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第三部
第十八章 芋供え月、丸む 其の三
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◆◇◆
宿下がりをして四日目、今までと事情が変わったわけではないが、静の中に、城へ上がった頃の明るい気力が取り戻されていた。
日に一度は、父母のどちらか、または両方が静を訪れていた。賑やかな気の中で、静の気は柔らかに充ちていた。明後日には城に戻る段取りもできている。
今日も晴天のなか、姉様かぶりの静は糸をおぶい、美津に代わっておむつを洗濯していた。先刻たっぷりお乳をもらった背中の糸は、気持ち良さそうに眠っている。
静の後ろにふいに男の姿が現れた。手拭いで顔を押さえていた男が、その手拭いを静へ投げる。
「美津、これも洗っておいてくれ。」
ふっと鼻先を掠めた男の匂いに、静はドキリとする。
どこか懐かしい男の汗の匂いに心さざめく静の手が、手拭いを拡げて慌てた。
「あっ!」
手拭いのあちらこちらは泥と共に鮮やかな赤で染められている。思わず上がった静の声に、今度は男がうろたえた。
「お静であったか。」
「義兄上さま!いかがなさいました!」
嘉衛門の姿を見た静が、驚いた声をあげて立ち上がると、背中の糸がフニと目を擦る。
嘉衛門の着物は泥と埃にまみれており、男にしては色の白い皮膚のあちらこちらが擦りむけ、血がにじんでいた。
「ああ、大事ない。木材が倒れてきたのじゃ。」
「大事ないなど。お怪我をなさっているではありませぬか。」
静は新しい水を急いで手桶に汲み、懐からきれいな手拭いを出すと傷のひとつひとつを丁寧に洗った。
「栄太郎は?」
ズキズキする痛みに顔をしかめているが、嘉衛門はこの頃いつも静のそばにいる息子の心配をする。
「お美っちゃんが連れて、親方のところへ。」
「そうか。」
「お手をのけてくださいませ。」
嘉衛門の広いおでこが一部切れている。そこを押さえていた嘉衛門の手を除けさせ、静は傷をそっと拭ってきれいにした。
傷を負った男の視線と手当てをする女の視線が、一瞬まったりと絡み合う。静の胸が勝手に鼓動を刻み始めた。
さざめく思いに目を伏せた静が、嘉衛門の肩口にも血の拡がりを見つける。
「義兄上さま、片袖をお脱ぎください。」
「いや…」
「早う手当てをせねば。」
片袖を脱ぐことをためらった嘉衛門に、静がきりりと柔らかく声を荒げる。
「少々堪えてくださいませ。」
静は、肩口の少し深い傷回りをそっと洗った。
嘉衛門が水の冷たさと痛みに、キリッと唇を噛む。
「あとはお部屋にて手当ていたしますゆえ、先にお上がりくださいませ。」
血止めのため嘉衛門の手を肩の手拭いに導き、静は立ち上がる。
嘉衛門がうちへ向かうのを見て、静は庭を歩き、葉が小さくなったドクダミをセカセカと摘んで回った。寝ている糸が強い匂いに体をねじる。
「お糸ちゃん、こらえてね。」
静はお勝手へ小走りし、竈の残り火でドクダミの葉をあぶった。
柔らかくなった葉を揉みながら、居間へと走る。独特の鼻をつく臭いが辺りに拡がり、栄嘉が顔を出した。
「いかがした?」
「義兄上さまが、お怪我を。」
パタパタと居間へ進みながら、静は栄嘉に短く報告した。
「なに?」
目を剥いた栄嘉は、静のあとから同じように居間へと進む。
「嘉衛門、いかがした。」
「大事ございませぬ。お静がきれいに洗ってくれました。」
静は、背中から糸をそっと下ろし、トントンと糸が起きないようにゆっくりと手を当てる。赤子が静かに眠っているのを見て、急いで嘉衛門の方へ向いた。
「膿まぬようにしておきまする。義父上さま、白木綿と油紙を。」
「おお、そうじゃな。」
