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迷惑なフラグ親子
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「母上、これは何の騒ぎです?」
突然現れた第一皇子は、我が物顔で母親である皇妃に鋭い視線を向けた。
「特に何も起きてはいませんよ。皆で毛並みの違う新参者と茶を愉しんでいたところです」
皇妃は扇子で口元を被いながら、顔を背けて答えた。
我が子である第一皇子に対してもツンケンした態度だ。
血の繋がりがある筈なのに、互いに信用していないのか?
冷えた親子関係だな。
ある意味、似たもの同士で反発し合っているとか?
面倒事が過ぎ去ることを祈りつつ、頭を下げたまま私は気配を消していた・・・つもりだった。
「毛並みの違う新参者は、彼方此方で話題の提供に事欠かない様だな」
ちっ。
さすがはフラグを担いで来ただけある。
やはり見逃す訳ないか。
「顔を上げろ。中々面白い趣向だな。そんな茶時の儀式があるとは知らなかった」
何だ、結構前から見てたのか。
会話したく無いので、顔を上げてにっこり微笑みながら心の中でアッカンべーをする。
「どうだ?俺の居室で茶時の講釈をを続けて貰おうではないか」
はあー?
何言ってんのコイツ?
絶対ヤダよ。
世の中こういう自意識過剰な男っていますよね。
俺に声かけられて嬉しかろーみたいな。
目の前の馬鹿皇子は、まさに勘違いが服着て歩いてる類いの男だ。
「本日は第一皇妃さまの茶会にお招き頂いております故、遠慮させて頂きます」
夜会では碌に会話などしていないが、コイツは横柄な物言いで人を見下した態度がトレードマークの人間だ。
そんな奴と何が楽しくて一緒に茶を啜らねばならないのか。
「母上主催の茶会は十分愉しんだのでは無いか?」
私は返事もせずに、顔に笑いを張り付けながら質問をスルーした。
アンタたち親子と楽しめるものなど、何ひとつ無いわい。
「母上も充分なのではありませんか?」
冷たい視線で自分の母親の顔を見た第一皇子は、皇妃の返事を待たずに私の腕を乱暴に掴んだ。
痛ってー!
触るな!
離せってば!
怒りが顔に出ないよう頑張ったが、それでも口元が引き攣ってしまうのは容赦願いたい。
連れ出されてなるものかと、私は両脚を踏ん張って身体を仰け反らせた。
「お前を助けてやっているのに、なぜ抗う?」
第一皇子は更に力を入れて私の身体ごと腕を引っ張り、近くなった私の耳元で囁いた。
キモイキモイー。
全身ゾワっと鳥肌が立つ。
「言う通りにしておけ」
ニヤリと笑った顔は軽薄で、格好良さの欠片も無い。
ジークさんも意地悪するけれど、吐き気を催すことは無かった。
力任せに無理強いする男はクズだ。
ジークさんはそんな事しなかった・・・と、思うのだけど?
うん?あれ?あったような、無いような?
そう言えば、ジークさん、お前を守るとかカッコイイこと言ってたけど、全く守ってくれて無いんですけど?
ヒロインがピンチなのに、何処で油売ってるんだ?
「お待ち下さい!」
背後から、凛としたよく通る女性の声がした。
振り返ると、あの美少女もといグロードン公爵令嬢が口を引き結んでこちらを睨んでいた。
「リンギットさま、ヴェルツ男爵令嬢は第三皇子殿下の婚約者でいらっしゃいます。婚約されている令嬢の身体に、無闇に触れるものではございませんわ」
「無闇か?其方らの謀から此奴を救い出してやったのだ。彼奴も感謝こそすれ文句は言うまいよ」
馬鹿皇子は公爵令嬢さんを煽るかのように、私の腕にあった手を腰に回してきた。
うるぁー!
勝手に触るなー!
気持ち悪いんだよっ!!
私は暴れたくなる身体を必死で抑えた。
「リンギットさま、第一皇子殿下のなさる振る舞いではございませんよ」
美少女が凄む。
「何だ、アンリエッタ、妬いているのか?」
馬鹿皇子は、美少女公爵令嬢さんに流し目をしながら意地悪な笑みを浮かべた。
一方の公爵令嬢さんは、眉間に皺を寄せ歯軋りしている。
鬼の形相でも美少女顔が損なわれないって凄いな。
それにしても、何なのこの痴話喧嘩?
