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第4章
長い1日
しおりを挟む竹中 side
俺達がナギアの修行を始めて2ヶ月が経過した...
いや、正確にはわからないが、実際は一日も経過してないだろう。
修行開始前のクラスメイト達は、
「俺も白羅達みたいに強くなって今までの俺を超える!」
「私、あんなに太ってたのに、体重が20キロも減ったの!
だから、ナギアさんに鍛えてもらえば、みんなの役に立てる!」
「ここで精神面を鍛えられれば地球に帰った後に役立ちそうだし、強くなれて一石二鳥じゃん」
「こんな臆病な僕でも、みんなを守れる力を付けられるなら頑張るよ」
それぞれ修行を終えた理想の自分を夢見てキラキラとやる気に満ち溢れていた。
しかし今では、
「一日ってこんなに長いのか...
俺って何のために強くなろうとしてったけ?」
「上級魔法に体術に剣術...
ナータリャクラ国で指導してくださった兵士の一人が自慢していたことを、今では軽くできるまで来てしまった。
Sランクの魔物程度なら素手でも倒せるかな...」
「はぁ...いつまで続くのだろうか...
こんなにキツイなら「精神面の強化もお願いします」と言わなければ...
あっ、ナギアさん!お疲れ様です!
え?精神面の強化が足りなさそうだと...いえいえ!めっちゃ足りてます!
本当ですから...待って!うわあぁぁ......」
「守られてばかりの僕が、今では飛んでくるどんな魔法も無効化できる程までに成長できた。
友達もみんな様々な方向に強くなってるから、僕も頑張らないと...いつまで続くのだろう?」
という感じになっていた。
白羅が良い方向に変わった理由がなんとなく理解できた気がする...
「さぁ、竹中。
今日は勉強を教えるぞ」
筋トレしている時も隣でしていたナギアの影は、ナギアの修行を受けると決まった後もペアとして組んでいる。
ナギアなりの配慮なのか魔物や対人、対大群(対集団)戦を想定した修行や各能力に合わせた修行などの他に、勉強というものを追加していた。
何故、異世界に来てまで勉強を強いられなければいけないのかと俺達はナギアに抗議すると
「元の世界に帰った後、こっちに来た時間と同じ時間に帰るんだよ?
帰った後すぐに授業が始まるわけだけど、君たちは授業に余裕でついていけるのかね?」
と言われてしまい俺たちは何も返せなくなった。
確かに俺たちが約1年経った後に地球に帰りすぐに授業となるとついていけるかと言われれば無理だ...
考えてみれば異世界慣れしてしまっているから普通に生活出来るかも心配だ...
「大丈夫だよ。帰ってもしっかり授業についていけるようにするから安心して!
ついさっき、地球から偶然にも皆の学校の教科書全部のデータが取れたから、紙に全部模写しといたよ!
一応僕も学校で友達に勉強を教えたことがあるから任せてよ!」
顔を下げた俺達を元気づけるためか、自信に満ちた表情で言って、いつの間に持っていたのか大量の紙束を片手に持っていた。
それから俺達は修行の終わった後には、ナギアによる授業が始まるのだった。
この授業のすごいところは、本当の校舎で授業をしていることだ...勉強をすると言い空間内で一日が経過した後に外に出ると、地球で通っていた学校と同じ校舎が建っていたのだ。
本当にナギアの無茶苦茶具合にはついていけないと改めて実感したのだった。
そして、今日という長い1日を俺達は修行して過ごすのだった...
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どうも!こんにちは
少しずつ勇者達の帰る準備も出来てきましたね。
あと少しという感じになってきました。
字数が少なくなってきてるのは申し訳ないです。
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