上 下
201 / 203
第4章

パーティーの準備

しおりを挟む


ナギア side

「...よし、出来た」

「どうしたんですか?
リルリアさんから連絡でもありました?」

「そうだよ、もうすぐ夕食の時間だから全員が入る食堂を造ってとリアから頼まれたんだ。
で、今造り終ったんだ~」

「ほんの数秒ですよね!?」

男性陣と広い露天風呂で疲労の溜まった体を休めていると、リアからの念話で『なるべく広い食堂を造って欲しい』とお願いがきた。
確かに人数が多いので、勇者達の修業期間中に使っていた食事場では狭くなる気がするが、新しく作るほどなのだろうか?...何か考えでもあるのだろう。
そんなことを考えながら、同時に送られてきたリアのイメージ通りに食堂を造った。
...ん?なんかこのデザイン...リア以外の人のイメージも入ってるな。何を企んでるんだ?

「そろそろ行こうか、なんか女子の方は食堂で準備してるみたいだしね」


僕達は支度をした後、食堂に向かうと女性陣がキラキラした様な期待の目で此方を見ていることに気づいた。
またなんか起こるのか...

「ナギアさん!
2人の結婚を祝ってパーティーをしましょう!」
「おっ!それいいですね。ナギアさん、やりましょうよ!」

一人の勇者が言い出したことで、周りの勇者達も盛り上がり始めてしまった。
全く、人の幸せでこんなに喜べるなんて...僕は良い弟子に巡り逢えたな。

「分かったよ。リアは...したいみたいだね」

勇者達の提案に頷き、了承を得ようとリアに目を向けると、ニコニコしながら体を左右に揺らし『楽しみだな~』というオーラを出していた。

「そうと決まれば準備を進めないとね...」

「ストップ!!!」

「...え?」

僕は早速造った食堂を装飾をしようとすると女性陣から止められた。

「私達が準備をしますので、ナギアさんとリルリアさんはご家族の方やパーティーに誘いたい人を呼んできてください!」

「わ、分かった。じゃあお願いするね。
リアはギルマスと両親、村の人達を呼んできてくれない?
僕は学園の仲良くなった人やお世話になった先生、主や神様といろいろ呼んでくる。
それと、全員の都合が合うように世界の時間止めるからメシルフィアネ様に許可を貰ってくるね」

「うん、分かったよ。
許可でないことはないと思うけど、断られたその時は私も説得にいくね」

「じゃあ、やりますか!...って、あれ?皆どうしたの?」

ふと、周りが静かなことに気づき見渡すと、見慣れた驚愕の顔が沢山並んでいた。

「主は魔道具か何かで人型にするとかは予想しているのですが、神様来るのですか!?」

「神様といっても【エスポワ】の神様ね。
個性的な神様ばかりだから、多分来てくれると思うよ。
メシルフィアネ様はどうか分からないけど、来れるように僕が手伝えそうなことをしてくるよ」

そんなに驚くほどなのかな?
まぁ、賑やかなパーティーになりそうで楽しみだな~
あっ、村の人にも来てもらうから驚いてショック死しないように対策するか、神とばれないような魔道具も作らなきゃな。
結構な人数になるから、拡張と外を綺麗に整えてしまおうか...

「ナギアさん!?」

「あはは、ちょっと拡張と整えただけだよ」

「いや、それは大丈夫なんですが、感じた魔力量が恐ろしかったので何をしているのかと...」

「あぁ、大丈夫だよ。
ちょっと魔道具やら結界やら色々な作業を同時に行ってただけだからね。
じゃあ、行ってきます」

放心状態となっている勇者達を置いて、僕とリアはパーティーに招待する人達を迎えに行くのだった...





======================
どうも!こんにちは

お気に入り数が6200越えました!
ありがとうございます!

明日は色々登場させる予定ですが、多分全員を書けるか分からないので、何人も喋らない人が出るでます...
あのキャラに喋って欲しかったな...となってしまったらすみません。

上手くまとめることが出来たら最終回になりますが、上手くまとめることが出来ないと思うのでまだ先でしょう(^^;
しおりを挟む
感想 586

あなたにおすすめの小説

異世界でのんびり暮らしたい!?

日向墨虎
ファンタジー
前世は孫もいるおばちゃんが剣と魔法の異世界に転生した。しかも男の子。侯爵家の三男として成長していく。家族や周りの人たちが大好きでとても大切に思っている。家族も彼を溺愛している。なんにでも興味を持ち、改造したり創造したり、貴族社会の陰謀や事件に巻き込まれたりとやたらと忙しい。学校で仲間ができたり、冒険したりと本人はゆっくり暮らしたいのに・・・無理なのかなぁ?

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

全能で楽しく公爵家!!

山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。 未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう! 転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。 スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。 ※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。 ※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 ***************************** ***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。*** ***************************** マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

処理中です...