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第4章

勇者達の状況

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ナギア side

「うーん、思ってた以上にモチとプニがスパルタだな」

「ナギア君の前世の世界から来た人なのに、そんなにしちゃって大丈夫なの?」

「だからこそなんだよ...
前にも言ったけど、勇者達のいた国は平和で戦争なんて殆どなかったんだ。
この世界で生きぬくにはある程度の強さが必要になるから、強い魔物との戦闘経験が重要なんだ」

勇者達がモチとプニの散歩に出掛けてから、ドーイさん達の大好きな修行を行った。
1時間程しか修行してあげられなかったが、気持ち的には1週間分やったので、ドーイさん達はげっそりとした笑みを浮かべて嬉しそうに帰っていった。

現在、日が沈み始め夕方になってきたので帰ってくる勇者達の為に、リアと一緒に食事を作っているところだ。

「ナギア君から見て、散歩に行かせた勇者はどう?
私から見た限りだと、ナギア君に斬りかかった男が面倒臭いタイプに見えるのだけど?」

「白羅君か...
白羅 勇神︰彼は正義感の塊のような人で、困っている人は見捨てられないという心の持ち主だね。
元の世界であればとても頼りになる人という感じだけど、この世界の種族や権力とかを理解してないから『人族守る!魔族は敵!』みたいになっているんだよね...
間違ったことを正しいと考えている人に、こっちの意見を言って理解してもらうのは難しいだろうな...」

「でも方法は考えてるんでしょ?」

「まぁね、そういう人には直接見せた方が早いと思うんだ。
勇者を召喚した国が裏で何か企んでいるみたいだから、動いた時に見せようと思う」

「動いてからで大丈夫なの?」

「一応警戒はしてるけど、考えている事が世界征服程度だから大丈夫だよ。
勇者達に変な術式を組み込んだりしてたから、旅させて強くなった勇者を操って侵略しようと考えているんだと思う。
まぁ、術式を発動されても無効化するように指輪型の魔道具を渡してもらったから大丈夫でしょう。
...ただ、あの国の宰相は何をするつもりなのか、召喚時の陣の解析を行っているみたいなんだよね。
ここは警戒した方が良いと思う」

ナータリャクラ国を少し観察したが、王はいるだけの存在になっており、ほとんど宰相が国を動かしているようだった。

「そうなんだ、いざとなったら止めにいこうね。
白羅は分かったから女勇者の方も教えてよ」

「うん、じゃあ簡単に説明していくね。
月坂 有紗︰男の魔族が襲撃時に見た勇者だね。
二刀流で短剣を使った戦闘スタイルを得意としていて、散歩に行っているメンバーの中で1番白羅に強い思いを抱いていると予想される。

佐倉 雛︰回復魔法をメインとしているが、他にも魔法を持っている感じの勇者だね。
後衛からの回復支援をしていて、状況判断能力が高いみたい。
僕の散歩の意図にも気づいたり、元の世界と僕達のいる世界の根本的に違う事を分かっている見たいだから、順応性が高そうだ。

峰内 祭菜︰風魔法に特化した勇者。
後衛で援護射撃がメインなんだけど、戦闘にまだ慣れていないのか、たまに撃つのに躊躇う時があるかな。

一梨いちなし 仁美ひとみ︰味方の能力を上げるバフ系の魔法を使う勇者。
戦闘時に味方にステータス上昇系の魔法を唱えているみたいだけど、効果が薄いのか少ししか上がっていない。

ちなみに、峰内と一梨は意図が理解出来れば、白羅君のような感じにはならなそうだよ。
これは正直ありがたいね」

「ナギア君、そんなに調べる必要あったの?」

「戦闘時や行動を影に時々見てもらってたから、そんなに調べられてないよ。一応死なない程度には強くなってもらいたいから、情報は多ければ多いほど良いんだ。」 

「そうなんだ...
そういえば、他の勇者さんは大丈夫なの?」

女勇者がどんな人なのかとかをリアに伝えると、一瞬不穏な空気になったが、理由を話したらいつも通りに戻った。

「4,5人グループで旅している勇者達は、冒険者ギルドで依頼をこなしながら旅してるみたい。
異世界無双を目指して1人で旅立った人達も順調にレベル上げをしたりしているね。
竹中と双葉も護衛任務をしながら、デアトリーナ国に向かっているみたいだよ。
...1番心配なのが3人組の勇者なんだけど、深い森の中で遭難してるみたい。
今は様子見だけど、いざとなったら助けないとね...」

「いろんな勇者さんがいるんだね...」


「きゅぴ!」
「もきゅ!」

ナギアの苦笑いにつられてリルリアも苦笑いを返したところで、外からモチとプニの鳴き声が聞こえてきた。

「どうやら帰ってきたみたいだね」

「魔物にやられまくってたから、疲れているだろうね。
リアはすぐ食べれるように机に運んどいてくれない?
僕は勇者達を連れてくるよ」

「わかった」

ナギアは白羅達を迎えに行くと、そこには窶れ顔でボロボロの装備を着た白羅達が立っているのだった...




======================
どうも!こんにちは

この前、白羅パーティーの2人を紹介すると言ってましたが、後から数えたら紹介してないのは1人だけでした...すみません。
男1人女4人のパーティーですから、1人多かったらホラーですね。


余談ですが、
クリスマスって何であんなにカップルが増えるのでしょうね?
普通のカップルだったら全然良いのですが、
見せ付けてくるバカップルは何なんでしょうかね...
そういうのは、公共の場ではなく家でやってろと心の中で思ってしまいます(^^;


前に書くと言っていた始めに書こうとした小説を今日書いて閑話で更新しようと思ってたのですが、クリスマスに更新するような内容じゃないと思い止めました...
明日書くと思います。
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