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第三章 粉挽き小屋
ナポリで出会った天使
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輝は、クチャナやセインに連れられて、町子とともにナポリに着いた。現地は南アフリカの都市部に比べると随分と雑然としていたが、気候も穏やかで過ごしやすく、なんとなく住人にも余裕がある気がした。
街の中央にある広場から海側に少し車を走らせると、高い建物の間に小さな病院があった。目立つ病院ではないが、だからこそ人知れず生きてきたシリンたちの会合の場にはちょうどいい。救出されたクリスフォード博士が入院しているのもこの病院だった。
病院のドアはどれも木のドアで、洒落た細工が施されている。色鮮やかで、一つとして同じ色のドアを持つ部屋はなかった。クリスフォード博士は、小綺麗なその病院の三階にある、青いドアの先にいた。
しかしすでにそこには先客がいた。その人はクリスフォード博士の病室で心配そうに博士を見ていた。
その人は金色のショートヘアの女性で、瞳は青く、どことなく気品を感じさせた。美人というほどではないが、一つ一つの所作にそこ知れぬ愛らしさを感じさせる。それは所作だけではなく彼女のつけるアクセサリーや持ってきた手土産にも現れていた。
「ごめんなさい、今、博士は疲れて寝てしまわれて。私もちょうどこのパンを買ってきたところだったの。お気に入りのパン屋さんで、地元の契約農家さんの粉挽き小屋から毎日粉を仕入れて作っているの」
そこのパン屋が相当お気に入りなのだろう、パン屋の説明から入った彼女は、輝たちを見るなり、慌てて体勢を整えた。
「あ、ごめんね、私はカリーヌって言うの。今はフランスに住んでいるんだけど、博士のことで頼まれて、数日間ここにお泊まりしているの。よろしくね」
そう言って手を差し出してきたので、輝がその手を握り返した。町子は膨れている。
「そのパンは差し入れで?」
輝が聞くと、カリーヌは少し残念そうに笑った。
「うん。でも、みんなで食べちゃおうか。博士はしばらく目を覚まさないだろううし、冷めちゃって残念なことになる前に」
輝と町子、セインとクチャナの四人は、誘われるままに個室に入った。中は、これだけの人数が入っても十分に寛げる広さがあり、テーブルや椅子も備え付けられていた。
「まるでホテルね」
町子がため息をついて辺りを見渡す。
「博士が寝ているんなら、話すこともそんなにないでしょ。私は観光したいなあ。どうせ学校行けないんだし」
それは、町子の精一杯の嫌味だった。だがカリーヌにはそれが通じなかった。彼女は根っからの楽天家だったのだ。
カリーヌは、楽しそうに笑って、町子の手を引っ張り、病室の窓を開け放って、病室に外の風を入れた。
「この通りを西に抜けると海が見える場所に出るのよ。パンを食べたら一緒に行かない? ここはセインさんたちに任せて、女二人で!」
突飛なカリーヌの行動に、町子は面食らってしまった。そんなつもりで発言した訳ではないのに。
困っている町子に、セインが笑いかけた。
「カリーヌは大天使ラファエルのシリン、癒しを司る天使なんだ。私たちにできない方法で君たちを助けてくれると思うよ。パンを食べたら一緒に観光してくるといい」
「でも、私、そんなつもりで言ったわけじゃなくて」
町子が顔を赤らめると、カリーヌがその肩を軽く叩いた。
「そんなこと、みんなとっくに分かっているわ。今は博士も眠っていて話は進まないし、セインさんたちも輝くんにだけコソコソ話をするつもりだし。お邪魔ものの私たちは観光でもしていた方がいいわ。多分、あなたがもう知っていることを輝くんにも教えるつもりでしょうから」
その話を聞きながら、町子は輝たちをチラチラ見た。そして、大きくため息をつきながら、カリーヌの手を握って部屋を出ていった。
町子とカリーヌの背中を見送ると、セインは静かに青い扉を閉めた。
そして、クチャナと共に部屋にあった椅子に座り、正面に輝を見据えた。クチャナとセインは並んで見るととても威圧感がある。なぜかひどく緊張して、輝はごくりと唾を飲んだ。
「輝くん、君に話しておかなければならないことがある」
セインの表情は硬かった。輝はなんの話題が出るのかなんとなく予想をしていたが、それほどにまで神経を使うものなのだろうか。
「地球のシリンのことですね」
セインは、頷いた。
