50 / 61
城下町散策
城下町での私たちの設定
しおりを挟む
特に何か特別なことも起きるはずなく、
とうとう今日がやってきた。
そう、レオンと城下町に行く日だ。
まず私が王宮に行き、そこでママが用意してくれた服に着替える。
そこから、質素な馬車で城下町の近くまで降りていく予定だ。
護衛はママが用意してくれるって言ってたのに、
お父様も何人か選んでいるぽかった。
本当に心配性だなぁ。
王宮につくと、待っていた侍女さんに
あれよあれよとお化粧室に連れて行かれ、
着替えにメイクに髪のセットetc。
終わったとき、私の雰囲気はいつもと
全然違うものになっていった。
ママが用意してくれた服は淡いピンク色の
ワンポイントにリボンがついているシンプルな
ワンピースだ。
いつも来ている服より何だか動きやすくて
楽な気がする。
メイクと髪型もセットしてくれた侍女さん曰く
「城下町の一般的な町娘の感じにいたしました。」
らしい。
確かにメイクはいつもより断然落ち着いているし、
髪は一部編み込んでいるだけで全体は降ろしてある。
この髪型も可愛いな。
また今度アリスにやってもらおう。
すると、私の準備が終わるのを見計らったように
コンコンと扉が叩かれた。
「ジュリアニア様、ご準備は
お済みでしょうか?」
「えぇ、今終わりましたわ。」
声的に知らない人だと思うし、ここは王宮だ。
多くの他の貴族の人がいるから、気心しれた人(レオンとかクリスとかママ)の前以外はちゃんと令嬢口調だ。
私だって振る舞おうと思えば、ちゃんと大公家の令嬢として振る舞えるのだ。
「レオン殿下と王妃殿下がお待ちです。
ご案内させていただきます。」
そう言われたので扉の外に出ると、老齢の侍女がいた。
見たことのない侍女さんだ。
すると侍女さんが丁寧に頭を下げて
「私、王妃様専属侍女のクルミと申します。
今後も王宮内でのジュリアニア様のご案内を
多く担当すると思います。
よろしくお願いいたします。」
と挨拶をしてくれた。
なので私も
「こちらこそ、よろしくお願いしますわ。」
と挨拶を返す。
「それでは、こちらへ。」
そう言って歩き出したクルミさんに
ついていく。
今まで会ったことはなかったけどママの
専属侍女だったのか。
私にとってのアリスと同じだな。
そうしてクルミさんについていくと、いつもは行かない場所に近づいていった。
正確にいうと、多分王宮の裏口の方だ。
裏口の方から王宮を出て城下町に向かうのかな。
するとクルミさんがとある部屋の前で立ち止まった。
「王妃殿下、レオン殿下、
ジュリアニア様をお連れいたしました。」
「ありがとう。入ってちょうだい。」
と部屋の中からママの声が聞こえて来た。
本当にこの部屋で良かったのか。
少しだけいつもと違う方向すぎて、どこにつれていかれるのかドキドキしてたけど。
部屋に入ると、ママとレオンと知らない女騎士?
ぽい人が1人いた。
「あら、マリンちゃん。
いつもと違う雰囲気だけど、何だか新鮮で
とても可愛いわ。
ねぇ、レオン?」
そう問いかけられたレオンだが、
さっきから私を見て固まったままで
何も言わない。
ママが
「レオン、どうしたの?」
と聞くとようやくハットしたようで、
「すみません。
あまりにもいつもと違う雰囲気でしたので、
驚いてしまって。
よく似合っていると思います。」
と言った。
「そうね。
私もここまで変わるとは思ってなかったわ。
あ、マリンちゃん。
この場には彼女とクルミ以外いないから、
いつも通りにしていいわよ。」
それにママも同意する。
変わったとは思うけど、
そんな驚かれるほど違うのかな?
自分では、よく分からないや。
ママの服装はいつも通りだったが、
レオンの服装はいつものThe王子様というような
服装ではなく、私と同じような質素な服だった。
まぁ、王子様のキラキラオーラは
全く隠せてないけど。
というか、これ王族とまでは思われなくても
絶対に貴族のお忍びとかだと思われるでしょ。
レオンに市民の真似は無理だったか。
「そんなにいつもと違うかな?
あ、レオンもいつもと全然違う服装だね。
似合ってるよ。
でも、ちょっとカッコ良すぎてとても
市民とは思ってもらえないと思うけど。」
「っ!?カッコ良すぎ!?
