異世界転生先で溺愛されてます！

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　星野　咲舞咲舞エマ　18歳、これからイケメンと一緒に寝ます。

　大事なことだからもう一度言います。

　　イケメンと一緒に寝ます！！　

　～　～　～　～　～

　私はどこにでもいる高校二年生‥のはずだった。
朝起きて、学校に行く準備をして、家を出たら森の中にいた。
え、そんなことある？って思うじゃん。そんなことあるみたい。

　360度どこを見ても草と木ばっかり。

「？」

　え、どゆこと。え、どゆこと。ここはどこ。森‥の中だよね？どうしよう、どうすればいいんだ。
とりあえず、スマホっ‥て、ちょっとまって、カバンがない、スマホもない。‥‥終わった。あ、もしかして誰かいるかもしれない。そう考えた私はひたすら助けを呼んだ。　でも誰もいなかった。

　なんか暗くなってきた。ちょっと寒いし。

「もう無理、私死ぬのかな‥。」

　”死”という言葉を口にしたら、本当に死んじゃうような気がしてきて涙が溢れてきた。

「‥グスッ‥‥なんで、‥‥」

　私は涙が止まらず、ずっと泣いていた。その時、後ろの方から音がした。

　ガサッ

「な、なに、誰かいるの‥？」

　もしかして、熊とか？私食べられちゃうの‥私本当に死んじゃうの‥？
私まだ死にたくないよ！彼氏が欲しくて必死にダイエットして、自分磨き頑張って、今からなのに！画面の中の彼氏（という名の推し）にも会ってないのに‥なんかイライラしてきた。何で私死なきゃいけないの！？
なんかムカつく！！

「ちょっと！！そこにいるんでしょ！？いるなら出てきなよ！！私のこと食べるんでしょ！？食べるなら早く食べなよ！！」

　自分でも何言ってるんだろうと思ったけど、こっちだって必死だしウジウジしてないで食べるなら食べてよねって思った。

　ガサガサッ
　
　茂みの中から出てきたのは大きい男（？）だった。
　この大きい男は仮面をつけててちょっと怖いけど、武器みたいなものは持ってないし、もしかして人間？

「あの‥」

　私が声をかけると大きい男はビクッとした。

「あの、もしかして人間ですか？私のこと食べたりしませんか？」

　少しの沈黙の後、大きい男が口を開いた。

「‥私は、一応人間ですよ。あなたを食べたりしませんよ。」

　大きい男は優しくそう言った。
　に、人間だ！！やっと同じ生命体に会えたことが嬉しくて気づいたら私は大きい男に抱きついていた。

「‥！！」

「人間だ‥！人間だ！‥‥」

　泣きながら大きい男を抱きしめ、安堵した私はそのまま気を失った。