栄嘉はトテトテと箪笥に行き、木綿の長い布と油紙を取り出す。
「少し勝手が悪うございましょうが。」
ドクダミを揉んだ汁を傷口につけ回り、肩口は布と油紙を置く。木綿布を細く割き、その布でぴっちっと巻き上げた。
「相変わらず見事じゃの。」
てきぱきとした傷の手当てに栄嘉は感心する。静は、胸の鼓動を悟られないように、義父に軽く会釈だけをした。
「それにしても、何をしておったのじゃ。」
栄嘉が心配そうに眉間に皺を寄せ、息子に訊く。時々の痛みに顔をしかめながら、嘉衛門が答えた。
「野分に備えて、木材のまとめを手伝うておりました。」
「野分が来るのですか?このように天気がよいのに?」
きちっとした結び目を作っていた静が、驚いて割って入った。
「まだわからぬが、親方が用心されておる。今年はいまだ来ておらぬしな。来たら大きいのではないかとご懸念だ。まぁ、何事もなく済んでしまえば、それはそれでよい。」
「さようでございまするね。」
傷の手当てが済み、やっとおだやかに一息をついた空気のもとに、玄関を勢いよく開ける音が聞こえた。
「お前さまっ!」
玄関で一声が聞こえたかと思うと、すぐに、
「お前さまっ!」
と、息を切らせた美津が居間に飛び込んできた。大きくせわしい音に、糸が起き出しそうな仕草を見せる。美津が慌てて声を潜めたが、早口はそのままに話した。
「獅子丸を庇って怪我をしたって聞いて。」
「大事ない。お静が手当てをしてくれた。」
咳き込むように話す妻に、夫は力強い笑顔を返した。
「よかった~。ありがとう。獅子丸を庇ってくれて。」
獅子丸とは、藤五の家で飼われている老犬である。美津が十になった頃に生まれた柴犬で、兄弟の中で美津が一番可愛がっていた。
嫁いだあとも、美津はたまに獅子丸に会いにだけに生家へ帰っていた。その回数は、静がお城に上がったあと、頻繁になっている。
今日の騒ぎは、年老いて目が濁り、見えなくなっている獅子丸が、木を運んでいる人足の間をすり抜けて歩き、人足がよろめいたために起こった。人足が持っていた木材が立て掛けた木に当たり、倒れてきたのである。
美津は怪我をした夫にまず礼をいった。そして、静の方を見、
「ありがとう、お静ちゃん。」
と、少し美しくなった礼をした。
「栄太ちゃんは?」
「あっ、才兵衛殿に預けてきた。だって、たまがったんだもの。」
静の問いに、夫の体のあちらこちらを見ていた美津が答える。
「迎えに行ってきましょうか?」
「一緒に出たから、すぐ帰ってくるはずよ。」
「そう?」
このようなことは度々あるのか、少し心配そうな顔をしたのは静だけであった。
(やっぱり迎えにいこう。)と静が立ち上がったとき、玄関で声がした。
才兵衛と栄太郎が戻ってきたかと静は玄関へ急ぐ。
「松吉!?」
玄関先には父より背が高く、がっしりした弟が、日焼けした手に風呂敷包みを持って立っていた。宿下がりして初めて会う弟であった。
「あっ、ねぇちゃん、達者?」
「『達者?』じゃないわよ。もう会えないかと思っていたわ。お八重ちゃんと一緒になったのね。おめでとう。」
「うん。でも、ねぇちゃんがいねぇと寂しい。」
「ふふ、何言ってるの。会いにも来なかったくせに。離れも住みよいわよ。もう一人前なんだし、お八重ちゃんがいてくれるじゃないの。」
姉としての気質が、実の弟の前では存分に発揮されるようである。少し潤んだ目をした松吉に、静は笑顔でポンポン言葉を投げた。
「うん。」
松吉が姉の笑顔を見て、同じ細い目で笑う。
「なにか持ってきたの?」
静が、なにやらざらざらと落ち着きのない風呂敷包みに目をやった。
「ああ、これ、嘉衛門さんからの頼まれもの。『切ってきました』って渡しといて。」
「そう言えばわかるの?」
「渡しゃぁ解るよ。」
