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第四部
第二十一章 薄、尾花に変ず 其の三
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◆◇◆
その後も見性院は静に、朝夕の勤めや写経をさせ、箏や武家女性の振る舞いを教えた。
静は城に上がった頃を思い出す。大姥局が細々と作法を教えてくれた。
楽しかった。そう、楽しかった。
静は、しばらく自分が「楽しい」と感じなかったと気づいた。
『器量というより、そのような陰気な顔では殿方どころか、誰も寄り付きたくないであろう。』
信松尼には、そう言われた。
そうだ。今のまま戻っても、上様のお情けどころか、皆様にご迷惑じゃ。
静は、秀忠の子が欲しいために城へ戻ろうとしていた。
誰のためでもない。私は私のために城へ戻る。
道ならぬ想い。なにより御台様に申し訳ない。
誰にも知られてはならぬ。誰にも。
望みが成就するまで。
ここ数日、ずっときつくそう思っていた。
しかし、見性院は「まだ心が無理をしている。」と言う。
『誰でもよいのではないぞ。』
見性院の言葉が響く。
『そなたの笑い顔は宝じゃ。』『そなたの笑い顔を待っておる。』
大姥局の言葉が重なる。
皆様が私を可愛がってくださったのは、きっと愛嬌のよさ。上様も。
『おもしろい女子じゃのう。』
そう言って笑顔を返してくださったのは、私が笑っていたから。
そうだ。おとっつぁんが一番教えてくれたことじゃないか。
『女は愛嬌ぞ。静。』
はい。おとっつぁん。忘れるところでした。あたし、おとっつぁんとおっかさんの子供でよかった。
子供……赤子……
静は手を合わせ、水になった我が子に静かに祈る。
ーー赤子もありがとう。生んであげられなかったのを堪忍してね。
ややを亡くしたのは悲しいけど、おっかさんはおっかさんらしく笑顔で生きていきます。ややのおかげで、いろんなことに気づきました。ありがとう。ありがとう。
ひんやりした夜風がどこかから入って、静の体を撫でた。
体が憑き物がとれたように、軽くなったような気がする。ふんわりと柔らかな笑顔が知らずと自分の顔に浮かんだのを静は感じた。
ーー見性院さまに尽くして、お城へ戻ろう。
そして、お城に戻ったら、旦那さまに尽くそう。
それがきっと私の幸せに繋がる。
静の目に柔らかな光が充ち溢れた。
◆◇◆
長月となり、紅葉の色が日増しに深くなる。そして、重陽に合わせるように菊の花が咲き乱れた。
八日の夕刻、静は尼僧たちと菊の花に真綿を被せて回った。菊の花の清々しい香りが、静の心に満ちる。
静は大きく息を吸い込み、体の隅々に香りを巡らせた。自分の中の弱いところも、香りに包まれキラキラと輝き、愛しいように思う。
静は手を合わせ、もう一度深呼吸をしながら空を見上げた。
見性院は予定通り、静を十日には大姥局の元に送り出すつもりである。
朝夕の勤めの時の静の顔が穏やかになった。柔らかにえくぼが浮かぶようになった。
預かり始めた頃は辛そうな顔だったが、そのあとは、なにか思い詰めたような、強く激しい目をしていた。
(これは、静の目ではない。このような目をしていると本当の静の心根が喰われてしまう。)
見性院はそれが判ったからこそ、静を手元に置いた。果たして静は自分の心を取り戻したようである。
(よう堪えたの。静。)
尼僧たちと話をしながら、くるくるとよく動く静を見て、見性院は微笑んだ。
翌九日朝、朝露と菊の香りを含んだ菊綿で、それぞれが身を拭い、長寿を願った。
「尼が長寿を願うのもおかしなことじゃの。」
「また、見性院さまは今年も。」
見性院の言葉に、尼僧がおかしそうに返したところをみると、毎年そのように繰り返しているのだろう。皆がうち揃って、「ホホホ」と笑った。
「生かされているうちは、なにか役割があるのでございましょう。このような婆とて。」
一番年嵩の老尼が、しゃがれ声で言う。
「そうじゃな。みな息災に暮らそう。静もな。」
「はい。」
「さあ、お九日じゃ。明日は静が奥へ戻る。しばしの別れの宴じゃ。無礼講で参ろう。まずは菊酒。静から飲みゃれ。」
高らかな見性院の声に、嬉しげな歓声が上がる。菊の花びらをいれた杯を静が取ると、隣の尼僧が酒を注いだ。そのあとは、静が注いで回る。
静は今までの礼を一人一人に言いながら、酒を注いで回った。
