4 / 11
プロローグ
2話 メイリーン視点
しおりを挟む
私の名前はメイリーン・ラディシア。
ラディシア王国の第一王女よ。
私には大好きで大好きで仕方がない人がいる。
そのお方とは、隣国カーネイル皇国の皇太子
ディオーネ・カーネイル様。
ディオーネ様は私達の婚約がお互いの国の友好を深める為と思っているみたいだけど、本当は違うの。
私があなたに一目惚れしてしまったから。
私達が5歳の時のことだからあなたは覚えていないかもしれないけど、あのあなたと話した少しの時間で私はあなたに恋に落ちた。
だから、私がお父様に何でもするからディオーネ様に婚約の打診をしてほしいと頼み込んだの。
私が普段あまり頼み事をしなかったのも良かったのか、条件付きでお父様はこの婚約を許可してくれた。
その条件というのが、今まで以上に勉強を
頑張ること。
簡単なことに感じるけど、量にして今までの2倍になるから、ディオーネ様とは婚約してもほとんど
会えないと思う。
それでも、将来彼と結ばれることができるなら、
当時そんなことは苦にならなかったの。
私が勉強を頑張っている姿を見て、お父様は
ディオーネ様に婚約の打診をしてくれた。
やがて、婚約は対外的にはまだ発表していないもよのほぼ確定になった。
それが、私が9歳のとき。
婚約がほぼ内定したと聞いたときは本当に
嬉しかったわ。
あなたに喜んでほしくて、あまり甘いものが好きではないと言われているあなたの為にあまり甘くないお菓子作りの練習を何度もしたわ。
紅茶が大の好物だと聞いたことがあるから、
かなり希少とされている茶葉を見つけ出して
私の個人のお金から出して少しだけ取り寄せたわ。
取り寄せた茶葉は本当に良い香りで何度か
お母様に取られそうになったけど死守したわ。
それに、あなたに褒めてほしくて1日中勉強をして色々な知識を手に入れたわ。
………なのに、何で私は好きな人の前だと素直に言えなかったのかしら。
あなたの為に、あなたに相応しい妃になるために
頑張っているのにあなたの前では素直になれず
ついつい気付いたら悪態をついてしまう。
違う…違うのよ。
でも、その言葉さえ伝えられない。
ディオーネ様には、かなり嫌われていると思うわ。
私でも初対面で「結婚してあげる。光栄に思いなさい」そう言ってくる人に好印象はいだけないだろうから。
ディオーネ様は優しいから何か言ってくることは無かったけど、毎回会うたびに悪態をついているもの。
内心はこの婚約を嫌がってるでしょうね。
でも、ディオーネ様は国のことを1番に考える方だから、この婚約を破棄されることはないと思いたい。
その証拠に学園に入学してからも度々悪態をついてしまう私に対しても適度に付き合ってくれるもの。
大丈夫、大丈夫。
◇◆◇
私達が学園に入学してから1年後。
とある令嬢が入学してきた。
とても令嬢とは思えない天真爛漫な性格で
少し…いえ、かなりお転婆な令嬢だったわ。
私も上級生として時々注意をするぐらいの関係。
入学してきた当時はそれぐらいしか意識してなかったの。
それから少しして、ディオーネ様と
お茶をしている時彼女の話が出てきた。
その日にあった出来事を話しているようで、
私に気を使っているのか一度しか話してこなかっけど彼女のことを話しているときの彼の雰囲気が
彼女を見つめる彼の切なそうな目が
全てを表していたわ。
(あぁ、ディオーネ様は彼女に恋に落ちてしまったのね。)
この時点で彼女に対して危機感は抱いたが、
だからといって何もできない。
ディオーネ様が彼女と話しているのを見かけると、
考えるよりも先にいつも怒ってしまうわ。
私には、ディオーネ様の交友関係に口出しする権利はないのに。
ディオーネ様が私なんてそっちのけで彼女と
過度なスキンシップをとっているのなら
正式に抗議しても許されるのだけど。
ディオーネ様の側近方は婚約者がいるのに
彼女に夢中みたいで過度なスキンシップも
時々しているみたい。
あの方がたの婚約者である私の友達が
そう悲しそうに話してくれたわ。
それに比べて、ディオーネ様は私を優先していてくださる。
きっと、ディオーネ様自身も自分のお心に悩んでいるのでしょう。
あの方は、王族としての意識が高いから…
(私は、どうするのがいいのかしら…)
私の悩みは、しばらくは解決できないだろう。
~~~~~~~~~~~
ツンデレって何でしたっけ?
これは、ツンシュン?いや、婚約者ストーカー?
