絶望した、やってやる

やみあてな

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始まり

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 皆さんは自分が世の中に必要だと思いますか?

 自分に生きている価値があると思いますか?

 自分が大切ですか?

 僕、鈴木海音は自信を持ってNOと答える。


 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 人生について考え始めたのは小6、中1とかそこら辺の時期だったと思う。これは一般的な事で、人生について考える事は誰にでもあることだろう。

 僕はその時期に気づいてしまったんだ。


 生きてる事に価値なんて無いと。


 よくこう言う大人がいる。
 生きてる価値は与えられていない。自分で探すものだと。

 僕に……価値何て無い。ただの害悪だ。
いっそ、人間皆死んでいいんだ……。


 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 何だかんだ海音は高校に毎日通っていた。

 病んでいる人は絶対引きこもる訳じゃないし、学校に行くこと事態は嫌じゃない。

 学校というのはいいものだ。
 あんなにはっきりと僕が生きている価値が無いことを実感させてくれる場所は無いのだから。

 勉強、運動、コミュニケーション、全て平均ちょい下。

 1日に何回死にたいと考えるだろう?何回人を殺めるイメージをするだろう?

 暇があればずっとそんな事を考えていた。


 家に帰宅し、母親に「ただいま」を言う。

 一時期、母親に冷たくしていたが、今は可能な限り普通を偽っている。

 変に心配される方が面倒だ。


 部屋に入り、明かりをつける。

 少し暗めの明かりが僕の部屋を照らした。

 机に椅子、タンスがポツンと置いているだけの簡素な部屋。
 ここが僕の部屋だ。

「はぁ……」
 深くため息をつき、ガチャリ、と鍵を閉める。

 さすがにこんなとこを家族に見られるわけにはいかない。

 そんな事を考えながら、僕は慣れた手つきでカッターで腕を切った。
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