「もしここで話をするとなると、避けては通れない存在だ。芳江さんは、君に、地球のシリンに会えと言ったそうだね」
輝は、頷いた。
セインは、少し表情を緩めた。地球のシリンの名を出すことは、おそらくそれなりのリスクを伴うのだろう。輝が真剣な表情で聞いているのを確認すると、セインは話を続けた。
「クチャナと私は、北半球と南半球に分たれた歴史の守護者。巫女と長老の役割を与えられたシリンだ。ゆえにそれぞれ結婚はしても子供は作れない。不老のまま二千年以上の時を生きてきた。その私たちを繋ぎ止めている赤道のような存在が、地球のシリンだ。クリスフォード博士は、長年その地球のシリンのことについて研究をしてきたんだよ。それだけに、今回彼がどこかへ攫われた理由が地球のシリンにないとも限らない」
「俺たちが、地球のシリンを守らないといけない、ってことですか?」
セインは、首を横に振った。
「いや、地球のシリンより強い存在はこの地球上に存在しない。地球のシリンは自身で自身の身を守る手段を持っているんだ。だから問題ない。だが、地球のシリンをよく知る博士やクエナさんが狙われた以上、他のシリンたちが犠牲にならないとも限らない。博士たちをさらったのがどのような者たちなのかはさっぱりわからないが、今、おそらく地球のシリンやその周辺の人たちはそのことで動いている」
「じゃあ、実質俺たちにできることは何もないんですか?」
輝の頭の中は質問だらけだった。地球のシリン、それがどれだけの力を持っているかはわからないが、地球上で一番強くて頭がいいのなら、何もかも全て地球のシリンがやってしまえばいい。輝やセインたちが何かをしなくてもいいのではないか。
セインは輝の考えていることを察したのだろう、すまなかった、そう言ってクチャナを見た。彼女は少し暗い表情をしていたが、輝の顔を見ると少し笑った。
「輝、地球のシリンに全て任せてしまったら命は成長しない。我々は何も考えなくても良くなってしまうんだ。それに、地球のシリンも万能ではない。あくまで一人の人間なんだ。だから、まだクエナは救い出されていないし、あの子をさらった組織のことも何一つわかっていない」
「じゃあ、地球のシリンは無能なんですね」
セインとクチャナは、輝が呆れていると、目を丸くした。そして、二人顔を見合わせると、大きな声で腹を抱えて笑った。
「確かにそうかもな。地球のシリンは無能かもしれない」
目に溜まった笑涙を拭きながら、クチャナは言った。輝が不満そうな顔をしている。何がおかしいのか分からないのだ。
「輝の言うことも、もっともだ!」
セインが膝を叩いて笑う。
「輝、おじさんと名乗る人にはもう会ったのだろう? 私たちも彼に呼ばれて南アフリカに行ったのだが」
「会いましたけど、それが何か?」
不思議に思って聞くと、セインとクチャナは笑いをやめた。
「彼から何か聞いていないか? 地球のシリンに関するヒントか何か」
輝は、それを聞いて首を傾げた。何もそれらしいことは聞いていない。ふと、シリウスの顔が思い浮かんだが、彼も何も言っていなかった。
「分からないみたいだな。じゃあ、地球のシリンはまだ、君に会う時ではないと判断したのだろう。心配しなくても、じきに会えるとは思うけれど」
クチャナは、そう言うと、ふと、博士のベッドの近くに置かれたパンの袋を見た。随分と大きな袋だ。明らかに大人数で食べることを予想している。
「天使殿の気遣いには参ったよ。おそらくカリーヌは町子と一緒に外食するつもりだろう。パンは私たちで頂こう」
そう言って、博士の近くに置いてあったパンを取ってきた。中にはクロワッサンやブールなどのクラシカルなパンが入っていて、サラダや飲み物まで揃っていた。
「本当にすごい。カリーヌさんって一体何者なんだろう」
輝がつぶやくと、セインは嬉しそうに笑った。手にはクロワッサンを持っている。
「シリンの中には、たまに、特別な力を持って生まれてくる人がいるんだ。カリーヌは千里眼を持っているんだよ。ローズさんが影縫いを持っていたようにね」
そう言って、クロワッサンを手でちぎった。テーブルにはナフキンが敷いてあり、その上でちぎったので、ナフキンの上にクロワッサンの欠片がポロポロと落ちていった。
「パン屋は、この近くだと言ったな」
クチャナが美味しそうにパンを食べている。飲み物は瓶に入ったオレンジジュースだったが、二人は文句を言わずに飲んでいた。
「町子たちが帰ってきたら行って見ないか? 夕食のことまでは頭に入れていなかったからな。博士が目を覚まされるまで時間がかかるなら、病院の人に彼を任せても問題ないだろう」
クチャナの提案に、輝もセインも同意した。
三人は、ひとときの休憩を楽しんだ。そして、町子たちが帰ってくると、病院のスタッフに博士を頼んで、カリーヌのいうパン屋に向かった。
街の中央にある広場から海側に少し車を走らせると、高い建物の間に小さな病院があった。目立つ病院ではないが、だからこそ人知れず生きてきたシリンたちの会合の場にはちょうどいい。救出されたクリスフォード博士が入院しているのもこの病院だった。
病院のドアはどれも木のドアで、洒落た細工が施されている。色鮮やかで、一つとして同じ色のドアを持つ部屋はなかった。クリスフォード博士は、小綺麗なその病院の三階にある、青いドアの先にいた。
しかしすでにそこには先客がいた。その人はクリスフォード博士の病室で心配そうに博士を見ていた。
その人は金色のショートヘアの女性で、瞳は青く、どことなく気品を感じさせた。美人というほどではないが、一つ一つの所作にそこ知れぬ愛らしさを感じさせる。それは所作だけではなく彼女のつけるアクセサリーや持ってきた手土産にも現れていた。
「ごめんなさい、今、博士は疲れて寝てしまわれて。私もちょうどこのパンを買ってきたところだったの。お気に入りのパン屋さんで、地元の契約農家さんの粉挽き小屋から毎日粉を仕入れて作っているの」
そこのパン屋が相当お気に入りなのだろう、パン屋の説明から入った彼女は、輝たちを見るなり、慌てて体勢を整えた。
「あ、ごめんね、私はカリーヌって言うの。今はフランスに住んでいるんだけど、博士のことで頼まれて、数日間ここにお泊まりしているの。よろしくね」
そう言って手を差し出してきたので、輝がその手を握り返した。町子は膨れている。
「そのパンは差し入れで?」
輝が聞くと、カリーヌは少し残念そうに笑った。
「うん。でも、みんなで食べちゃおうか。博士はしばらく目を覚まさないだろううし、冷めちゃって残念なことになる前に」
輝と町子、セインとクチャナの四人は、誘われるままに個室に入った。中は、これだけの人数が入っても十分に寛げる広さがあり、テーブルや椅子も備え付けられていた。
「まるでホテルね」
町子がため息をついて辺りを見渡す。
「博士が寝ているんなら、話すこともそんなにないでしょ。私は観光したいなあ。どうせ学校行けないんだし」
それは、町子の精一杯の嫌味だった。だがカリーヌにはそれが通じなかった。彼女は根っからの楽天家だったのだ。
カリーヌは、楽しそうに笑って、町子の手を引っ張り、病室の窓を開け放って、病室に外の風を入れた。
「この通りを西に抜けると海が見える場所に出るのよ。パンを食べたら一緒に行かない? ここはセインさんたちに任せて、女二人で!」
突飛なカリーヌの行動に、町子は面食らってしまった。そんなつもりで発言した訳ではないのに。
困っている町子に、セインが笑いかけた。
「カリーヌは大天使ラファエルのシリン、癒しを司る天使なんだ。私たちにできない方法で君たちを助けてくれると思うよ。パンを食べたら一緒に観光してくるといい」
「でも、私、そんなつもりで言ったわけじゃなくて」
町子が顔を赤らめると、カリーヌがその肩を軽く叩いた。
「そんなこと、みんなとっくに分かっているわ。今は博士も眠っていて話は進まないし、セインさんたちも輝くんにだけコソコソ話をするつもりだし。お邪魔ものの私たちは観光でもしていた方がいいわ。多分、あなたがもう知っていることを輝くんにも教えるつもりでしょうから」
その話を聞きながら、町子は輝たちをチラチラ見た。そして、大きくため息をつきながら、カリーヌの手を握って部屋を出ていった。
町子とカリーヌの背中を見送ると、セインは静かに青い扉を閉めた。
そして、クチャナと共に部屋にあった椅子に座り、正面に輝を見据えた。クチャナとセインは並んで見るととても威圧感がある。なぜかひどく緊張して、輝はごくりと唾を飲んだ。
「輝くん、君に話しておかなければならないことがある」
セインの表情は硬かった。輝はなんの話題が出るのかなんとなく予想をしていたが、それほどにまで神経を使うものなのだろうか。
「地球のシリンのことですね」
セインは、頷いた。
「もしここで話をするとなると、避けては通れない存在だ。芳江さんは、君に、地球のシリンに会えと言ったそうだね」
輝は、頷いた。
セインは、少し表情を緩めた。地球のシリンの名を出すことは、おそらくそれなりのリスクを伴うのだろう。輝が真剣な表情で聞いているのを確認すると、セインは話を続けた。