あ、ありがとうございます。
でも、それを言うならマリンもとても市民には見えないと思いますよ。」
「そうかな?それなら、どうすれば良いのかな?」
すると、今まで黙っていたママが
「そのことについて話があるの。
私もあなたたちを市民に見えるようにするには、
限界があると思ったの。
だから、もういっそのことお忍びで
城下町に来た仲の良い貴族の兄弟って
設定にしようと思ったのよ。」
と言ってきた。
なるほど、もう開き直って
お忍び貴族っていうことにするのか。
「そこで、彼女よ。
自己紹介をしてもらえるかしら?」
すると、さっきまで直立不動で立っていた
女騎士?が私とレオンの前に来て
膝をつき、手を胸に当てた。
「お初にお目にかかります、レオン殿下。
ジュリアニア大公家ご令嬢様。
私、第二騎士団所属ミラ・ヨルアラートと
申します。
以後お見知りおきを。」
ヨルアラート家は、確か騎士爵家だったはずだ。
ミラ様、ミラ様……
ヨルアラート家の次女がミラって名前だったような。
年齢までは分からないけど、見た感じ
15歳前後かな?
髪をポニーテールにして纏めている
サッパリ系の美人に見える。
~~~~~~~~~~~~
中途半端でごめんなさい。(´Д⊂ヽ
ちょっと長くなりそうなので、
一旦切ります。
関係ないですけど、今日私の誕生日です。(≧▽≦)
とうとう今日がやってきた。
そう、レオンと城下町に行く日だ。
まず私が王宮に行き、そこでママが用意してくれた服に着替える。
そこから、質素な馬車で城下町の近くまで降りていく予定だ。
護衛はママが用意してくれるって言ってたのに、
お父様も何人か選んでいるぽかった。
本当に心配性だなぁ。
王宮につくと、待っていた侍女さんに
あれよあれよとお化粧室に連れて行かれ、
着替えにメイクに髪のセットetc。
終わったとき、私の雰囲気はいつもと
全然違うものになっていった。
ママが用意してくれた服は淡いピンク色の
ワンポイントにリボンがついているシンプルな
ワンピースだ。
いつも来ている服より何だか動きやすくて
楽な気がする。
メイクと髪型もセットしてくれた侍女さん曰く
「城下町の一般的な町娘の感じにいたしました。」
らしい。
確かにメイクはいつもより断然落ち着いているし、
髪は一部編み込んでいるだけで全体は降ろしてある。
この髪型も可愛いな。
また今度アリスにやってもらおう。
すると、私の準備が終わるのを見計らったように
コンコンと扉が叩かれた。
「ジュリアニア様、ご準備は
お済みでしょうか?」
「えぇ、今終わりましたわ。」
声的に知らない人だと思うし、ここは王宮だ。
多くの他の貴族の人がいるから、気心しれた人(レオンとかクリスとかママ)の前以外はちゃんと令嬢口調だ。
私だって振る舞おうと思えば、ちゃんと大公家の令嬢として振る舞えるのだ。
「レオン殿下と王妃殿下がお待ちです。
ご案内させていただきます。」
そう言われたので扉の外に出ると、老齢の侍女がいた。
見たことのない侍女さんだ。
すると侍女さんが丁寧に頭を下げて
「私、王妃様専属侍女のクルミと申します。
今後も王宮内でのジュリアニア様のご案内を
多く担当すると思います。
よろしくお願いいたします。」
と挨拶をしてくれた。
なので私も
「こちらこそ、よろしくお願いしますわ。」
と挨拶を返す。
「それでは、こちらへ。」
そう言って歩き出したクルミさんに
ついていく。
今まで会ったことはなかったけどママの
専属侍女だったのか。
私にとってのアリスと同じだな。
そうしてクルミさんについていくと、いつもは行かない場所に近づいていった。
正確にいうと、多分王宮の裏口の方だ。
裏口の方から王宮を出て城下町に向かうのかな。
するとクルミさんがとある部屋の前で立ち止まった。
「王妃殿下、レオン殿下、
ジュリアニア様をお連れいたしました。」
「ありがとう。入ってちょうだい。」
と部屋の中からママの声が聞こえて来た。
本当にこの部屋で良かったのか。
少しだけいつもと違う方向すぎて、どこにつれていかれるのかドキドキしてたけど。
部屋に入ると、ママとレオンと知らない女騎士?
ぽい人が1人いた。
「あら、マリンちゃん。
いつもと違う雰囲気だけど、何だか新鮮で
とても可愛いわ。
ねぇ、レオン?」
そう問いかけられたレオンだが、
さっきから私を見て固まったままで
何も言わない。
ママが
「レオン、どうしたの?」
と聞くとようやくハットしたようで、
「すみません。
あまりにもいつもと違う雰囲気でしたので、
驚いてしまって。
よく似合っていると思います。」
と言った。
「そうね。
私もここまで変わるとは思ってなかったわ。
あ、マリンちゃん。
この場には彼女とクルミ以外いないから、
いつも通りにしていいわよ。」
それにママも同意する。
変わったとは思うけど、
そんな驚かれるほど違うのかな?
自分では、よく分からないや。
ママの服装はいつも通りだったが、
レオンの服装はいつものThe王子様というような
服装ではなく、私と同じような質素な服だった。
まぁ、王子様のキラキラオーラは
全く隠せてないけど。
というか、これ王族とまでは思われなくても
絶対に貴族のお忍びとかだと思われるでしょ。
レオンに市民の真似は無理だったか。
「そんなにいつもと違うかな?
