ってきた。
「全てが、調和していない。色にも素材にも統一感がなく、相性も悪い」
 シリウスも加勢した。
「たとえば輝のバッグ。明るいデニムだろ。なのにジャケットが少しリッチな革なんだ。これアウトだろ。だからってそっちの赤いトートバッグを合わせたら、全ての秩序が崩壊して、何を合わせたらいいのか分からなくなる」
 輝も悠太も、シリウスの言うことがあまりにも的を得ているので、余計落ち込んだ。自分達はそんなに酷いコーディネートを引っ提げてキャンパスライフを謳歌していたのか。
 二人が落ち込んだままなので、アースは、シリウスを見て、何かを話した。輝にわからない言葉だったので、暁の星の言葉なのだろう。
「輝、俺、どうしたらいいかわからない。お前は俺より少しセンスがいいんだから、どうにかしてくれよ」
 悠太が半ベソをかいて輝に助けを求めてきたが、輝も解決策を持っている訳ではない。
「俺も同じようなもんだよ。どのみちお前と一緒にいたんなら、美的感覚なんて磨かれてなくて当然じゃないか」
 そう言って、輝は大きなため息をついた。
 すると、アースがシリウスとの会話をやめて、輝たちの方を見た。そして、彼らをじっくりと上から下まで眺めると、こう言った。
「少しの間、じっとしていろよ」
 輝と悠太は、なんのことなのかわからなかった。とりあえず、はい、と返して、じっとしていることにした。
 するとシリウスがパチン、と指を鳴らした。すると、輝と悠太の周りに細かい光の粒が現れて、鈴のような音を鳴らし始めた。それは綺麗な音で、キラキラと煌めく光の粒の煌めきに乗って、二人の周りを舞っていた。
 そして、もう一度シリウスが指を鳴らすと、その光が輝たちの元に集まり、体に張り付いた。そして、一気に散って、たくさんの小さな鈴の音と共に消えていった。
 不思議な現象を見た。感動していると、ふと見た自分の腕に着ている服が違っていた。
 なんのことだろうと自分の体を触って、見える部分の服を見てみると、輝たちはものすごくハイセンスな服を着ていることがわかった。
「変身だ」
 シリウスは、そう言ってニコリと笑った。
「まあ、俺は指を鳴らしただけで、あとは全部アースのやったことだけどな」
 輝と悠太は、ひどく嬉しくなり、二人で手を合わせて喜んだ。
「これで恥をかかなくても良くなる! おじさん、シリウスさん、ありがとう!」
 しかし、シリウスもアースも、輝たちをこれで許すわけではなかった。
「輝、悠太、今日はこれでいいかもしれないが、あとはどうするんだ?」
 シリウスが、喜ぶ二人に水を差す。
 輝と悠太は、一瞬で凍りついた。
「あの、講義があるときは毎日やってくださるわけには?」
 悠太が、震えながら妙な敬語を使ってくる。シリウスは内心笑いたくて、笑いを堪えていた。
「俺もアースも仕事があるんだから無理だ。せめて服や小物の合わせ方を教えてくれとか言えないのか?」
 輝も悠太も黙ってしまった。ここまできたら素直に教えてくださいなんて言えない。二進も三進も行かなくなった輝と悠太は、ただ困惑するしかなかった。
「助けてほしいか」
 これは助け舟なのだろうか。アースがため息をついて輝たちを冷めた目で見た。
 これは怖い。コバルトブルーの綺麗な瞳が凍りつくことはなかったが、冷めた態度のアースはとても怖かった。
 しかし、次の瞬間。
 アースが、突然息を吐いた。その中に少しの笑いを込めていた。
「俺には無理だ、シリウス」
 シリウスが、困った顔をして、アースの頭を撫でた。
「お前の大根役者っぷりも、大概だな」
 シリウスは、そう言って輝と悠太の、少しずれてしまった襟を整えてくれた。アースは、輝と悠太、二人分のプレゼントをくれた。
「どの服に合わせても自然と似合うスニーカーだ。こう言う魔法の靴も、たまにはいいだろう」
 輝と悠太は、藁にも縋りたい気分だったので、正直アースのこの助け船は、砂漠に現れた美しいオアシスだった。
 これが蜃気楼でなければ。
「ありがとうございます、先生! でもこれって見返りとかないですよね?」
 悠太は恐々と聞いて見た。すると、アースは少し考えてから、こう言った。
「俺をいじめなければそれでいい」
 輝と悠太、そしてシリウスはそれを聞いて、大きな声でゲラゲラと笑った。アースは恥ずかしそうにしていたが、そのうち落ち着いてきた。笑いも落ち着いてきたので、輝が、アースに礼を言った。
「おじさん、ありがとう。すごく心のこもったプレゼントで、泣きたくなりました。俺、今は何も返せないけど、近いうちに、必ず返しますから」
 すると、アースはこう言って笑った。
「プレゼントは見返りを期待して贈るものではないだろう?」
 それを聞いて、輝は照れた。
 夕方からのパーティーが楽しみで仕方がない。これから、悠太と一緒に、時間のあるときはアースとシリウスを訪ねておしゃれの仕方を教わろう。
 そう決めて、二人はアースたちの部屋を出た。
 時間は昼、ランチタイムが近くなっていた。
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