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第三部
第二十章 月、清かに冴える 其の二
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「お静ちゃん、義姉上…お久さんのところはどう?」
「お久さん?」
「うん。朝から考えてたんだけど……。 嫁ぎ先は神田だから、ここよりはお城に近いでしょう? 誰もお城まで付いていくわけじゃなし、とりあえず、そこで体を休めてからどうするか決めればいいじゃない。 お久さんのところなら、アタシも顔出せるし。」
美津が大きな目をくりくりさせて話す。
「でも……」
「大丈夫。御義父上に必ず『うん』と言わせるから。」
美津は美しい顔が少し滑稽に見えるほど、ムンと気合いを入れた。
「お邪魔になるとか考えちゃダメよ。お静ちゃんは今まで散々みんなを世話してきてるんだし。今は御義父上の娘なんだから。 そうよ。お静ちゃんは、御義父上の養女だから、御義父上が『うん』って言えばいいのよ。うちのひとはどうでも。」
美津は一人で喋り、納得している。
しかし静も、いつのまにかずいぶん逞しくなった美津の言葉に救われようとしていた。
「ここにあるのを食べられそうだったら食べて。ね。気を養って用意して待ってて。」
そう言い置いて美津は離れをあとにし、膳をしばらく見ていた静は、箸をゆっくり手にした。
◇◆
母屋の縁側では、栄嘉が手拭いで汗をゴシゴシとぬぐい、大きな溜め息をついている。
「栄太郎は?」
「嘉衛門の手伝いというか、邪魔をしておる。」
嫁の問いに、団扇を動かしながら、栄嘉は「ふふふ」と笑った。
「そうですか。」
美津はぐっすり寝ている糸の様子を確かめる。まだ起きそうにないのを見て、静は小さく頷き、栄嘉のすぐそばへ行った。
「お静はどうじゃ。」
静が切り出す前に、庭を見たまま栄嘉が訊く。
「ぼんやりしています。でも、お城に戻ると。」
「そうか。」
「予定通り、本日。」
「なんじゃと? それは無理であろう。」
栄嘉は大きく目を見開いて、振り返るように美津を見た。
「柾おじちゃんが。」
「柾吉殿が?」
美津は舅の前に、二粒の小さな山栗を置いた。
「今朝方採ってきた栗です。お静ちゃんの土産にと。」
栄嘉は縁側に上がり、黙って山栗を手に取った。
「お静ちゃんは、朝からおじちゃんたちに心配をかけたくないから城に戻るって言ってました。届いた栗を見て一層。」
「う~む……」
「御義父上様。」
美津が背筋をシャンと伸ばした。
「お静ちゃんは、うちの人と顔を会わせるのが辛いはず。でも、それだけじゃない。アタシが子を亡くしたとき、辛かったのは健やかな子を見ること。 ここには糸がいます。糸を見るのは、お静ちゃんには辛いと思うんです。」
大きな瞳で食い入るように見つめる美津の言葉に、栄嘉はまた「ふ~む」と唸った。
「しかし、本調子でないのにお城に上げるなど、ご無礼はできぬ。」
眉間にシワを寄せ、白髪頭を掻いて栄嘉は困っている。
「神田の義姉上のところにしばらく預かっていただくのはどうでしょう。 ちょうど木札を持っていかれるでしょう?」
栄嘉が驚いたように美津を見た。いつも誰かを頼ってばかりの嫁だと思っていたのに。
「なるほどの。そなたの言うことも一理じゃな。」
「義姉上のところなら、赤子はもういないし、お城から近いし、アタシたちも行けるし。 ……栄太郎と糸がいたら、アタシはお静ちゃんまでなかなか手が回らないかもしれない……というより、お静ちゃんのことだから、自分はさておき、アタシの手伝いをしそうで。」
「そうじゃのう…。いや、そうじゃろう。」
顎を触っていた栄嘉が目をつぶって答えた。
「では、夕にでも久のところに連れていくとするか。驚くかもしれんがの。」
「御義父上も一晩ゆっくりしていらしたらどうです?」
「そうじゃな。考えておこう。」
◇◆
開け放された木戸から、穏やかな風が入る。静は膳に手をつけた後も、重い体を抱えて少しぼんやりとしていた。