弟とやり取りをしていた静の目に、門をくぐって帰ってきた才兵衛と栄太郎の姿が見えた。
宿下がりをして四日目、今までと事情が変わったわけではないが、静の中に、城へ上がった頃の明るい気力が取り戻されていた。
日に一度は、父母のどちらか、または両方が静を訪れていた。賑やかな気の中で、静の気は柔らかに充ちていた。明後日には城に戻る段取りもできている。
今日も晴天のなか、姉様かぶりの静は糸をおぶい、美津に代わっておむつを洗濯していた。先刻たっぷりお乳をもらった背中の糸は、気持ち良さそうに眠っている。
静の後ろにふいに男の姿が現れた。手拭いで顔を押さえていた男が、その手拭いを静へ投げる。
「美津、これも洗っておいてくれ。」
ふっと鼻先を掠めた男の匂いに、静はドキリとする。
どこか懐かしい男の汗の匂いに心さざめく静の手が、手拭いを拡げて慌てた。
「あっ!」
手拭いのあちらこちらは泥と共に鮮やかな赤で染められている。思わず上がった静の声に、今度は男がうろたえた。
「お静であったか。」
「義兄上さま!いかがなさいました!」
嘉衛門の姿を見た静が、驚いた声をあげて立ち上がると、背中の糸がフニと目を擦る。
嘉衛門の着物は泥と埃にまみれており、男にしては色の白い皮膚のあちらこちらが擦りむけ、血がにじんでいた。
「ああ、大事ない。木材が倒れてきたのじゃ。」
「大事ないなど。お怪我をなさっているではありませぬか。」
静は新しい水を急いで手桶に汲み、懐からきれいな手拭いを出すと傷のひとつひとつを丁寧に洗った。
「栄太郎は?」
ズキズキする痛みに顔をしかめているが、嘉衛門はこの頃いつも静のそばにいる息子の心配をする。
「お美っちゃんが連れて、親方のところへ。」
「そうか。」
「お手をのけてくださいませ。」
嘉衛門の広いおでこが一部切れている。そこを押さえていた嘉衛門の手を除けさせ、静は傷をそっと拭ってきれいにした。
傷を負った男の視線と手当てをする女の視線が、一瞬まったりと絡み合う。静の胸が勝手に鼓動を刻み始めた。
さざめく思いに目を伏せた静が、嘉衛門の肩口にも血の拡がりを見つける。
「義兄上さま、片袖をお脱ぎください。」
「いや…」
「早う手当てをせねば。」
片袖を脱ぐことをためらった嘉衛門に、静がきりりと柔らかく声を荒げる。
「少々堪えてくださいませ。」
静は、肩口の少し深い傷回りをそっと洗った。
嘉衛門が水の冷たさと痛みに、キリッと唇を噛む。
「あとはお部屋にて手当ていたしますゆえ、先にお上がりくださいませ。」
血止めのため嘉衛門の手を肩の手拭いに導き、静は立ち上がる。
嘉衛門がうちへ向かうのを見て、静は庭を歩き、葉が小さくなったドクダミをセカセカと摘んで回った。寝ている糸が強い匂いに体をねじる。
「お糸ちゃん、こらえてね。」
静はお勝手へ小走りし、竈の残り火でドクダミの葉をあぶった。
柔らかくなった葉を揉みながら、居間へと走る。独特の鼻をつく臭いが辺りに拡がり、栄嘉が顔を出した。
「いかがした?」
「義兄上さまが、お怪我を。」
パタパタと居間へ進みながら、静は栄嘉に短く報告した。
「なに?」
目を剥いた栄嘉は、静のあとから同じように居間へと進む。
「嘉衛門、いかがした。」
「大事ございませぬ。お静がきれいに洗ってくれました。」
静は、背中から糸をそっと下ろし、トントンと糸が起きないようにゆっくりと手を当てる。赤子が静かに眠っているのを見て、急いで嘉衛門の方へ向いた。
「膿まぬようにしておきまする。義父上さま、白木綿と油紙を。」
「おお、そうじゃな。」
栄嘉はトテトテと箪笥に行き、木綿の長い布と油紙を取り出す。
「少し勝手が悪うございましょうが。」
ドクダミを揉んだ汁を傷口につけ回り、肩口は布と油紙を置く。木綿布を細く割き、その布でぴっちっと巻き上げた。
「相変わらず見事じゃの。」
てきぱきとした傷の手当てに栄嘉は感心する。静は、胸の鼓動を悟られないように、義父に軽く会釈だけをした。
「それにしても、何をしておったのじゃ。」
栄嘉が心配そうに眉間に皺を寄せ、息子に訊く。時々の痛みに顔をしかめながら、嘉衛門が答えた。
「野分に備えて、木材のまとめを手伝うておりました。」
「野分が来るのですか?このように天気がよいのに?」
きちっとした結び目を作っていた静が、驚いて割って入った。
「まだわからぬが、親方が用心されておる。今年はいまだ来ておらぬしな。来たら大きいのではないかとご懸念だ。まぁ、何事もなく済んでしまえば、それはそれでよい。」
「さようでございまするね。」
傷の手当てが済み、やっとおだやかに一息をついた空気のもとに、玄関を勢いよく開ける音が聞こえた。
「お前さまっ!」
玄関で一声が聞こえたかと思うと、すぐに、
「お前さまっ!」
と、息を切らせた美津が居間に飛び込んできた。大きくせわしい音に、糸が起き出しそうな仕草を見せる。美津が慌てて声を潜めたが、早口はそのままに話した。
「獅子丸を庇って怪我をしたって聞いて。」
「大事ない。お静が手当てをしてくれた。」
咳き込むように話す妻に、夫は力強い笑顔を返した。
「よかった~。ありがとう。獅子丸を庇ってくれて。」
獅子丸とは、藤五の家で飼われている老犬である。美津が十になった頃に生まれた柴犬で、兄弟の中で美津が一番可愛がっていた。
嫁いだあとも、美津はたまに獅子丸に会いにだけに生家へ帰っていた。その回数は、静がお城に上がったあと、頻繁になっている。
今日の騒ぎは、年老いて目が濁り、見えなくなっている獅子丸が、木を運んでいる人足の間をすり抜けて歩き、人足がよろめいたために起こった。人足が持っていた木材が立て掛けた木に当たり、倒れてきたのである。
美津は怪我をした夫にまず礼をいった。そして、静の方を見、
「ありがとう、お静ちゃん。」
と、少し美しくなった礼をした。
「栄太ちゃんは?」
「あっ、才兵衛殿に預けてきた。だって、たまがったんだもの。」
静の問いに、夫の体のあちらこちらを見ていた美津が答える。
「迎えに行ってきましょうか?」
「一緒に出たから、すぐ帰ってくるはずよ。」
「そう?」
このようなことは度々あるのか、少し心配そうな顔をしたのは静だけであった。
(やっぱり迎えにいこう。)と静が立ち上がったとき、玄関で声がした。
才兵衛と栄太郎が戻ってきたかと静は玄関へ急ぐ。
「松吉!?」
玄関先には父より背が高く、がっしりした弟が、日焼けした手に風呂敷包みを持って立っていた。宿下がりして初めて会う弟であった。
「あっ、ねぇちゃん、達者?」
「『達者?』じゃないわよ。もう会えないかと思っていたわ。お八重ちゃんと一緒になったのね。おめでとう。」
「うん。でも、ねぇちゃんがいねぇと寂しい。」
「ふふ、何言ってるの。会いにも来なかったくせに。離れも住みよいわよ。もう一人前なんだし、お八重ちゃんがいてくれるじゃないの。」
姉としての気質が、実の弟の前では存分に発揮されるようである。少し潤んだ目をした松吉に、静は笑顔でポンポン言葉を投げた。
「うん。」
松吉が姉の笑顔を見て、同じ細い目で笑う。
「なにか持ってきたの?」
静が、なにやらざらざらと落ち着きのない風呂敷包みに目をやった。
「ああ、これ、嘉衛門さんからの頼まれもの。『切ってきました』って渡しといて。」
「そう言えばわかるの?」
「渡しゃぁ解るよ。」
弟とやり取りをしていた静の目に、門をくぐって帰ってきた才兵衛と栄太郎の姿が見えた。
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