始まってそうそうキャラ崩壊。どうしよう。
ラディシア王国の第一王女よ。
私には大好きで大好きで仕方がない人がいる。
そのお方とは、隣国カーネイル皇国の皇太子
ディオーネ・カーネイル様。
ディオーネ様は私達の婚約がお互いの国の友好を深める為と思っているみたいだけど、本当は違うの。
私があなたに一目惚れしてしまったから。
私達が5歳の時のことだからあなたは覚えていないかもしれないけど、あのあなたと話した少しの時間で私はあなたに恋に落ちた。
だから、私がお父様に何でもするからディオーネ様に婚約の打診をしてほしいと頼み込んだの。
私が普段あまり頼み事をしなかったのも良かったのか、条件付きでお父様はこの婚約を許可してくれた。
その条件というのが、今まで以上に勉強を
頑張ること。
簡単なことに感じるけど、量にして今までの2倍になるから、ディオーネ様とは婚約してもほとんど
会えないと思う。
それでも、将来彼と結ばれることができるなら、
当時そんなことは苦にならなかったの。
私が勉強を頑張っている姿を見て、お父様は
ディオーネ様に婚約の打診をしてくれた。
やがて、婚約は対外的にはまだ発表していないもよのほぼ確定になった。
それが、私が9歳のとき。
婚約がほぼ内定したと聞いたときは本当に
嬉しかったわ。
あなたに喜んでほしくて、あまり甘いものが好きではないと言われているあなたの為にあまり甘くないお菓子作りの練習を何度もしたわ。
紅茶が大の好物だと聞いたことがあるから、
かなり希少とされている茶葉を見つけ出して
私の個人のお金から出して少しだけ取り寄せたわ。
取り寄せた茶葉は本当に良い香りで何度か
お母様に取られそうになったけど死守したわ。
それに、あなたに褒めてほしくて1日中勉強をして色々な知識を手に入れたわ。
………なのに、何で私は好きな人の前だと素直に言えなかったのかしら。
あなたの為に、あなたに相応しい妃になるために
頑張っているのにあなたの前では素直になれず
ついつい気付いたら悪態をついてしまう。
違う…違うのよ。
でも、その言葉さえ伝えられない。
ディオーネ様には、かなり嫌われていると思うわ。
私でも初対面で「結婚してあげる。光栄に思いなさい」そう言ってくる人に好印象はいだけないだろうから。
ディオーネ様は優しいから何か言ってくることは無かったけど、毎回会うたびに悪態をついているもの。
内心はこの婚約を嫌がってるでしょうね。
でも、ディオーネ様は国のことを1番に考える方だから、この婚約を破棄されることはないと思いたい。
その証拠に学園に入学してからも度々悪態をついてしまう私に対しても適度に付き合ってくれるもの。
大丈夫、大丈夫。
◇◆◇
私達が学園に入学してから1年後。
とある令嬢が入学してきた。
とても令嬢とは思えない天真爛漫な性格で
少し…いえ、かなりお転婆な令嬢だったわ。
私も上級生として時々注意をするぐらいの関係。
入学してきた当時はそれぐらいしか意識してなかったの。
それから少しして、ディオーネ様と
お茶をしている時彼女の話が出てきた。
その日にあった出来事を話しているようで、
私に気を使っているのか一度しか話してこなかっけど彼女のことを話しているときの彼の雰囲気が
彼女を見つめる彼の切なそうな目が
全てを表していたわ。
(あぁ、ディオーネ様は彼女に恋に落ちてしまったのね。)
この時点で彼女に対して危機感は抱いたが、
だからといって何もできない。
ディオーネ様が彼女と話しているのを見かけると、
考えるよりも先にいつも怒ってしまうわ。
私には、ディオーネ様の交友関係に口出しする権利はないのに。
ディオーネ様が私なんてそっちのけで彼女と
過度なスキンシップをとっているのなら
正式に抗議しても許されるのだけど。
ディオーネ様の側近方は婚約者がいるのに
彼女に夢中みたいで過度なスキンシップも
時々しているみたい。
あの方がたの婚約者である私の友達が
そう悲しそうに話してくれたわ。
それに比べて、ディオーネ様は私を優先していてくださる。
きっと、ディオーネ様自身も自分のお心に悩んでいるのでしょう。
あの方は、王族としての意識が高いから…
(私は、どうするのがいいのかしら…)
私の悩みは、しばらくは解決できないだろう。
~~~~~~~~~~~
ツンデレって何でしたっけ?
これは、ツンシュン?いや、婚約者ストーカー?
始まってそうそうキャラ崩壊。どうしよう。
0
お気に入りに追加
90
あなたにおすすめの小説