時々、下腹が疼くような気がする。昨日から、何度そこに手をやっただろう。なんとなくひんやりと感じるのは、気のせいだろうか。
これでよかったのやもしれぬ……。
大姥局さまは『お側には侍れぬ』と申されたのだもの。
身代わりだったのじゃもの……。
ぼんやりしている静の鼻の奥がツンと痛み、涙がじわりと溢れた。
「おばうえ、いたいいたい?」
不意に声がした。いつの間にか、栄太郎が上がり口に来ている。
慌てて涙を拭き、ほんのりと微笑む。
「ううん。だいじないわ。」
栄太郎が上がり口をよじ登り、静の側に座る。嬉しそうな顔でいつものようにねだった。
「おうたうたって。」
「そうね。」
静は軽く返事をしたが、なにも頭に浮かばなかった。ぼんやりと靄がかかったような頭は、ひとつの歌も思い出そうとしない。
静は黙って、栄太郎の頭を撫でた。
静の辛そうな顔に栄太郎が神妙な顔をする。
「いたいいたい? じゃぁ、栄太郎がうたってあげる。」
「ほんと?」
「うん!」
栄太郎は元気よく言うと「うーさぎうさぎ」と歌い始めた。静も少し体を揺らしてみる。
栄太郎とこの歌を歌って糸を寝かせたのが、もう随分前のような気がする。
(一昨夜のことなのに……)
「栄太郎! もう! とと様の近くにいないと思ったら。叔母上にご無理を言ってはいけません。」
美津の高い大きな声が響いた。
「お美っちゃん。私に歌ってくれてたの。叱らないで。」
自分の後ろに隠れた栄太郎を静はかばった。
(やっぱり、義姉上のところへ行ってもらわなきゃ。お静ちゃん休めないわ。)
美津はそう思い、膳を片付けながら静に話しかけた。
「お静ちゃん、御義父上が昼七つ過ぎには出るそうよ。駕篭には乗れそう?」
「うん。」
「どうしてもいるものだけ持って行って。あとはまたどうするか知らせてくれればいいわ。」
美津は自分が寂しそうな顔をしているのではないかと、静の眼を見られなかった。静の身の回りを整えながら、義姉上らしく話した。
「ありがとう。お美っちゃん。」
静が潤んだ声で小さく呟いた。美津の眼も涙が滲みそうになっていた。
「おばうえ、どこかいくの?」
二人の様子を不思議そうに見ていた栄太郎が訊く。母譲りの大きな眼を見開き、静の腕にしがみついて寂しそうな顔を見せた。
静は、泣き出しそうな幼子を見ながら、どう答えていいか唇を噛んでいると、美津が笑顔で答えた。
「おうちに帰るのよ。」
「おうち?」
「そうよ。」
「また来る?」
「また来てくださるわよ。ねっ。」
「ええ。また来るわ」
静は小さい頃、幼い美津がついてきそうなときに「おうちに帰るの。また来るから」と言ってなだめたのを思い出した。
「ゆびきり。」
栄太郎が小さな小指を静の前に、にゅいっと出した。
ゆーびきりげんまん……
静は微笑んで、可愛い甥と歌いながら指切りをした。
◇◆◇
美津に見送られ、栄嘉と静は久の嫁ぎ先である神田白銀町の竹村助兵衛宅へ向かった。
父と義妹の突然の訪問に驚いた竹村夫妻であったが、こころよく二人を招き入れた。
久は、栄嘉から「具合が悪い」と聞かされた静のためにさっそく床を用意し、静を休ませる。
婿の勧めもあって、栄嘉も一晩泊まることとし、夜更けに久に改めて事の経緯を話した。
「…そうですか。そのようなことが。辛かったでしょうね。」
子が水になったのももちろんだが、小さい頃からの静の思いがなんとなく分かっていた久は、嘉右衛門の言葉に静がどれほど傷ついたかを思うとやるせなかった。
「嘉衛門のいうこともわかるのじゃが、美津が怒ってのう。」
栄嘉が頬をペチペチと叩く。
「そりゃぁ怒るでしょう。お美津のいうとおり『人身御供』ですもの。嘉衛門も父上も女心を解っておりませぬ。」
「そうか。」
娘の呆れたような叱責に、父はうなだれてしまった。
「でも、お美津がいい嫁になったこと。安堵しました。今ごろ、嘉衛門はまた叱られているかもしれませんね。」
久がフフフと笑った。
「とりあえず、お静が落ち着くまでここで養生させましょう。うちも赤子がいないとはいえ、まだ三人とも幼いから十分かどうかはわかりませぬが。」
「うむ。すまぬな。頼んだぞ。」
栄嘉が頼もしい娘に頭を下げた。
