ほしぞら

hitomi

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葵と敦盛

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葵さんからの文で待ち合わせ場所に行くと
先に来て待っていた葵さんに
「待たせてしまったな」
「私も今来たところよ」
「今日はどうして呼び出した?」
「入内のことで姫が」
事情をはなしていると
「相変わらずおてんばだな」
「それはよいのですが大臣様が乗り気でいうこときかないのよ」」
「重政も困っておった」
「あれはこちらで処理しましたが敦盛様をおきをつけて」
「わかった。」

何時ものように縁側で笛を吹いていて重政に
「どうした。たいへんじゃないか」
「そうでもない」
「そうなのか。葵さんに会って聞いたんだが入内のこと」
「あぁそのことか?」
「その程度か?葵さんが言うには大臣様が乗り気で進めてるらしい」
「なんと、困った。それよりそっちはどうなんだ」
「そんなこと関係ないだろ!!」
「まぁそうだが、聞いてみただけだ」
「実話所帯を持とうと思ってる」
「ほぅ~、そのようなことを考えておったのか?」
「そうだ重政は考えないのか?」
「考えたりせぬが」
「千歳姫のことどう思っているんだ」
「どうといわれても、なぜ教えねばならぬ」
「俺は教えた。お前も教えろ重政」
「そういわれても時の過行くままに」
「そんなこと言ってると、婚儀の話になるぞ」
「そうなったらなったでよい。」
敦盛は重政の隣に座り
「よいではないか?」
「だがお前はそれでよいのか?」
「それでもよい」
「そうかお前が言うなら重政よ」
笛を取り出して重政と一緒に音を奏でて
女御がお茶を持ってきて
「ここに置いておきますね」
知らないうちに琴の音が聞こえてきて
三重奏になってた。

「しかし敦盛のやつ うまく隠れていたらしく話を聞かれてしまった」
縁側でお茶を飲みながら笛を吹いているとドタドタとうるさい足音が近づいてくる。
敦盛がやってきて
「また笛を吹いてたのか?」
「またとはなんだ」
「別に、帝の入内についてわかったぞ」
「ついに帝も妻をめとるのか」
「そういうことだ。千歳姫もかかわってるて話しだが
断ったそうじゃないか」
「そうみたいだな」
「そうみたいだなて他人事みたいに」
「そいうな、おれもつらいところ千歳のことをそんな風に見てないていうのが本音だ」
「向こうの父上は喜んでるんだろう 実は、焦ってたのか?」
「そんあわけない。。。」
笛を吹いてごまかした。
それに合わせて敦盛も笛を吹く
知らない間に琴の音が聞こえてきて
「風流だな」
「これは、お伺いしてます」
「父上どうしたのです。」
「千歳姫のことだがあちらがどうしてもというので」
「縁談話ですか?」
「そうだ。お前はどう思う?」
「おなき頃より一緒にいましたがそういう気持ちは。。。ありません」
「だろうな、私の息子が敦盛殿ならばよかったものを」
「わかりました文を差し上げて返事を待ちます」
「そうかわかってくれたか重政よ」

文を書き千歳に渡すように女中に頼み
千歳が読んでいるころ重盛は笛を吹いて琴を弾くように誘った
もう何年も続いてる2人の音色。
「また重政なんて言ってるの?」
「父上を何とかしてくれないかと言ってます」
「いいじゃんほっとけば」
「お返事どうなさいます。葵が決めて」
「そう申されても」
「わかった。書くわちょっと待ってて」
「それではお願いします」
千歳が書き終わると葵が女中に頼み重政のもとへと手紙を送る
その時葵は女中に敦盛に渡すように文を出していた
重政のもとより文もいが返事がきて
「なんてこと父上たらっ」
葵は文の返事を受け取り読んでいると
【ああ愛しい人、いますぐあいたい】
などと書かれていた。
ほほを赤らめているので千歳が
「どうしたの?葵何かあったの?具合でも悪いの?」
「違います姫様。」
「葵さまは男からの文で喜んでるんですわ」
「そうなの。私が出した返事重政もわかったみたい父上には何とかしないと」

返事の意味を分かったか心配の重政と敦盛
「返事がわかったらどうしよう。。。」
「何を考えておるのだ敦盛」
「あ~どうしたら」
「そうあせるな、おとなしくそこへ座れ」
「それが、そんなこと。。。」
「うるさいじゃまだ」
重政は笛を吹き琴の音に合わせて音を奏でていた。



































































































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