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プロローグ

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 僕が先輩のことを好きになったのはいつだったか?
 一緒に文芸部の合宿に行ったとき?一緒に買い物に行ったとき?それとも一緒に遊んだとき?
 おそらくどれでもないだろう。
 僕は頭の中にあるアルバムの先輩との出会いのページを開いた。
 ああ、そうだ。運命だと思ったんだ。
 部員が一人しかいない文芸部。
 その文芸部唯一の部員である先輩は、とても十代とは思えないほどに大人びていて、それでいて子供っぽいところもあって、とても綺麗で可愛くて。
 そして何より、同じ人間とは思えないほど不思議で幻想的な雰囲気を創り出していた。
 きっと一目惚れだったんだ。
 理由なんてない。
 ただ一目見た瞬間から、僕は先輩に心を奪われていたのだ。
 僕はそっと目を閉じ、先輩との思い出を振り返った。
 楽しい。ずっと一緒にいたい。
 そんな想いが頭の中を支配していく。
 先輩といられる時間は残りわずか。
 時間は止まることなく、平等に、時に残酷に流れていく。だから永遠に先輩といられるなんてことはないのだ。
 永遠なんてものが存在しないのも理解している。
 それでも僕は永遠を願う。
 僕と先輩だけの世界を終わらせないために。
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