*****
【昼七つ過ぎ】ここでは午後6時頃
「お久さん?」
「うん。朝から考えてたんだけど……。 嫁ぎ先は神田だから、ここよりはお城に近いでしょう? 誰もお城まで付いていくわけじゃなし、とりあえず、そこで体を休めてからどうするか決めればいいじゃない。 お久さんのところなら、アタシも顔出せるし。」
美津が大きな目をくりくりさせて話す。
「でも……」
「大丈夫。御義父上に必ず『うん』と言わせるから。」
美津は美しい顔が少し滑稽に見えるほど、ムンと気合いを入れた。
「お邪魔になるとか考えちゃダメよ。お静ちゃんは今まで散々みんなを世話してきてるんだし。今は御義父上の娘なんだから。 そうよ。お静ちゃんは、御義父上の養女だから、御義父上が『うん』って言えばいいのよ。うちのひとはどうでも。」
美津は一人で喋り、納得している。
しかし静も、いつのまにかずいぶん逞しくなった美津の言葉に救われようとしていた。
「ここにあるのを食べられそうだったら食べて。ね。気を養って用意して待ってて。」
そう言い置いて美津は離れをあとにし、膳をしばらく見ていた静は、箸をゆっくり手にした。
◇◆
母屋の縁側では、栄嘉が手拭いで汗をゴシゴシとぬぐい、大きな溜め息をついている。
「栄太郎は?」
「嘉衛門の手伝いというか、邪魔をしておる。」
嫁の問いに、団扇を動かしながら、栄嘉は「ふふふ」と笑った。
「そうですか。」
美津はぐっすり寝ている糸の様子を確かめる。まだ起きそうにないのを見て、静は小さく頷き、栄嘉のすぐそばへ行った。
「お静はどうじゃ。」
静が切り出す前に、庭を見たまま栄嘉が訊く。
「ぼんやりしています。でも、お城に戻ると。」
「そうか。」
「予定通り、本日。」
「なんじゃと? それは無理であろう。」
栄嘉は大きく目を見開いて、振り返るように美津を見た。
「柾おじちゃんが。」
「柾吉殿が?」
美津は舅の前に、二粒の小さな山栗を置いた。
「今朝方採ってきた栗です。お静ちゃんの土産にと。」
栄嘉は縁側に上がり、黙って山栗を手に取った。
「お静ちゃんは、朝からおじちゃんたちに心配をかけたくないから城に戻るって言ってました。届いた栗を見て一層。」
「う~む……」
「御義父上様。」
美津が背筋をシャンと伸ばした。
「お静ちゃんは、うちの人と顔を会わせるのが辛いはず。でも、それだけじゃない。アタシが子を亡くしたとき、辛かったのは健やかな子を見ること。 ここには糸がいます。糸を見るのは、お静ちゃんには辛いと思うんです。」
大きな瞳で食い入るように見つめる美津の言葉に、栄嘉はまた「ふ~む」と唸った。
「しかし、本調子でないのにお城に上げるなど、ご無礼はできぬ。」
眉間にシワを寄せ、白髪頭を掻いて栄嘉は困っている。
「神田の義姉上のところにしばらく預かっていただくのはどうでしょう。 ちょうど木札を持っていかれるでしょう?」
栄嘉が驚いたように美津を見た。いつも誰かを頼ってばかりの嫁だと思っていたのに。
「なるほどの。そなたの言うことも一理じゃな。」
「義姉上のところなら、赤子はもういないし、お城から近いし、アタシたちも行けるし。 ……栄太郎と糸がいたら、アタシはお静ちゃんまでなかなか手が回らないかもしれない……というより、お静ちゃんのことだから、自分はさておき、アタシの手伝いをしそうで。」
「そうじゃのう…。いや、そうじゃろう。」
顎を触っていた栄嘉が目をつぶって答えた。
「では、夕にでも久のところに連れていくとするか。驚くかもしれんがの。」
「御義父上も一晩ゆっくりしていらしたらどうです?」
「そうじゃな。考えておこう。」
◇◆
開け放された木戸から、穏やかな風が入る。静は膳に手をつけた後も、重い体を抱えて少しぼんやりとしていた。
時々、下腹が疼くような気がする。昨日から、何度そこに手をやっただろう。なんとなくひんやりと感じるのは、気のせいだろうか。
これでよかったのやもしれぬ……。
大姥局さまは『お側には侍れぬ』と申されたのだもの。
身代わりだったのじゃもの……。
ぼんやりしている静の鼻の奥がツンと痛み、涙がじわりと溢れた。