「今年の胡桃味噌は、また格別じゃの。正光殿が『胡桃がことのほか豊作』と言うただけある。」
朴葉の上の香り高い焼き味噌をつついて、見性院は幸せそうである。
「ほんに。正光さまのお心遣い、我らにも沁み入りまする。この栗といい、懐かしき食べ物ほど寿命が延びる薬となるものはありませぬゆえ。」
先程の老尼のしゃがれ声に尼僧たちの頭巾が揺れる。
見性院が色づく庭を遠い目をして見つめた。
「甲斐のお山は、もう燃えるように色づいておろうのう。」
「甲斐の山でございますか?」
見性院に酒を注いでいた静が、思わず尋ねた。
「おお。私の故郷じゃ。今でも時々夢に見る。それはそれは美しいぞ。」
見性院は、自慢をするように微笑む。懐かしそうな眼差しには、かすかな哀しみが潜んでいた。
「さようにございまするか。そのように美しいのなら見てみとうございます。」
静の屈託のない笑顔に、見性院は嬉しそうにうんうんと頷いた。
ピーロロロロロ
青空高く鳶の声が聞こえた。
「静、よい笑い顔じゃ。達者でな。」
「はい。ありがとうございまする。」
「また遊びにきてくりゃれ。箏も教えるゆえな。」
見性院の言葉に、中年の尼僧が続ける。
「そうです、お静どの。また遊びに来てくだされ。一緒においしいものを作りましょう。」
「はい。是非とも。」
静は小さな目に涙をじわりと浮かべ、にっこりとえくぼを浮かべた。
見性院が静の手を取り、ゆっくり頷く。
「辛いこともあろうがの。御仏がお守りくださる。私も祈っておるゆえな。」
菊の花が薫る中、静の心は穏やかであった。
これも赤子が水になったからこその繋がりであると、形にもならず召された我が子に静は自然と手が合わさるのであった。
◆◇◆
翌日、静は本丸へと向かった。
蒼い空に鱗雲が並んでいる。
キリリと口許を結び、静は歩き出した。
所々で大姥局からの文を見せながら、通してもらう。手回しがあったのだろう。順々に先導が入れ替わり、奥へとたどり着けた。
静は改めてその広さに圧倒される。
その当主が秀忠であるのに、静はいまひとつ実感が湧かなかった。
回廊を進み、懐かしい局の前へと進む。
「静っ!」
人影をいち早くとらえた蕗が飛んできた。
「おかえり、静。」
「おかえり。」
「遅かったではないか。」
「体はもうよいのか?」
挨拶のため部屋の入り口で座ろうとする前に、静は皆に囲まれた。
「はい。長らくご迷惑をおかけいたしました。」
「何を言うておる。達者が一番じゃ。」
藤がトントンと静の頭を撫でる。
「そうじゃ。倍働いてもらうゆえな。」
「はいっ。お任せくださりませ。」
浅茅のニマッとした笑みに、静も笑顔で負けずに返した。
「おお、静じゃ、静じゃ。」
静の屈託のない笑顔と言い様に、皆の歓ぶ声が上がる。
「これこれ、先に旦那さまにご挨拶させぬか。」
由良がゆっくり近寄ってきた。
「お由良さま。」
「旦那さまがお待ちかねじゃぞ。」
ゆっくり深く頷いた由良に、静も頷き返し、奥へと進む。
大姥局が脇息に腕を置き、嬉しそうな笑みを湛えて座っていた。
「旦那様、ただいま戻りました。長い間、ご無礼いたしました。」
「もう、よいのか?」
「はい。いくらでも使うてくださりませ。それと、見性院さまからお土産の栗とお文を預かって参りました。」
「よし、では存分に働いてくれ。」
「はい。」
文を受け取り、大姥局が頷くと静が明るい声で返事をした。静の目に以前見た強い光はなく、柔らかな優しさが満ちているのに大姥局は安堵した。
「静、さっそくじゃが上様の袷と羽織じゃ。上様お好みの千歳緑は、我らには見えにくうてのぉ。かというて、若い針子の中ではまかせられる手練れがおらぬ。そなたを待っておったのじゃ。」
「はい。」
「勝姫様の綿入れを少し多目に用意せよとお達しじゃ。御台様のお着物でも作れと品を下されておるゆえ、手伝うてくれ。」
「はい。」
大姥局の侍女たちは、「静」「静」と皆が、口数の少ない小夜さえ、声をかけた。それは静を頼りにするようでいながら、実は過剰に働かせないための心遣いでもあった。
時々ふざけた口を叩いたり、休憩をしたり、ゆっくりと進めてみたり、様々であったが、みなが静を思っている。
静は静で、城へ来た頃のように、にこにこしながらくるくると仕事をこなした。
*****
【長月】9月。この年の9月1日は太陽暦で9月28日にあたる。
【菊綿、菊酒】 重陽の節供アイテム。
【お九日】 重陽の節供のこと。
