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第4章

災厄の女神 登場

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竹中 side

ドーイさん達の修行光景を見た後、ナータリャクラ国に帰ってくると国の兵士から城の会議室に集まるように呼ばれた。

何だろうと思いながら俺と双葉が、会議室に入ると既にクラスメイトが全員揃っており、俺達が最後だったらしい。

「勇者殿、急な呼びかけにお集まり頂きありがとうございます。ナータリャクラ国 宰相のザカズィルと申します」

俺達がナータリャクラ国に来たときから、よく目にした人が自己紹介と同時に頭を深く下げた。

「勇者殿らの成長速度は我々を驚かせる程でございますが、まだ上位魔族や魔王を倒すには厳しいと思われます。なので、勇者殿らには旅をしてもらおうと考えました」

クラスメイト達のほとんどが、旅をしてもらうという宰相の言葉に嬉しかったのか、顔に笑みを浮かべた。
今までクラスメイト達は、魔族の襲撃にあった村を除いてナータリャクラ国の近くにあるダンジョンくらいしか遠くに行ったことがなかった。だからか、異世界という場所を探検したくて仕方が無いのだろう。

竹中と双葉はドーイさん達の修行見学をする時に滅失の大陸というエスポワで1番危険な場所に行っているが、転移装置で行き魔物と会っていないため遠出した気分にはならなかった。

「いきなり旅をしてもらうと言われても困る事が多いと思いましたので、各国の王に勇者殿の手助けをお願いしてあります。
冒険者ギルドにも協力を要請しておりますので、困った時はギルドを頼ってください。

ここまでで、なにか質問は御座いますか?」

「はい!
行っては行けない場所とかありますか?
危険地帯とか領土問題的場所とか」

「そうですね、魔族の領土は当たり前として、滅失の大陸と精霊国には行かないで下さい。
滅失の大陸は異常な強さの魔物達が沢山おります。行くのであればSSランクの冒険者を倒せる位の実力を身につけてからでないと勧めることは出来ません」

SSランク冒険者を倒すほどの実力が必要というと、クラスメイト達は『生き抜いた者』のドーイを倒せる程の実力がなければいけないと気づいたが、滅失の大陸の魔物の強さを想像出来なかった。

「精霊国の方は、お互いに干渉することをなるべく避けるという古くから伝わってきた言葉があります。
精霊にも種類が沢山ありますが、精霊国の方は上位の精霊が下位の精霊を纏めた国ですね」


1通り宰相への質問が終わった後、勇者達は各自の部屋に戻り早めに旅の支度を始めるのだった...





ナギア side

『ナギっち~大変だよ!
天候の災い振り撒いちゃったから、後処理お願いしてもいいかな~?』

「え、またですか?
今回はメシルフィアネ様に報告しますね。
流石に何度も起こるのなら仕方ないですよね」

『!?...メシルっちには言わないで!
本当に頼むよ~ ナギっちくらいしかすぐに解決出来る人いないだよ~』

ドーイ達の修行も終わり国に帰した後、滅失の大陸にあるナギアの家のリビングに、黒い髪に赤い瞳のロリっ子の様な容姿をしている神様がやって来ていた...災厄の女神 ティアディザスだ。

「災厄の神様は、今までどうやって問題を起こさないようにしてたのですか?」

『っう...ディメちゃんに災厄の種ごと何も無い異空間に飛ばして貰って自然消滅してもらってたの。
でも、ディメちゃんが言うには結構力使うから別の解決法を見つけたらそれを使いなさいって言われたの。
だからね、お願いします!』

「...はぁ、わかりました。
場所と規模をわかる範囲内で教えてくれませんか?」

見た目がロリっ子のせいで、土下座する姿を見ていられなくなったナギアはため息を吐きながら了承すると、ティアディザスの顔にパァっと笑顔が咲いた。

『さすがナギっち!場所と規模は~...』

ティアディザスがこれから起こる災害の内容を話し始めると、ナギアはティアディザスの言葉から解決策を考えて事前準備を始めた。


「わかりました、今回は結界でも張って抑えた後に、処理した方が楽そうですね。後はやっておきます」

『わーい!本当にありがと~!』

「させません!」

『むっ...』

ティアディザスがナギアに抱きつこうとした瞬間、何処からか一瞬で現れたリルリアに止められてしまった。

「自分の不始末でナギア君に何度も迷惑をかけないでください。そして、さりげなく抱きつこうとするなんて、反省の色が見えません!」

『むぅー、神である私の行動を阻むなんて許さないよ~』

「許して貰おうだなんて思ってません。
用件が済んだのなら帰ってもらえませんか?」

『へぇ~、私久々に怒っちゃうよ~?
良いのかな?神様の中では結構強いと思うよ~』

「誰もやりあおうとは言ってませんよ?血の気の多い神様が戦いをお希望ならお相手しましょう」


「あの?...2人とも争いはよくな...」

『「ナギア君(ナギっち)は黙ってて!」』

「...はい」

リルリアとティアディザスのいけない空気を何とか止めようとナギアは声をかけるが、2人の気迫に負けてしまった。

勇者達が旅の支度をしている間、滅失の大陸では災厄の女神 ティアディザスとリルリアの戦いが始まるのだった...




======================
どうも!こんにちは

お気に入り数が4700越えました!
ありがとうございます!


ティアディザスは前にも登場してますね!
リルリアとの対決は多分書きません(書けません)
書くとしても「こうなった」程度ぐらいでしょう。

勇者達をここからどうして行くかが悩みどころですね(^^;
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