私関係ないんで勝手にふたりでやってくれ。
「ふん、行くぞ」
鼻先で笑うと、第一皇子は私を持ち上げる勢いで腰に回した手に力を入れた。
やーめーろー!
だがら、私はヒロインじゃ無いんだってば!
頭に血が昇った私は、一度身体の力を抜いて身体を前に倒し、驚いて力が抜けた第一皇子の一瞬の隙をついて奴の手から逃れた。
そして必死に走った先はー。
「お助け下さい、グロードン公爵令嬢さま!」
私は美少女令嬢さんの両手をガッチリ握ると、涙ながらに震えて訴えた。
モチロン演技ですけど。
端無いと怒鳴られようとも結構。
とにかくあのキモい男から逃れたかったのだ。
瞳をウルウルさせながら美少女を見上げれば、彼女は目を見開いて固まっていた。
頼むよ美人さん、あの馬鹿皇子とやり合った気概をもう一度見せておくれー。
私はそそくさと公爵令嬢さんの背後に周り、第一皇子の視界から消えてみた。
暫しの静寂の後、美少女令嬢さんは姿勢を正し、先程見せた凛とした態度で第一皇子を制した。
「リンギットさま、男爵令嬢も怯えてらっしゃいます。本日はこれで、ご容赦くださいませ」
美少女さんの背後からほんの少しだけ目を覗かせると、今度は馬鹿皇子が顔を歪ませ歯軋りしていた。
ほっほー、いい気味だ、愉快愉快。
「興が削がれた。だが、次は無いぞ」
捨て台詞を吐いて、第一皇子は後ろに控えていた従者と共に去って行った。
最後の言葉は私に言ってるんですかね。
こちらだって、次に会ったらフルボッコだ、次なんて無いぞ。
私はベロを出したい欲求を抑え、薔薇の花の香りがする美少女さんの背中でほくそ笑んだ。
「いつまで私の背後にいるのです?」
美少女さんの苛立った声に我に帰る。
いやー、良い匂いだったので、ついつい背中にくっついちゃいました、てへ。
少し離れると、美少女公爵令嬢さんはこちらに向き直り私をしげしげと見た。
「本当に貴女ときたら、全く所作がなっておりませんのね」
テーブルにいた時よりも更に至近距離から見る美少女に、こりゃ眼福だと思わずニヤけてしまう。
ダメ出しの言葉も大事に取って置きたくなるなんて、美人さんの力は絶大だ。
もしや、これが噂の魅了の力なのか?
私の緩んだ顔を見て、美少女令嬢さんは益々怪訝な顔をした。
「その薄ら笑い、気持ちが悪いですわ」
「はい、よく言われます」
ジークさんにも度々言われてるしな。
やっぱり美人さんには弱いのですよ、私、てへ。
脳内お花畑に浸っていると、金切り声で現実に戻された。
「ヴェルツ男爵令嬢!其方のせいで大事な茶会が台無しじゃ!この責任、どうしてくれる?!」
息子も息子なら、親も親。
台無しにしたのは、毒入り茶を出したアンタと突然現れて暴力振るったアンタの息子じゃ。
お門違いもいいところ。
勝手に責任転嫁すんな。
そもそも、何の連絡も無しに突然屋敷に押し入り私を拉致するって、それ自体犯罪でしょうに、怒。
今日この短時間のうちに2本もフラグを折ったのだ。
いい加減疲れたよ。
何度もブッ飛ばしたい衝動を抑え続けた私を誰か褒めてくおれ。
だが、もう堪忍袋の緒は切れ、中から私の理性がサラサラと砂の如く舞い落ちている。
とうとう理性が限界を迎えた私は、立ち上がり目の前まで歩いてきた皇妃を取り繕いもせず睨みつけた。
私の態度に皇妃は目を見開き、血が出るのではと思われるほど唇を噛んだ。
「おのれ・・・!」
次の瞬間、皇妃は持っていた扇子を私の頬めがけて振り下ろした。
ここは素直に殴られるべきか?
一瞬迷ったが、避けるよりも殴られたと言う事実を広めた方が、今後このオバサンを追い詰める材料になるだろう。
私は奥歯を食いしばり、負けるもんかと両眼に力を入れて更に皇妃を睨んだ。
扇子が私の頬に当たるであろうその時、左眼がチカチカと奥の方で疼いた。
「俺の婚約者に何をする気だ?」
怒りを孕んだ低い声と共に冷たい風が一陣吹いたと思った瞬間、雷を纏った暴風が皇妃を襲った。
突然現れた第一皇子は、我が物顔で母親である皇妃に鋭い視線を向けた。
「特に何も起きてはいませんよ。皆で毛並みの違う新参者と茶を愉しんでいたところです」
皇妃は扇子で口元を被いながら、顔を背けて答えた。
我が子である第一皇子に対してもツンケンした態度だ。
血の繋がりがある筈なのに、互いに信用していないのか?
冷えた親子関係だな。
ある意味、似たもの同士で反発し合っているとか?
面倒事が過ぎ去ることを祈りつつ、頭を下げたまま私は気配を消していた・・・つもりだった。
「毛並みの違う新参者は、彼方此方で話題の提供に事欠かない様だな」
ちっ。
さすがはフラグを担いで来ただけある。
やはり見逃す訳ないか。
「顔を上げろ。中々面白い趣向だな。そんな茶時の儀式があるとは知らなかった」
何だ、結構前から見てたのか。
会話したく無いので、顔を上げてにっこり微笑みながら心の中でアッカンべーをする。
「どうだ?俺の居室で茶時の講釈をを続けて貰おうではないか」
はあー?
何言ってんのコイツ?
絶対ヤダよ。
世の中こういう自意識過剰な男っていますよね。
俺に声かけられて嬉しかろーみたいな。
目の前の馬鹿皇子は、まさに勘違いが服着て歩いてる類いの男だ。
「本日は第一皇妃さまの茶会にお招き頂いております故、遠慮させて頂きます」
夜会では碌に会話などしていないが、コイツは横柄な物言いで人を見下した態度がトレードマークの人間だ。
そんな奴と何が楽しくて一緒に茶を啜らねばならないのか。
「母上主催の茶会は十分愉しんだのでは無いか?」
私は返事もせずに、顔に笑いを張り付けながら質問をスルーした。
アンタたち親子と楽しめるものなど、何ひとつ無いわい。
「母上も充分なのではありませんか?」
冷たい視線で自分の母親の顔を見た第一皇子は、皇妃の返事を待たずに私の腕を乱暴に掴んだ。
痛ってー!
触るな!
離せってば!
怒りが顔に出ないよう頑張ったが、それでも口元が引き攣ってしまうのは容赦願いたい。
連れ出されてなるものかと、私は両脚を踏ん張って身体を仰け反らせた。
「お前を助けてやっているのに、なぜ抗う?」
第一皇子は更に力を入れて私の身体ごと腕を引っ張り、近くなった私の耳元で囁いた。
キモイキモイー。
全身ゾワっと鳥肌が立つ。
「言う通りにしておけ」
ニヤリと笑った顔は軽薄で、格好良さの欠片も無い。
ジークさんも意地悪するけれど、吐き気を催すことは無かった。
力任せに無理強いする男はクズだ。
ジークさんはそんな事しなかった・・・と、思うのだけど?
うん?あれ?あったような、無いような?
そう言えば、ジークさん、お前を守るとかカッコイイこと言ってたけど、全く守ってくれて無いんですけど?
ヒロインがピンチなのに、何処で油売ってるんだ?
「お待ち下さい!」
背後から、凛としたよく通る女性の声がした。
振り返ると、あの美少女もといグロードン公爵令嬢が口を引き結んでこちらを睨んでいた。
「リンギットさま、ヴェルツ男爵令嬢は第三皇子殿下の婚約者でいらっしゃいます。婚約されている令嬢の身体に、無闇に触れるものではございませんわ」
「無闇か?其方らの謀から此奴を救い出してやったのだ。彼奴も感謝こそすれ文句は言うまいよ」
馬鹿皇子は公爵令嬢さんを煽るかのように、私の腕にあった手を腰に回してきた。
うるぁー!
勝手に触るなー!
気持ち悪いんだよっ!!
私は暴れたくなる身体を必死で抑えた。
「リンギットさま、第一皇子殿下のなさる振る舞いではございませんよ」
美少女が凄む。
「何だ、アンリエッタ、妬いているのか?」
馬鹿皇子は、美少女公爵令嬢さんに流し目をしながら意地悪な笑みを浮かべた。
一方の公爵令嬢さんは、眉間に皺を寄せ歯軋りしている。
鬼の形相でも美少女顔が損なわれないって凄いな。
それにしても、何なのこの痴話喧嘩?
私関係ないんで勝手にふたりでやってくれ。
「ふん、行くぞ」
鼻先で笑うと、第一皇子は私を持ち上げる勢いで腰に回した手に力を入れた。
やーめーろー!
だがら、私はヒロインじゃ無いんだってば!
頭に血が昇った私は、一度身体の力を抜いて身体を前に倒し、驚いて力が抜けた第一皇子の一瞬の隙をついて奴の手から逃れた。
そして必死に走った先はー。
「お助け下さい、グロードン公爵令嬢さま!」
私は美少女令嬢さんの両手をガッチリ握ると、涙ながらに震えて訴えた。
モチロン演技ですけど。
端無いと怒鳴られようとも結構。
とにかくあのキモい男から逃れたかったのだ。
瞳をウルウルさせながら美少女を見上げれば、彼女は目を見開いて固まっていた。
頼むよ美人さん、あの馬鹿皇子とやり合った気概をもう一度見せておくれー。
私はそそくさと公爵令嬢さんの背後に周り、第一皇子の視界から消えてみた。
暫しの静寂の後、美少女令嬢さんは姿勢を正し、先程見せた凛とした態度で第一皇子を制した。
「リンギットさま、男爵令嬢も怯えてらっしゃいます。本日はこれで、ご容赦くださいませ」
美少女さんの背後からほんの少しだけ目を覗かせると、今度は馬鹿皇子が顔を歪ませ歯軋りしていた。
ほっほー、いい気味だ、愉快愉快。
「興が削がれた。だが、次は無いぞ」
捨て台詞を吐いて、第一皇子は後ろに控えていた従者と共に去って行った。
最後の言葉は私に言ってるんですかね。
こちらだって、次に会ったらフルボッコだ、次なんて無いぞ。
私はベロを出したい欲求を抑え、薔薇の花の香りがする美少女さんの背中でほくそ笑んだ。
「いつまで私の背後にいるのです?」
美少女さんの苛立った声に我に帰る。
いやー、良い匂いだったので、ついつい背中にくっついちゃいました、てへ。
少し離れると、美少女公爵令嬢さんはこちらに向き直り私をしげしげと見た。
「本当に貴女ときたら、全く所作がなっておりませんのね」
テーブルにいた時よりも更に至近距離から見る美少女に、こりゃ眼福だと思わずニヤけてしまう。
ダメ出しの言葉も大事に取って置きたくなるなんて、美人さんの力は絶大だ。
もしや、これが噂の魅了の力なのか?
私の緩んだ顔を見て、美少女令嬢さんは益々怪訝な顔をした。
「その薄ら笑い、気持ちが悪いですわ」
「はい、よく言われます」
ジークさんにも度々言われてるしな。
やっぱり美人さんには弱いのですよ、私、てへ。
脳内お花畑に浸っていると、金切り声で現実に戻された。
「ヴェルツ男爵令嬢!其方のせいで大事な茶会が台無しじゃ!この責任、どうしてくれる?!」
息子も息子なら、親も親。
台無しにしたのは、毒入り茶を出したアンタと突然現れて暴力振るったアンタの息子じゃ。
お門違いもいいところ。
勝手に責任転嫁すんな。
そもそも、何の連絡も無しに突然屋敷に押し入り私を拉致するって、それ自体犯罪でしょうに、怒。
今日この短時間のうちに2本もフラグを折ったのだ。
いい加減疲れたよ。
何度もブッ飛ばしたい衝動を抑え続けた私を誰か褒めてくおれ。
だが、もう堪忍袋の緒は切れ、中から私の理性がサラサラと砂の如く舞い落ちている。
とうとう理性が限界を迎えた私は、立ち上がり目の前まで歩いてきた皇妃を取り繕いもせず睨みつけた。
私の態度に皇妃は目を見開き、血が出るのではと思われるほど唇を噛んだ。
「おのれ・・・!」
次の瞬間、皇妃は持っていた扇子を私の頬めがけて振り下ろした。
ここは素直に殴られるべきか?
一瞬迷ったが、避けるよりも殴られたと言う事実を広めた方が、今後このオバサンを追い詰める材料になるだろう。
私は奥歯を食いしばり、負けるもんかと両眼に力を入れて更に皇妃を睨んだ。
扇子が私の頬に当たるであろうその時、左眼がチカチカと奥の方で疼いた。
「俺の婚約者に何をする気だ?」
怒りを孕んだ低い声と共に冷たい風が一陣吹いたと思った瞬間、雷を纏った暴風が皇妃を襲った。
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