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

ご安心を、2度とその手を求める事はありません
ポチ
恋愛
大好きな婚約者様。 ‘’愛してる‘’ その言葉私の宝物だった。例え貴方の気持ちが私から離れたとしても。お飾りの妻になるかもしれないとしても・・・
それでも、私は貴方を想っていたい。 独り過ごす刻もそれだけで幸せを感じられた。たった一つの希望

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが

【コミカライズ&書籍化・取り下げ予定】お幸せに、婚約者様。私も私で、幸せになりますので。
ごろごろみかん。
恋愛
仕事と私、どっちが大切なの?
……なんて、本気で思う日が来るとは思わなかった。
彼は、王族に仕える近衛騎士だ。そして、婚約者の私より護衛対象である王女を優先する。彼は、「王女殿下とは何も無い」と言うけれど、彼女の方はそうでもないみたいですよ?
婚約を解消しろ、と王女殿下にあまりに迫られるので──全て、手放すことにしました。
お幸せに、婚約者様。
私も私で、幸せになりますので。


永遠の誓いを立てましょう、あなたへの想いを思い出すことは決してないと……
矢野りと
恋愛
ある日突然、私はすべてを失った。
『もう君はいりません、アリスミ・カロック』
恋人は表情を変えることなく、別れの言葉を告げてきた。彼の隣にいた私の親友は、申し訳なさそうな顔を作ることすらせず笑っていた。
恋人も親友も一度に失った私に待っていたのは、さらなる残酷な仕打ちだった。
『八等級魔術師アリスミ・カロック。異動を命じる』
『えっ……』
任期途中での異動辞令は前例がない。最上位の魔術師である元恋人が裏で動いた結果なのは容易に察せられた。
私にそれを拒絶する力は勿論なく、一生懸命に築いてきた居場所さえも呆気なく奪われた。
それから二年が経った頃、立ち直った私の前に再び彼が現れる。
――二度と交わらないはずだった運命の歯車が、また動き出した……。
※このお話の設定は架空のものです。
※お話があわない時はブラウザバックでお願いします(_ _)

三度目の嘘つき
豆狸
恋愛
「……本当に良かったのかい、エカテリナ。こんな嘘をついて……」
「……いいのよ。私に新しい相手が出来れば、周囲も殿下と男爵令嬢の仲を認めずにはいられなくなるわ」
なろう様でも公開中ですが、少し構成が違います。内容は同じです。
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる