長編「地球の子」

るりさん

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第三章 粉挽き小屋

慕っているから?

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 小屋の外では、輝とクチャナだけが、アントニオやルフィナの父・バルトロや黒服の男たちと対峙していた。ルフィナとマルコは、カリーヌがセインと共に、宿泊先の部屋で守っていた。
 話は、まず、取引の内容から始まった。バルトロは、輝がルフィナをさらったと主張した。輝やクチャナがルフィナの気持ちを説明しても、頑としてそれを曲げなかった。
 バルトロは、町子が自分から黒服の男たちの元にやって来たとも言っていた。それに関しては輝は何も言えなかった。
 クチャナは、黙ってしまった輝に、どうしたのかと問いかけたが、輝の考えていることを読んだのか、それ以上は追求しなかった。
 しかし、どちらにも優位にならない中、粉挽き小屋からある人物が追い立てられるように出てきてから、状況は変わり始めてきた。
 それは太った中年の男で、彼は自分が小屋から出たと確認して、一旦小屋に戻った。しかし、困ったような顔をして、再び外に出てきた。
「おかしい! 今、いたはずなのに!」
 男は、カルメーロは、そう言ってパニックに陥り、小屋の前を右往左往していた。それを見て、アントニオの顔色が変わった。
「親父! なんで出てきたんだ! ずっと小屋の中に隠れていろって言っただろ!」
「だって今、小屋の中に怖い男が! あいつさえいなければこんなことには!」
 親子二人がパニックになっている様子を見て、クチャナが不意に、右手を空に上げた。すると、どこからともなく大きな鳥がやってきた。その猛禽類はクチャナの右手に止まった。周りの黒服たちはそれに見惚れていて、何もできなかった。
「パートナーの鷹でね。ひとつがいの猛禽類を連れて行けるのは巫女と長老に与えられた能力のひとつなんだ」
 クチャナは、そういうと、鷹を空に放った。
「お前たちの拳銃さえもサラリと避ける機動力はある。あの足の爪に掴まれたくなければ抵抗はしないことだ」
 鷹が、大きく空を旋回している。その下にいる輝は、黒服たちと対峙しながら、ここから何かが動くことを期待していた。パニックに陥っている親子からは突けば埃が出てきそうだし、黒服が何かをしようとすればクチャナの鷹が降りてくる。だが、今、輝は、自分が何をしたらいいのかわからなかった。どうすればあの親子がボロを出すのだろうか。
 輝が静観していると、クチャナが肩を叩いた。
「話を聞いてみよう」
 そして、正面にいる黒服のうちの一人に声をかけた。すると、黒服は大きなため息をついて、他の黒服と目を合わせた。
「もうやってられないっすよ。いい歳こいてルフィナを欲しいって言ったのはカルメーロの方でさあ、アントニオさんも、妹のロベルタさんも巻き込まれていい迷惑だって話で。カルメーロだって上に言われてルフィナを手に入れようとしただけらしいし。バルトロさんには悪いけどさ、ルフィナさんが好きで求められていたわけじゃないんすよ。本当に好き合っているマルコさんにはお気の毒としか言えないっすよ」
 すると、クチャナは怪訝な顔をした。
「上? カルメーロという、あの、アントニオの父親に命令している者がいるのか」
 すると、黒服はヘラヘラと笑った。
「いや、俺たちにも上のことはよく知らされてないんすよ。でもあの親子絶対怪しいっすね。まあ、黒服にサングラかけて人攫いしている俺たちには言われたくないとは思うんすけど」
 それを聞いて、ルフィナの父・バルトロの顔が真っ青になった。
「なんということじゃ。わしらは騙されておったのか!」
 目の前で親子喧嘩をしているアントニオとカルメーロを見て、バルトロは肩を落とした。
 それを見て、輝はバルトロが哀れになるのと同時に、彼に対して怒りが湧いてきた。なんと虫のいい話だろう。自分で娘を疑い、その気持ちを散々踏み躙って、果てには自分を騙したものの言い分を信じていたのに、騙されたと分かった瞬間相手を責める。
「バルトロさん、俺はあんたが一番信じられない」
 頭を抱えるバルトロに、輝はそう言い放った。すると、バルトロは怒り狂った顔をして、輝の服を掴んだ。
「お前に何がわかる! わしは娘に人生の全てをかけてたんじゃ!」
「それが迷惑な話なんですよ、バルトロさん」
 輝は、不思議なくらい冷静に、バルトロの手を握って自分の服から引き剥がした。
「ルフィナさんは、あなたが自分に執着することを求めていたんですか? 普通に考えて、恋人のいる女性がそんなことを求めているとは思えない。それに、そんなことすらわからなかったとあなたがいうのなら、そんな娘の気持ちさえわからない人に父親を名乗る資格はない。人生の全てを賭けてきたというのは聞こえがいいですが、そんな重たいものを押し付けられたルフィナさんの気持ちも考えたらどうなんですか」
 そこまでいって、輝はハッとした。
 町子も、そうだったのではないか。ルフィナと同じで、やりたいことも言いたいこともあったのに、全部それを封じられていたのではないか。見るものという周りの重圧と期待がその役割を果たしていたのではないか。
 輝は、輝の言葉で肩を落とした老人を見た。これ以上何かを言ってくることはなかったが、まだ自分の主張を通すことを諦めてはいないようだ。
「ルフィナはわしの全てなんじゃ。このかわいそうな老人からそれを奪ってしまうんじゃよ、マルコの奴は」
「そんなことは、ルフィナさんの知ったことじゃない。あんたがどう思おうと、ルフィナさんにはルフィナさんの人生があるんだ。それを奪う権利はあんたにはないんだよ。彼女はあんたにロープで手足を縛られて、そんなひどいことをされてもあんたを責めていない。それはなんでか分かるか?」
 バルトロは、首を横に振った。そして、頭を抱えてこう言った。
「わしのことを慕っておるからじゃ」
 その言葉で、輝はついに爆発した。バルトロを殴りたくなり、拳を振りかぶった。しかし、その拳をクチャナが止めた。
「諦めるな、輝」
 クチャナの表情は厳しかった。つい怒りに身を任せた自分を恥じた輝は、クチャナの言葉に拳を引いた。
「バルトロ、お前のその勘違いが、ルフィナを追い詰めた。彼女がマルコに恋をしたのは、お前が持っていない優しさを彼が持っていたからだ」
「優しさが、わしには、ないと?」
 クチャナは、あからさまな怒りをこちらに向けてくる老人を諌めるように、手を翳した。
「お前の思う優しさは、お前の妻や娘に対する執着だ」
 バルトロは、それを聞いて、なんだと、と一言言って、クチャナに殴りかかろうと拳を振り上げた。自分より背の高いその女性にたじろぎもせず向かっていく姿は滑稽だったが、今のバルトロには精一杯の感情表現だった。
 クチャナは、その拳を平手で軽く受け止めた。
 二千年近く生きている人間の掌。
 それが受け止めた感情はあまりにも無垢で、輝は老人の幼さを感じ取った。
 老人は、クチャナに拳を抑えられ、その強さに、自分が敵うことがないと知って、後ろに下がった。その時だった。
 輝とクチャナの後ろから、誰かが現れて、バルトロの頬を平手で打った。その人物はバルトロの前に立つと、肩で息をしながら、こう言った。
「お父様のバカ! どうしてこんなことをしたの! 町子さんをたぶらかして、アントニオやカルメーロをけしかけて! 恥を知って!」
 バルトロは、目の前に立つルフィナに驚きながらも、歯を食い縛って娘にこう言い放った。
「全てお前のためにしたことがなぜわからん?」
 すると、ルフィナは、肩を震わせて、泣いた。
「そんなこと、頼んじゃいないわ! お父様の思う私って、一体なんなの? お父様に従順で、お父様のためだけに生きる私? お父様のいうことだけ聞いて、お父様のためならなんでもする私? そんなのまっぴらだわ。私にだって自由に生きる権利があるのよ!」
 バルトロは、涙を見せて訴える娘に、少したじろぎながらも、まだ反論してきた。
「それがお前のためなんじゃ。わしに全て任せておけば、お前は幸せなんじゃよ」
「私は、お母さんの幻想じゃないわ!」
 ルフィナは、そう叫んで、地面に崩れ落ちた。そして、さらにその後ろから、誰かがやってきた。町子とマルコだ。
「おじさんに助けてもらったよ。一度は英国に帰れって言われたけど、わがまま言ってここに来させてもらった」
 町子は、地面に崩れ落ちて泣くルフィナを支えるマルコを見て、輝に告げた。
「輝、私、勘違いしてた」
「勘違い?」
 返すと、町子は、少し恥ずかしそうに、頬を赤らめた。視線はルフィナたちに注いだままだった。
「少しだけ、私の話を聞いてほしい」
 そう言って、町子は笑った。そして、マルコとルフィナをそっと立たせると、その前に立ち塞がっているバルトロを見た。
「あんた、言いたいことは言ったよね。今まで好き放題やってきて、ルフィナさんのことなんて何一つ考えないで縛り続けてきた。でも、それも、もうおしまい。どうやってカルメーロやアントニオ兄妹のことを知ったのか、どうやって取り入ったのか、そんなことどうでもいい。娘の重荷にしかなっていないあんたは最低だよ。もはや犯罪者だね」
「な、何じゃと?」
 バルトロは、言葉を失った。そして、その場にがくりと膝を落とした。そのバルトロの肩に手を回して、マルコが助けおこす。その顔は穏やかで、バルトロを責める様子はまるでなかった。それを見て、バルトロは泣いた。
「マルコ、お前」
 バルトロは、そう言って、自分の肩に添えられたマルコの手を握り返した。
 本当は、分かっていた。ルフィナが本当にマルコを愛していることも、マルコが本当にルフィナを想っていることも。それを許せなかったのではない。自分の娘が誰かに愛されていることは誇らしかった。だが、それを認めてしまえば、今まで自分がやってきたことが悪になってしまう。そんな妄想に取り憑かれてしまっていた。しかし、そんなわがままを、マルコは許してくれた。
 町子は、そんなバルトロたちを見て、大きくため息をついた。
「今まで、私の周りの人間は、私を、見るものとしてしか見てくれていない、そう思っていた。私の慕っている伯父だけが、そうじゃなかった。でも、もう一人、私を一人の人間として見てくれている人がいた」
 町子は、バルトロを見据えながら、話を始めた。
「あの時、南アフリカでおじさんに会って、輝は救われた。その輝も、戻すものとして私を見ていたんじゃない。私を、森高町子という個人として見ていてくれた。それは、輝がまだ、シリンという存在に対して無知だったから? 違うよね。輝が、自分のことで悩んでおじさんに救われたのは、私と同じ理由だったんだ」
「同じ理由?」
 町子と輝は、バルトロを見守っているクチャナに全てを任せて、二人で話していた。もはやルフィナの問題に輝と町子が入る余地はない。
「輝、私、戻すものである以前に、人間としてのあなたと話したこと、あまりなかった。昨日、カフェでようやくそれができたのに、スルーしちゃってた。あなたはいつも私のこと、森高町子として見ていてくれたのに。だからこそ、輝にならちゃんと、森高町子として話したいこと、たくさんあってね」
 町子は、そこで、言葉を切った。
 その時だった。
 町子の後ろで、銃声がした。
 びっくりして辺りを見渡すと、バルトロが地面にどさりと倒れた。ルフィナと一緒に来ていたカリーヌがみんなをかき分けて急いでバルトロの元へ駆けつけた。
「お父様!」
 ルフィナが悲鳴のような声をあげてバルトロの元へ駆けつけた。その体を抱こうとしてカリーヌの腕に止められた。
「動かしてはダメよ。幸い銃弾は急所を外れてる。私の力でなんとかできそうよ。それよりも」
 そう言って、カリーヌは正面にいる一人の人間をキツく睨みつけた。
「カルメーロ」
 その視線の先にいた人間の名前をカリーヌが呼ぶと、彼女の前にクチャナとセインが立ち塞がり、カルメーロから守った。
 そして、クチャナは白銀の槍を、セインは黒鉄の槍を手に構え、カルメーロに突きつけた。
「覚悟はいいか、カルメーロ」
 クチャナがそう言うと、カルメーロは急に怯み、銃弾を何発もこちらに打ち込んできた。
「あの怖い男といい、お前らといい、一体なんなんだ!」
 カルメーロは屁っ放り腰で銃弾を撃ったが、槍に弾かれて全て徒労に終わった。そのうち弾がなくなると、情けない声をあげて逃げていってしまった。
「ようやく私の出番が来たわね」
 カルメーロの敗走を見て、カリーヌが立ち上がった。右腕を地面から水平に立てると、そのまま目を閉じた。
 すると、彼女の体から強烈な光が出て、周りのすべての人間が目を閉じた。光が収まると、そこには一体の天使がいた。
「癒しを司る天使、大天使ラファエル」
 輝は、クチャナやセインの言っていたことを思い出した。カリーヌの媒体だ。
 今みんなの目の前にいる天使は、右手をバルトロの体にかざし、力強く優しい微笑みを湛えて、優しい光を放った。すると、バルトロの傷はすぐに癒えて、体に食い込んでいた銃弾がポロリと抜けて地面に落ちた。
「すごい。これがカリーヌさんの力」
 町子が口に手を当てて感動していると、天使の姿のカリーヌが町子を見た。
「町子さん、あなたは自分で自分を癒すことができた、それは大きな功績ですよ」
 大天使ラファエルはそう言って、ニコリと笑った。そして、再び強烈な光を体から放つと、カリーヌの姿に戻っていった。
 ルフィナは、意識を取り戻したバルトロを抱き起こした。バルトロは肩を落として落ち込んでいたが、恥ずかしそうに目を地面にやっている以外は元気だった。
 マルコが、ルフィナと一緒にバルトロを支えていたが、その手をバルトロは拒むことがなかった。
「カルメーロは逃げたか」
 クチャナは、そう言ったが悔しそうではなかった。元々あの親子を相手にするつもりはなかったのだろう。
「こちらの問題は瓦解した。あとは彼らの問題だ」
 クチャナは、そう言って、輝と町子に笑顔を向けた。そして、右手を高く天に上げると、指をパチンと鳴らした。
 上空を旋回していた鷹が、どこかへ帰ってゆく。
 ルフィナたちに目をやると、バルトロを支えるマルコの手はどこまでも優しかった。まるで本当の息子のように深い優しさに包み込んでいた。
 時間は昼を回っていた。カリーヌが車を用意してくれていたので、皆はそれに乗り込んだ。ルフィナとマルコ、そしてバルトロは粉挽き小屋に残り、ナポリの街へと向かう一行を見送った。
「粉挽き小屋、ここが全ての始まりだったのね、お父様、マルコ」
 ルフィナは、疲れ果てているバルトロを支えて、粉挽き小屋に入っていった。
「また、マルコのパンに粉をお願いできる?」
 バルトロは、何も言わずに頷いた。
 たくさんの粉が舞う粉挽き小屋に、陽の光が差し込んでくる。春の風が小屋に当たり、風車を動かしている。これから先に何があるのかはわからないが、少しずつ、マルコとルフィナの未来には、新しい風と明るい光が注がれていた。
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