妖の落とし物探します

ゆき

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小豆洗いの落とし物3

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 私は水の中から出た。
「ゴホゴホ。」
少し水を飲んだせいか咳き込んだ。
「大丈夫ですか?」
顔を上げるとそこにいたのはこの前店にきたカッパだった。
「大丈夫です。ありがとうございます。」
私はお礼を言った。
「最近この川で溺れかけたって聞いてて、知り合いの妖に紅葉さんの場所を聞いたら川にいるって言われてまさかと思って探してたら溺れてて。」
カッパが心配そうにしてた。
「それで私を。」
「もし良かったら、店まで送りましょうか?ちょうど店に用事があったので。」
「すみません。お願いします。」
そう言うとカッパは私のことを担いで店に行った。
 帰り着くと兄ちゃんが店から出てきた。
「大丈夫か紅葉。」
そう言いながら飛び出してきた。
「大丈夫、カッパさんに助けてもらったから。」
「ありがとうございます。」
兄ちゃんは頭を下げた。
「頭をあげて下さい。この前落とし物を探してくれたお礼だと思ってください。」
カッパは言った。
「カッパさんありがとうございます。」
私も言った。
「そうだ、落とし物を拾ったから届けに来ました。」
そう言うとカッパは木のたらいを出した。
「あ、それ。探している人がいます。ありがとうございます。持ち主にお渡ししておきます。」
私は木のたらいを受け取った。
「よかった。落とし物が持ち主の所に戻って。では、これで失礼します。」
カッパは去って行った。
「紅葉、今日はもう休め。」
「そうする。」
 次の日。小豆洗いのじいさんが来た。
「じいさん、落とし物をカッパさんが届けてくれたよ。」
「そうか、後でお礼を言っておく。では、また来るよ。」
「今度は落とさないようにしておいてくださいよ。」
「分かった。」
じいさんは店をあとにした。私は休憩時間中にあの時もしカッパさんが助けてくれなかったらと思うとゾッとした。私はその事を忘れるために買っていた、サンマの缶詰を食べた。


今回は小豆洗いのじいさんについての話でした。話の中には前回落とし物をしたカッパさんがいました。次回はどんな落とし物を探すのかお楽しみに。
次回をお楽しみに。
コメントをよろしくお願いします。
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