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異世界 編
ハーレムタイム突入か?
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俺の目の前に現れたのは、ヒナコだった。
なぜ、こんな夜中にこんな場所にいるのか不思議で仕方なかったが、俺はそれ以上何も考える事が出来なかった。
懐かしく感じる温もりに包まれ目を覚ます。
「メイ……?」
目を開けると俺を抱き寄せ介抱するヒナコの姿があった。
回復薬のおかげか、レベルのおかげか、火傷の後は消え、傷が治るのも早かった。
意識を失っていた時間もそんなに長くはなかったと、ヒナコが教えてくれた。
しかし、ヒナコが現れなければ、回復薬を使用する事が出来ずあのまま死んでいただろう。
ヒナコには、感謝してもしたりないくらいだ。
だが、「なぜこんな危険な場所に?」と聞くと、轟音が街に響き渡った時、俺との関連性を察し心配になって家を飛び出して街を走り回っていたら、アジトへ向かう俺を見かけて追って来たらしい。
「貴方が私を助けていなかったら、私は、どうなってたか分かりません。 今の私の命は、貴方の物です。 貴方が死ぬ時は、私も死ぬ時です。」
「……。」
異世界、つまりここに来る前にメイが言っていた「命が軽い」の意味がわかった気がした。
軽いから他人を見捨てるのが当たり前の世界で助けられた。 助けてもらったから、この命を捧げたいと思ったのかも知れない。
そんな事よりも、回りに敵が居ないか急いで確認する。
雑魚はおろか、ボスの存在すらなかった。
不幸中の幸い、もし誰かいたら間違いなくヒナコと共に殺されていただろう。
おそらくだが、アジトに踏み込み数人幹部を撃退した時点で、身の危険を感じ、爆発物を仕掛けて逃走したのだろう。
賢い人間は、戦うより他を犠牲にしてでも、自分の身の安全を確保する事に長けて、立ち回りが上手い。
頭が生き残りさえすれば、また組織を作り治すのは、簡単だ。
厄介な敵になるだろう。
少し休んで動けるようになった俺は、地下に閉じ込められている女の子達の部屋を探し見つけ出した。
衣服と言うより、ボロボロの布を着せられ、扱いが雑で汚れてはいるが、美少女ばかりであることが一目でわかる美しい顔立ちをしていた。
いきなり入って来た見知らぬ男に最初は、怯えていた女の子達も「助けに来た。」と、言ったら半信半疑の者もいたが、大半が泣き出し大喜びで抱きついてきた。
「ハーレムタイム突入か?」
温かく柔らかい感触が俺を包み込む。
「な、何だこれは? おっぱいがいっぱいじゃねーか!」
童貞の俺には、刺激が強すぎるが今は、昔の俺じゃない。
メイやヒナコとの出来事が無ければ、間違いなくこの快楽の虜になっていただろう。
「危ない危ない……。 思わず奴隷を買い集めて楽園を作る所だった。」
しばらく快楽を存分に味わった後、女の子達を落ち着かせる。
もう夜中なので彼女達の事は、明日にし綺麗な部屋で寝かせる事にした。
もちろん。 戦利品としてアジトと財産を全て俺の物にした。
俺は、1日にして大金持ちになった。
一方その頃、本拠地と部下を捨てて逃げ去った未だ顔見ぬ組織のボスは、急いで王宮を目指していた。
「一体何なんだあいつは、いきなり全てをぶち壊しやがって! 王宮にさえ行けば、もう一度やり直せる。 次に会った時は、ぶっ殺してやる。」
「全く、なんで私がこんな後始末しなきゃいけないのよ。」
「だ……。」
「うるさい! 黙れ!」
男は、目の前に現れた謎の女性により、それ以上喋る事なくあっさりと絶命した。
結局、顔もわからない組織のボスは、顔もわからない謎の女に殺され、長いようで短い一晩の戦争は、無事終演を迎える事になった。
なぜ、こんな夜中にこんな場所にいるのか不思議で仕方なかったが、俺はそれ以上何も考える事が出来なかった。
懐かしく感じる温もりに包まれ目を覚ます。
「メイ……?」
目を開けると俺を抱き寄せ介抱するヒナコの姿があった。
回復薬のおかげか、レベルのおかげか、火傷の後は消え、傷が治るのも早かった。
意識を失っていた時間もそんなに長くはなかったと、ヒナコが教えてくれた。
しかし、ヒナコが現れなければ、回復薬を使用する事が出来ずあのまま死んでいただろう。
ヒナコには、感謝してもしたりないくらいだ。
だが、「なぜこんな危険な場所に?」と聞くと、轟音が街に響き渡った時、俺との関連性を察し心配になって家を飛び出して街を走り回っていたら、アジトへ向かう俺を見かけて追って来たらしい。
「貴方が私を助けていなかったら、私は、どうなってたか分かりません。 今の私の命は、貴方の物です。 貴方が死ぬ時は、私も死ぬ時です。」
「……。」
異世界、つまりここに来る前にメイが言っていた「命が軽い」の意味がわかった気がした。
軽いから他人を見捨てるのが当たり前の世界で助けられた。 助けてもらったから、この命を捧げたいと思ったのかも知れない。
そんな事よりも、回りに敵が居ないか急いで確認する。
雑魚はおろか、ボスの存在すらなかった。
不幸中の幸い、もし誰かいたら間違いなくヒナコと共に殺されていただろう。
おそらくだが、アジトに踏み込み数人幹部を撃退した時点で、身の危険を感じ、爆発物を仕掛けて逃走したのだろう。
賢い人間は、戦うより他を犠牲にしてでも、自分の身の安全を確保する事に長けて、立ち回りが上手い。
頭が生き残りさえすれば、また組織を作り治すのは、簡単だ。
厄介な敵になるだろう。
少し休んで動けるようになった俺は、地下に閉じ込められている女の子達の部屋を探し見つけ出した。
衣服と言うより、ボロボロの布を着せられ、扱いが雑で汚れてはいるが、美少女ばかりであることが一目でわかる美しい顔立ちをしていた。
いきなり入って来た見知らぬ男に最初は、怯えていた女の子達も「助けに来た。」と、言ったら半信半疑の者もいたが、大半が泣き出し大喜びで抱きついてきた。
「ハーレムタイム突入か?」
温かく柔らかい感触が俺を包み込む。
「な、何だこれは? おっぱいがいっぱいじゃねーか!」
童貞の俺には、刺激が強すぎるが今は、昔の俺じゃない。
メイやヒナコとの出来事が無ければ、間違いなくこの快楽の虜になっていただろう。
「危ない危ない……。 思わず奴隷を買い集めて楽園を作る所だった。」
しばらく快楽を存分に味わった後、女の子達を落ち着かせる。
もう夜中なので彼女達の事は、明日にし綺麗な部屋で寝かせる事にした。
もちろん。 戦利品としてアジトと財産を全て俺の物にした。
俺は、1日にして大金持ちになった。
一方その頃、本拠地と部下を捨てて逃げ去った未だ顔見ぬ組織のボスは、急いで王宮を目指していた。
「一体何なんだあいつは、いきなり全てをぶち壊しやがって! 王宮にさえ行けば、もう一度やり直せる。 次に会った時は、ぶっ殺してやる。」
「全く、なんで私がこんな後始末しなきゃいけないのよ。」
「だ……。」
「うるさい! 黙れ!」
男は、目の前に現れた謎の女性により、それ以上喋る事なくあっさりと絶命した。
結局、顔もわからない組織のボスは、顔もわからない謎の女に殺され、長いようで短い一晩の戦争は、無事終演を迎える事になった。
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