「おばうえ、いたいいたい?」
不意に声がした。いつの間にか、栄太郎が上がり口に来ている。
慌てて涙を拭き、ほんのりと微笑む。
「ううん。だいじないわ。」
栄太郎が上がり口をよじ登り、静の側に座る。嬉しそうな顔でいつものようにねだった。
「おうたうたって。」
「そうね。」
静は軽く返事をしたが、なにも頭に浮かばなかった。ぼんやりと靄がかかったような頭は、ひとつの歌も思い出そうとしない。
静は黙って、栄太郎の頭を撫でた。
静の辛そうな顔に栄太郎が神妙な顔をする。
「いたいいたい? じゃぁ、栄太郎がうたってあげる。」
「ほんと?」
「うん!」
栄太郎は元気よく言うと「うーさぎうさぎ」と歌い始めた。静も少し体を揺らしてみる。
栄太郎とこの歌を歌って糸を寝かせたのが、もう随分前のような気がする。
(一昨夜のことなのに……)
「栄太郎! もう! とと様の近くにいないと思ったら。叔母上にご無理を言ってはいけません。」
美津の高い大きな声が響いた。
「お美っちゃん。私に歌ってくれてたの。叱らないで。」
自分の後ろに隠れた栄太郎を静はかばった。
(やっぱり、義姉上のところへ行ってもらわなきゃ。お静ちゃん休めないわ。)
美津はそう思い、膳を片付けながら静に話しかけた。
「お静ちゃん、御義父上が昼七つ過ぎには出るそうよ。駕篭には乗れそう?」
「うん。」
「どうしてもいるものだけ持って行って。あとはまたどうするか知らせてくれればいいわ。」
美津は自分が寂しそうな顔をしているのではないかと、静の眼を見られなかった。静の身の回りを整えながら、義姉上らしく話した。
「ありがとう。お美っちゃん。」
静が潤んだ声で小さく呟いた。美津の眼も涙が滲みそうになっていた。
「おばうえ、どこかいくの?」
二人の様子を不思議そうに見ていた栄太郎が訊く。母譲りの大きな眼を見開き、静の腕にしがみついて寂しそうな顔を見せた。
静は、泣き出しそうな幼子を見ながら、どう答えていいか唇を噛んでいると、美津が笑顔で答えた。
「おうちに帰るのよ。」
「おうち?」
「そうよ。」
「また来る?」
「また来てくださるわよ。ねっ。」
「ええ。また来るわ」
静は小さい頃、幼い美津がついてきそうなときに「おうちに帰るの。また来るから」と言ってなだめたのを思い出した。
「ゆびきり。」
栄太郎が小さな小指を静の前に、にゅいっと出した。
ゆーびきりげんまん……
静は微笑んで、可愛い甥と歌いながら指切りをした。
◇◆◇
美津に見送られ、栄嘉と静は久の嫁ぎ先である神田白銀町の竹村助兵衛宅へ向かった。
父と義妹の突然の訪問に驚いた竹村夫妻であったが、こころよく二人を招き入れた。
久は、栄嘉から「具合が悪い」と聞かされた静のためにさっそく床を用意し、静を休ませる。
婿の勧めもあって、栄嘉も一晩泊まることとし、夜更けに久に改めて事の経緯を話した。
「…そうですか。そのようなことが。辛かったでしょうね。」
子が水になったのももちろんだが、小さい頃からの静の思いがなんとなく分かっていた久は、嘉右衛門の言葉に静がどれほど傷ついたかを思うとやるせなかった。
「嘉衛門のいうこともわかるのじゃが、美津が怒ってのう。」
栄嘉が頬をペチペチと叩く。
「そりゃぁ怒るでしょう。お美津のいうとおり『人身御供』ですもの。嘉衛門も父上も女心を解っておりませぬ。」
「そうか。」
娘の呆れたような叱責に、父はうなだれてしまった。
「でも、お美津がいい嫁になったこと。安堵しました。今ごろ、嘉衛門はまた叱られているかもしれませんね。」
久がフフフと笑った。
「とりあえず、お静が落ち着くまでここで養生させましょう。うちも赤子がいないとはいえ、まだ三人とも幼いから十分かどうかはわかりませぬが。」
「うむ。すまぬな。頼んだぞ。」
栄嘉が頼もしい娘に頭を下げた。
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【昼七つ過ぎ】ここでは午後6時頃
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