また見つけてね

私を

　「ねえ、もしも私が生まれ変わったら、また私を見つけてくれる？」
私はあなたに最後のお願いをした。あなたは
「もちろん。何年たっても、どこにいても俺は君を探しに行くよ。そして、また君に愛してるって伝える。」
私の手を握って言ってくれた。私はその言葉を聞けて嬉しかった。
「お願いね。」
私はそう言って目を閉じた。

月日は流れ、私は生まれ変わった。名前も誕生日も一緒だった。生まれ変わって時間はずいぶん経ったが、あなたが私を見つけてくれるって今でも思ってる。
ある日私はぶらりと公園に散歩にきていた。青空がとても綺麗だった。
私はなんだかさみしくなってきて
「私を早く見つけてよ。」
と言った。
「見つけた。」
いきなり後ろから声がした。私は慌てて振り返るとそこには
「やっと見つけた。」
あなたがたっていた。あなたは私のもとに走ってきて、私を抱きしめた。
「ごめん。見つけるのが遅くなって。」
あなたは私を大事に抱きしめ言った。
「遅いよ。」
私はあなたに言った。
「けど、見つけてくれてありがとう。」
泣きながら言った。
「また会えた。俺はそれだけで嬉しい。」
あなたは少し目に涙を浮かべながら言った。少したって二人とも落ち着いた。あなたは私の手を握ってこう言った。
「俺は君のことを愛してる。」
「私も。」
私たちの幸せな人生がまたこの瞬間に始まった。