【正光】保科正光。高遠藩藩主 。
【千歳緑】 かなり濃い深緑色。
その後も見性院は静に、朝夕の勤めや写経をさせ、箏や武家女性の振る舞いを教えた。
静は城に上がった頃を思い出す。大姥局が細々と作法を教えてくれた。
楽しかった。そう、楽しかった。
静は、しばらく自分が「楽しい」と感じなかったと気づいた。
『器量というより、そのような陰気な顔では殿方どころか、誰も寄り付きたくないであろう。』
信松尼には、そう言われた。
そうだ。今のまま戻っても、上様のお情けどころか、皆様にご迷惑じゃ。
静は、秀忠の子が欲しいために城へ戻ろうとしていた。
誰のためでもない。私は私のために城へ戻る。
道ならぬ想い。なにより御台様に申し訳ない。
誰にも知られてはならぬ。誰にも。
望みが成就するまで。
ここ数日、ずっときつくそう思っていた。
しかし、見性院は「まだ心が無理をしている。」と言う。
『誰でもよいのではないぞ。』
見性院の言葉が響く。
『そなたの笑い顔は宝じゃ。』『そなたの笑い顔を待っておる。』
大姥局の言葉が重なる。
皆様が私を可愛がってくださったのは、きっと愛嬌のよさ。上様も。
『おもしろい女子じゃのう。』
そう言って笑顔を返してくださったのは、私が笑っていたから。
そうだ。おとっつぁんが一番教えてくれたことじゃないか。
『女は愛嬌ぞ。静。』
はい。おとっつぁん。忘れるところでした。あたし、おとっつぁんとおっかさんの子供でよかった。
子供……赤子……
静は手を合わせ、水になった我が子に静かに祈る。
ーー赤子もありがとう。生んであげられなかったのを堪忍してね。
ややを亡くしたのは悲しいけど、おっかさんはおっかさんらしく笑顔で生きていきます。ややのおかげで、いろんなことに気づきました。ありがとう。ありがとう。
ひんやりした夜風がどこかから入って、静の体を撫でた。
体が憑き物がとれたように、軽くなったような気がする。ふんわりと柔らかな笑顔が知らずと自分の顔に浮かんだのを静は感じた。
ーー見性院さまに尽くして、お城へ戻ろう。
そして、お城に戻ったら、旦那さまに尽くそう。
それがきっと私の幸せに繋がる。
静の目に柔らかな光が充ち溢れた。
◆◇◆
長月となり、紅葉の色が日増しに深くなる。そして、重陽に合わせるように菊の花が咲き乱れた。
八日の夕刻、静は尼僧たちと菊の花に真綿を被せて回った。菊の花の清々しい香りが、静の心に満ちる。
静は大きく息を吸い込み、体の隅々に香りを巡らせた。自分の中の弱いところも、香りに包まれキラキラと輝き、愛しいように思う。
静は手を合わせ、もう一度深呼吸をしながら空を見上げた。
見性院は予定通り、静を十日には大姥局の元に送り出すつもりである。
朝夕の勤めの時の静の顔が穏やかになった。柔らかにえくぼが浮かぶようになった。
預かり始めた頃は辛そうな顔だったが、そのあとは、なにか思い詰めたような、強く激しい目をしていた。
(これは、静の目ではない。このような目をしていると本当の静の心根が喰われてしまう。)
見性院はそれが判ったからこそ、静を手元に置いた。果たして静は自分の心を取り戻したようである。
(よう堪えたの。静。)
尼僧たちと話をしながら、くるくるとよく動く静を見て、見性院は微笑んだ。
翌九日朝、朝露と菊の香りを含んだ菊綿で、それぞれが身を拭い、長寿を願った。
「尼が長寿を願うのもおかしなことじゃの。」
「また、見性院さまは今年も。」
見性院の言葉に、尼僧がおかしそうに返したところをみると、毎年そのように繰り返しているのだろう。皆がうち揃って、「ホホホ」と笑った。
「生かされているうちは、なにか役割があるのでございましょう。このような婆とて。」
一番年嵩の老尼が、しゃがれ声で言う。
「そうじゃな。みな息災に暮らそう。静もな。」
「はい。」
「さあ、お九日じゃ。明日は静が奥へ戻る。しばしの別れの宴じゃ。無礼講で参ろう。まずは菊酒。静から飲みゃれ。」
高らかな見性院の声に、嬉しげな歓声が上がる。菊の花びらをいれた杯を静が取ると、隣の尼僧が酒を注いだ。そのあとは、静が注いで回る。
静は今までの礼を一人一人に言いながら、酒を注いで回った。
「今年の胡桃味噌は、また格別じゃの。正光殿が『胡桃がことのほか豊作』と言うただけある。」
朴葉の上の香り高い焼き味噌をつついて、見性院は幸せそうである。
「ほんに。正光さまのお心遣い、我らにも沁み入りまする。この栗といい、懐かしき食べ物ほど寿命が延びる薬となるものはありませぬゆえ。」
先程の老尼のしゃがれ声に尼僧たちの頭巾が揺れる。
見性院が色づく庭を遠い目をして見つめた。
「甲斐のお山は、もう燃えるように色づいておろうのう。」
「甲斐の山でございますか?」
見性院に酒を注いでいた静が、思わず尋ねた。
「おお。私の故郷じゃ。今でも時々夢に見る。それはそれは美しいぞ。」
見性院は、自慢をするように微笑む。懐かしそうな眼差しには、かすかな哀しみが潜んでいた。
「さようにございまするか。そのように美しいのなら見てみとうございます。」
静の屈託のない笑顔に、見性院は嬉しそうにうんうんと頷いた。
ピーロロロロロ
青空高く鳶の声が聞こえた。
「静、よい笑い顔じゃ。達者でな。」
「はい。ありがとうございまする。」
「また遊びにきてくりゃれ。箏も教えるゆえな。」
見性院の言葉に、中年の尼僧が続ける。
「そうです、お静どの。また遊びに来てくだされ。一緒においしいものを作りましょう。」
「はい。是非とも。」
静は小さな目に涙をじわりと浮かべ、にっこりとえくぼを浮かべた。
見性院が静の手を取り、ゆっくり頷く。
「辛いこともあろうがの。御仏がお守りくださる。私も祈っておるゆえな。」
菊の花が薫る中、静の心は穏やかであった。
これも赤子が水になったからこその繋がりであると、形にもならず召された我が子に静は自然と手が合わさるのであった。
◆◇◆
翌日、静は本丸へと向かった。
蒼い空に鱗雲が並んでいる。
キリリと口許を結び、静は歩き出した。
所々で大姥局からの文を見せながら、通してもらう。手回しがあったのだろう。順々に先導が入れ替わり、奥へとたどり着けた。
静は改めてその広さに圧倒される。
その当主が秀忠であるのに、静はいまひとつ実感が湧かなかった。
回廊を進み、懐かしい局の前へと進む。
「静っ!」
人影をいち早くとらえた蕗が飛んできた。
「おかえり、静。」
「おかえり。」
「遅かったではないか。」
「体はもうよいのか?」
挨拶のため部屋の入り口で座ろうとする前に、静は皆に囲まれた。
「はい。長らくご迷惑をおかけいたしました。」
「何を言うておる。達者が一番じゃ。」
藤がトントンと静の頭を撫でる。
「そうじゃ。倍働いてもらうゆえな。」
「はいっ。お任せくださりませ。」
浅茅のニマッとした笑みに、静も笑顔で負けずに返した。
「おお、静じゃ、静じゃ。」
静の屈託のない笑顔と言い様に、皆の歓ぶ声が上がる。
「これこれ、先に旦那さまにご挨拶させぬか。」
由良がゆっくり近寄ってきた。
「お由良さま。」
「旦那さまがお待ちかねじゃぞ。」
ゆっくり深く頷いた由良に、静も頷き返し、奥へと進む。
大姥局が脇息に腕を置き、嬉しそうな笑みを湛えて座っていた。
「旦那様、ただいま戻りました。長い間、ご無礼いたしました。」
「もう、よいのか?」
「はい。いくらでも使うてくださりませ。それと、見性院さまからお土産の栗とお文を預かって参りました。」
「よし、では存分に働いてくれ。」
「はい。」
文を受け取り、大姥局が頷くと静が明るい声で返事をした。静の目に以前見た強い光はなく、柔らかな優しさが満ちているのに大姥局は安堵した。
「静、さっそくじゃが上様の袷と羽織じゃ。上様お好みの千歳緑は、我らには見えにくうてのぉ。かというて、若い針子の中ではまかせられる手練れがおらぬ。そなたを待っておったのじゃ。」
「はい。」
「勝姫様の綿入れを少し多目に用意せよとお達しじゃ。御台様のお着物でも作れと品を下されておるゆえ、手伝うてくれ。」
「はい。」
大姥局の侍女たちは、「静」「静」と皆が、口数の少ない小夜さえ、声をかけた。それは静を頼りにするようでいながら、実は過剰に働かせないための心遣いでもあった。
時々ふざけた口を叩いたり、休憩をしたり、ゆっくりと進めてみたり、様々であったが、みなが静を思っている。
静は静で、城へ来た頃のように、にこにこしながらくるくると仕事をこなした。
*****
【長月】9月。この年の9月1日は太陽暦で9月28日にあたる。
【菊綿、菊酒】 重陽の節供アイテム。
【お九日】 重陽の節供のこと。
【正光】保科正光。高遠藩藩主 。
【千歳緑】 かなり濃い深緑色。
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