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第三夜

伍 秀吉、感嘆する

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「茶々…そなたは美しい…」 
 秀吉が茶々の火照った耳元で囁きながら、胸を隠している茶々の手をとった。 
「さぁ…」 
 耳元の秀吉のささやかな言葉に、茶々は躰をぞくりとさせる。 
 (あぁ…ならぬ…そのようにはしたないこと…) 
 そう思いながら、茶々の手は自分の柔らかな膨らみの願いを思い、そっと胸を押さえた。 
「茶々…、もっと感じたいのであろう?」 
 秀吉の囁きだけで、茶々は声にならない吐息をひとつ漏らしてしまう。 
「もっと…淫らに…」 
 さらに続く秀吉の声に、茶々が口許を引き締め、恥ずかしげに横を向いた。 
「…さぁ…、茶々…」 
 茶々の腕がなにかに操られるように躰の横へと動く。 
 一糸もまとわずあらわになった茶々の胸は、小ぶりながらも美しい曲線で誇らしげに天を向いていた。 

「おぉ…」 
 秀吉はゴクリと唾を呑むと、茶々の膨らみにうやうやしく口づけをした。そして、先端の突起をペロリとゆっくり味わう。 
「美しい…」 
 まるでそこに神々しいものが宿ったかのように、秀吉はおそるおそる茶々の膨らみを優しく撫でた。 
 茶々の口から、小さく切ない息が漏れる。 
「茶々…なんと美しいのじゃ…」 
 高価な宝を愛でるように、秀吉の手も口もそろそろと動く。 
 目隠しをされた茶々は、さわさわとした微かな愛撫に身を震わせながらも、恥ずかしげに秀吉に願う。 
「…もっと…」 
「ん?」 
「…もっと…」 
「もっと?」 
 茶々が恥ずかしげに、呟く。 
「もっと…感じさせてくださいませ……」 
「ふふ…茶々は淫らであるの。」 
 好色そうな男の声に、茶々は頬を染める。その恥ずかしさと期待は、茶々の体をさらに艶やかに染めた。 
「なぶってほしいのじゃな?」 
 声を低めた秀吉の声に、茶々は嫌々と首を振る。 
「こうしてほしいのであろう?」 
 秀吉は、女の胸の上で固くなっている突起を力を込めてキュッと掴んだ。 
 甘やかな痛みが茶々の体を駆け巡る。 
「ぅぅんっ…はぁ…」 
「ほれ、茶々は淫らじゃ…」 
 茶々の身は秀吉の言葉で花が咲くように染まっていく。 
 胸の上でぷくりと天を指し、立ち上がっている突起を、秀吉はカリッと噛んだ。 

「あぁん…」 
 予測できない秀吉の動きが、茶々の躰を敏感にする。 
 男の口は、噛んでは、茶々の柔らかな膨らみをきつく吸う。秀吉によって、茶々の桜色の躰に小さな赤い花がいくつも花開いていった。茶々のあでやかな声と共に。 
 与えられる快感は、体を芯から熱くし、身を溶かし、トロトロと溢れてゆく。 
 脚の間の疼きに、茶々はさらに太ももに力を入れてモジモジと腰をくねらせた。 

「いかがした?茶々」 
 秀吉が茶々の躰から身を離し、にんまりとしながら訊いた。 
「殿下?…いや…殿下」 
 目隠しをされている茶々にはその顔は見えず、急に秀吉がいなくなった不安に教われ、うろうろと手を伸ばす。 
「案ずるな。ここにおる。」 
 秀吉が茶々の手をとった。 
「でんか…」 
 不安げな声の茶々に、秀吉が優しく口づけた。 
「もっと感じさせてほしいのか…」 
 耳元での微かな囁きに、茶々は甘い吐息で答える。 
「どこが疼くのじゃ?」 
 秀吉の問いに茶々が耳までを真っ赤に染める。秀吉が柔らかな膨らみをもてあそびながら、花のような唇に優しく優しく口づけをした。

「茶々…そなたのすべてを見せよ。」 
 シンとした空気の中で、小さな灯りがゆらりと揺れた。 
「儂だけにそなたのすべてを見せよ」 
 低く響く男のめいに、組むようにピタリと重ねていた脚をほどき、茶々はおそるおそるわずかに開いた。 
 秀吉がじっと見ていると思うだけで、茶々の心臓は早鐘のように鳴る。 
 ヒヤリとした感覚に、自分がどれほど濡れているか、気づく。 

「茶々、感じておったのじゃな」 
 秀吉が茶々の香り立つ泉へ向かって、フッと息を吹いた。 
「あぅぅんっ……」 
 秀吉の吹いた息が、よりはっきりとろけた体を感じさせる。女の腰が知らずとなよやかに動いた。 
「…でんか…」 
 (早く昨日のように…) 
 茶々は自分が生まれたままの姿であることを徐々に忘れていった。それよりも、秀吉の愛撫が待ち遠しいのである。 
「…でんか……」 
 茶々は口ごもり、甘い声で秀吉を呼ぶのがやっとであった。 

「ふふ、茶々…どうしてほしいのじゃ?」 
 秀吉が、茶々の耳を舐めてささやく。 
 ゾクゾクした快感に茶々は身をよじり、小さく口を開いた。 
「…茶々を…感じさせてくださいませ…」 
「どうすればよい?」 
 秀吉は再び茶々の体から身を離した。 
「…あぁ…でんか…」 
 茶々の手が自分の柔らかな胸の上でもじもじと動いている。そして、茶々の脚がそろりとまた少し開いた。茶々の女の匂いが秀吉の鼻をくすぐる。

「どうすればよいのじゃ? ん?申してみよ。」 
 秀吉が強い息をフーッと足の間のつぼみに吹きかけた。 
「あっ!…あぁん…」 
 一瞬驚いた茶々の声は、そのまま艶めいた吐息に変わる。 
「ぐっしょり濡れてしもうておるの。」 
 秀吉は、妙に淡々とした声で茶々に様子を教えた。 
「…いや…」 
 茶々の手が、秀吉を求めて暗闇にヒラヒラと舞う。 
 (美しい…なんと美しいのじゃ…) 
 すべてが露になった茶々の躰を、秀吉は堪能していた。 
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