「クチャナと私は、北半球と南半球に分たれた歴史の守護者。巫女と長老の役割を与えられたシリンだ。ゆえにそれぞれ結婚はしても子供は作れない。不老のまま二千年以上の時を生きてきた。その私たちを繋ぎ止めている赤道のような存在が、地球のシリンだ。クリスフォード博士は、長年その地球のシリンのことについて研究をしてきたんだよ。それだけに、今回彼がどこかへ攫われた理由が地球のシリンにないとも限らない」
「俺たちが、地球のシリンを守らないといけない、ってことですか?」
セインは、首を横に振った。
「いや、地球のシリンより強い存在はこの地球上に存在しない。地球のシリンは自身で自身の身を守る手段を持っているんだ。だから問題ない。だが、地球のシリンをよく知る博士やクエナさんが狙われた以上、他のシリンたちが犠牲にならないとも限らない。博士たちをさらったのがどのような者たちなのかはさっぱりわからないが、今、おそらく地球のシリンやその周辺の人たちはそのことで動いている」
「じゃあ、実質俺たちにできることは何もないんですか?」
輝の頭の中は質問だらけだった。地球のシリン、それがどれだけの力を持っているかはわからないが、地球上で一番強くて頭がいいのなら、何もかも全て地球のシリンがやってしまえばいい。輝やセインたちが何かをしなくてもいいのではないか。
セインは輝の考えていることを察したのだろう、すまなかった、そう言ってクチャナを見た。彼女は少し暗い表情をしていたが、輝の顔を見ると少し笑った。
「輝、地球のシリンに全て任せてしまったら命は成長しない。我々は何も考えなくても良くなってしまうんだ。それに、地球のシリンも万能ではない。あくまで一人の人間なんだ。だから、まだクエナは救い出されていないし、あの子をさらった組織のことも何一つわかっていない」
「じゃあ、地球のシリンは無能なんですね」
セインとクチャナは、輝が呆れていると、目を丸くした。そして、二人顔を見合わせると、大きな声で腹を抱えて笑った。
「確かにそうかもな。地球のシリンは無能かもしれない」
目に溜まった笑涙を拭きながら、クチャナは言った。輝が不満そうな顔をしている。何がおかしいのか分からないのだ。
「輝の言うことも、もっともだ!」
セインが膝を叩いて笑う。
「輝、おじさんと名乗る人にはもう会ったのだろう? 私たちも彼に呼ばれて南アフリカに行ったのだが」
「会いましたけど、それが何か?」
不思議に思って聞くと、セインとクチャナは笑いをやめた。
「彼から何か聞いていないか? 地球のシリンに関するヒントか何か」
輝は、それを聞いて首を傾げた。何もそれらしいことは聞いていない。ふと、シリウスの顔が思い浮かんだが、彼も何も言っていなかった。
「分からないみたいだな。じゃあ、地球のシリンはまだ、君に会う時ではないと判断したのだろう。心配しなくても、じきに会えるとは思うけれど」
クチャナは、そう言うと、ふと、博士のベッドの近くに置かれたパンの袋を見た。随分と大きな袋だ。明らかに大人数で食べることを予想している。
「天使殿の気遣いには参ったよ。おそらくカリーヌは町子と一緒に外食するつもりだろう。パンは私たちで頂こう」
そう言って、博士の近くに置いてあったパンを取ってきた。中にはクロワッサンやブールなどのクラシカルなパンが入っていて、サラダや飲み物まで揃っていた。
「本当にすごい。カリーヌさんって一体何者なんだろう」
輝がつぶやくと、セインは嬉しそうに笑った。手にはクロワッサンを持っている。
「シリンの中には、たまに、特別な力を持って生まれてくる人がいるんだ。カリーヌは千里眼を持っているんだよ。ローズさんが影縫いを持っていたようにね」
そう言って、クロワッサンを手でちぎった。テーブルにはナフキンが敷いてあり、その上でちぎったので、ナフキンの上にクロワッサンの欠片がポロポロと落ちていった。
「パン屋は、この近くだと言ったな」
クチャナが美味しそうにパンを食べている。飲み物は瓶に入ったオレンジジュースだったが、二人は文句を言わずに飲んでいた。
「町子たちが帰ってきたら行って見ないか? 夕食のことまでは頭に入れていなかったからな。博士が目を覚まされるまで時間がかかるなら、病院の人に彼を任せても問題ないだろう」
クチャナの提案に、輝もセインも同意した。
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