あ、レオンもいつもと全然違う服装だね。
似合ってるよ。
でも、ちょっとカッコ良すぎてとても
市民とは思ってもらえないと思うけど。」
「っ!?カッコ良すぎ!?
あ、ありがとうございます。
でも、それを言うならマリンもとても市民には見えないと思いますよ。」
「そうかな?それなら、どうすれば良いのかな?」
すると、今まで黙っていたママが
「そのことについて話があるの。
私もあなたたちを市民に見えるようにするには、
限界があると思ったの。
だから、もういっそのことお忍びで
城下町に来た仲の良い貴族の兄弟って
設定にしようと思ったのよ。」
と言ってきた。
なるほど、もう開き直って
お忍び貴族っていうことにするのか。
「そこで、彼女よ。
自己紹介をしてもらえるかしら?」
すると、さっきまで直立不動で立っていた
女騎士?が私とレオンの前に来て
膝をつき、手を胸に当てた。
「お初にお目にかかります、レオン殿下。
ジュリアニア大公家ご令嬢様。
私、第二騎士団所属ミラ・ヨルアラートと
申します。
以後お見知りおきを。」
ヨルアラート家は、確か騎士爵家だったはずだ。
ミラ様、ミラ様……
ヨルアラート家の次女がミラって名前だったような。
年齢までは分からないけど、見た感じ
15歳前後かな?
髪をポニーテールにして纏めている
サッパリ系の美人に見える。
~~~~~~~~~~~~
中途半端でごめんなさい。(´Д⊂ヽ
ちょっと長くなりそうなので、
一旦切ります。
関係ないですけど、今日私の誕生日です。(≧▽≦)
0
お気に入りに追加
2,754
あなたにおすすめの小説
モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
【完結】高嶺の花がいなくなった日。
紺
恋愛
侯爵令嬢ルノア=ダリッジは誰もが認める高嶺の花。
清く、正しく、美しくーーそんな彼女がある日忽然と姿を消した。
婚約者である王太子、友人の子爵令嬢、教師や使用人たちは彼女の失踪を機に大きく人生が変わることとなった。
※ざまぁ展開多め、後半に恋愛要素あり。
【完結】野蛮な辺境の令嬢ですので。
❄️冬は つとめて
恋愛
その日は国王主催の舞踏会で、アルテミスは兄のエスコートで会場入りをした。兄が離れたその隙に、とんでもない事が起こるとは彼女は思いもよらなかった。
それは、婚約破棄&女の戦い?
婚約破棄された地味姫令嬢は獣人騎士団のブラッシング係に任命される
安眠にどね
恋愛
社交界で『地味姫』と嘲笑されている主人公、オルテシア・ケルンベルマは、ある日婚約破棄をされたことによって前世の記憶を取り戻す。
婚約破棄をされた直後、王城内で一匹の虎に出会う。婚約破棄と前世の記憶と取り戻すという二つのショックで呆然としていたオルテシアは、虎の求めるままブラッシングをしていた。その虎は、実は獣人が獣の姿になった状態だったのだ。虎の獣人であるアルディ・ザルミールに気に入られて、オルテシアは獣人が多く所属する第二騎士団のブラッシング係として働くことになり――!?
【第16回恋愛小説大賞 奨励賞受賞。ありがとうございました!】
【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
扇 レンナ
恋愛
スパダリ系執着王太子×愛を知らない純情令嬢――婚約破棄から始まる、極上の恋
伯爵令嬢テレジアは小さな頃から両親に《次期公爵閣下の婚約者》という価値しか見出してもらえなかった。
それでもその利用価値に縋っていたテレジアだが、努力も虚しく婚約破棄を突きつけられる。
途方に暮れるテレジアを助けたのは、留学中だったはずの王太子ラインヴァルト。彼は何故かテレジアに「好きだ」と告げて、熱烈に愛してくれる。
その真意が、テレジアにはわからなくて……。
*hotランキング 最高68位ありがとうございます♡
▼掲載先→ベリーズカフェ、エブリスタ、アルファポリス
【コミカライズ決定】地味令嬢は冤罪で処刑されて逆行転生したので、華麗な悪女を目指します!~目隠れ美形の天才王子に溺愛されまして~
胡蝶乃夢
恋愛
婚約者である王太子の望む通り『理想の淑女』として尽くしてきたにも関わらず、婚約破棄された挙句に冤罪で処刑されてしまった公爵令嬢ガーネット。
時間が遡り目覚めたガーネットは、二度と自分を犠牲にして尽くしたりしないと怒り、今度は自分勝手に生きる『華麗な悪女』になると決意する。
王太子の弟であるルベリウス王子にガーネットは留学をやめて傍にいて欲しいと願う。
処刑された時、留学中でいなかった彼がガーネットの傍にいることで運命は大きく変わっていく。
これは、不憫な地味令嬢が華麗な悪女へと変貌して周囲を魅了し、幼馴染の天才王子にも溺愛され、ざまぁして幸せになる物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる