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第四部

第二十四章 雫、大流となる 其の七 (R18)

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 静の小さな唇に少しずつ長い口づけを落としながら、秀忠は静の着物を脱がせ、投げてる。 
 男の口づけは唇から、頬へ、あごへ、首筋へと移っていく。 
 ふっくらとした肩にも口づけながら、秀忠は静と共に身を倒した。 

 静はもう、頭がぼんやりしている。 
 激しく舌をからめられた口づけが、頭を芯までしびれさせると初めて知った。 
 そのあとでからだに唇が落とされると、その場所から優しく甘い痺れが波のように広がる。 
「ああ……」 
 静は、柔らかく甘い息を次々と吐いた。 
 
 薄雲に隠れていた月が姿を表し、月明かりがさやけくなった。 
 静のふっくらとした白い体にも明るい光が当たる。 
「…ご覧にならないでくださりませ……」 
 静は美しい江を思い、自分を恥ずかしく思って身をよじる。 
 小さく縮もうとする静の軆を、秀忠は押さえ込んだ。 
「恥じずともよい。そなたの軆は、こうも柔らかかったか。」 
 秀忠は静のぽっちゃりした軆に甘えるように頬擦ほおずりする。 
「ふわふわとして心地よいぞ。」 
 そういうと、秀忠は再び軆の柔らかさを確かめるように、またあちらこちらに口づけを落とした。 
「あぁ、上様…」 
 トロトロと自分の泉から水が湧き続けているのがわかる。 
 (いただいた精が出てしまう……) 
 静の頭にそんな思いが刹那せつなに浮かんだが、秀忠の優しい愛撫に何もかもを忘れていった。 

 静はこらえきれない切なく甘い息を、ただ、あげ続けた。 
 たっぷりとそれはそれは柔らかな二つのふくらみも、秀忠は充分に堪能たんのうする。頬擦りし、め、優しくみ、そして、吸った。 
 柔らかな丘の頂点の固いつぼみを、秀忠の口はもてあそぶ。 
 その柔らかで熱い舌の動きに、静は息を呑み、身悶えした。 

「あぁ、上様……、お止めくださりませ……」 
「心地よいのであろう? 静?」 
 秀忠がまた、くずれそうに柔らかな膨らみを持ち上げ、先端をチロチロと舐めた。 
 静の軆にゾクゾクと快感が走る。 
「ああっ!」 
 腰からジンジンとした熱いうずきが伝わり、静は思わずのけぞった。 
「静、正直に言うてみよ。」 
「あぁ……、恥ずか…しゅう……ございます。」 
 途切れ途切れの甘い息の下、静はやっと答えて、手で顔を隠す。 
 秀忠は、その腕を退け、静を見つめた。 

「顔を隠してはならぬ。今宵こよいは静と契りたいのじゃ。」 
 静の心が震えた。思わず涙が溢れる。 
 躯の熱さを覚えた秀忠は、己の薄い夜着を脱ぎ去りながら、再び静に口づけをする。 
「泣くな。」 
 いとおしみ、絡めとるような秀忠の舌の動きに静も精一杯応えた。やはり、知らずと涙が髪を濡らす。
 
 (忘れぬ、この温かさを。……この力強さを。忘れはしまい、この唇を、腕を、胸を……。心と体で……。生涯忘れぬ……上様……) 
 秀忠の首に恐る恐る腕を回し、静は秀忠にひたすら応えた。 

 秀忠の唇があごから首へ、首から豊かな乳房へと這っていく。 
「ああ……上様……」 
 静は甘やかな吐息を弾ませ、恍惚こうこつとした顔を見せている。 
 やわやわとした感触をいつくしむように、秀忠は、なだらかで柔らかなお腹へも口づけをし、舌を這わせた。 

 静は甘い痺れの中、何やらふわふわと軆が浮いているような気がする。 
 すでに力の抜けた脚をそっと開くと、秀忠はそこにあるぷっくりと熟れた小さな実にも唇を這わせた。 
 静の体がビクリと動く。 
「あぅっ…なりませぬっ。……そのような………ご不浄ふじょうに…ございまするっ。」 
 静は脚を閉じ、恥ずかしさと畏れ多さのあまり、秀忠に抵抗する。 
「私に逆らうのか?」 
 男は意地悪そうに女を見つめた。 
「いえ、そのような……」 
 女は目を伏せながらも胸のたかぶりをおぼえる。 
 秀忠のなぶるような物言いと眼が、静の泉をまたトクトクと溢れさせた。 

「静、よろんでおるのであろう?」 
 秀忠は細く長い指をスッと静に突き立てる。 
「あぁっ!」 
 熱くヒクヒクとした中で端正な指が動き、雨垂あまだれのような音が響いた。 
 静は吐息をこらえて悩ましそうに身悶える。 
 周りの茂みは水をかぶったようにベッタリと静の軆に張り付いていた。 

「正直に申せ。みだらに心地よいのじゃと。」 
 秀忠の意地悪な言葉に、静は心が昂る。 
「あぁ、そのような……お許しくださいませ。」 
「許さぬ。」 
 いつもの秀忠の声であった。 
 静の胸がさらに何かを待つように、ドキドキと高く波打つ。 
「許さぬぞ。静。」 
 いくらか身を固くした静に、秀忠はニヤリと、しかし愛しそうに微笑んだ。 
 指を引き抜き、ペロリと舐めると、秀忠は再び小さな実を口に含み、味わうように舐めた。

「ひぃっ…ひぅっ」 
 静の軆が弓のように反り返る。 
「あうっ…くぅっ…んああっ、上様っ……そのような…ああっ!…気がっ…気が…おかしゅうなりまするっ!」 
 秀忠の思いもかけない責めに、静は身をよじり、逃れようとした。あまりの快感が恐ろしかったのである。 
「よい。もっと乱れよ」 
 秀忠は静を逃がさぬよう、ふくよかな腰をがっしりとつかみ、女をゆっくりと味わった。 

 柔らかで熱い動きに静の軆は女の悦びの声をあげながら、激しく首を振り、腰をくねらせ、助けを求めるように悶える。 
「ひっ、ぁあぁーっ、ぅくっ……あぁ……いや。いや……はぅぅっ…怖い……怖い…あぁっん…怖い……あぁ…あっ…あぅあっぁー」 
「大事ない。」 
 静が宙に伸ばした手を秀忠がつかむ。 
「ああ…うえさま……」 
 静が涙ぐみながら、ホッとしたように呟いた。 

 秀忠は荒い息を繰り返す小柄な静の軆をすっと抱き上げると、胡座あぐらをかいた自分の片ももの上に座らせ、後ろから抱え込む。 
「静、そなたのふくふくとした肌が気持ちよい。」 
 豊かな胸を手でゆっくりと味わいながら、秀忠は柔らかな背中へ顔をうずめるように唇を這わせる。 
 背中を愛されるのが、こうも心地よいと静は初めて知った。 
 ゾクゾクとする快感が軆に溢れる。それは男の手が揉みしだく、たわわな胸で深まり、男の固い太ももに当たる小さな実で強まって、身も心も痺れさせた。 
「あぁんぅ……上様…、お情けを……お慈悲を……」 
 甘い息をさらに色めかせ、静がねだる。静は自分の太もも近くに男の逞しさを感じていた。 
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