死んだのに異世界に転生しました!

drop

文字の大きさ
上 下
130 / 203
第4章

圧倒的な実力

しおりを挟む

突然現れた少年はドーイの所に向おうとすると、何者か分からないせいか白羅が剣を少年に向けてドーイを守るように構えた。

「だ、誰だ!?
ドーイさんに何をするつもりだ!」

「後で説明するからどいてくれない?」

「断るに決まっ......!?」

少年のお願いに断ると答えようとした瞬間、白羅は竹中達のいる場所に少年の空間魔法で転移させられてた。

「ドーイさん」

「...し、師匠...ですか?......最後に...私の気持ちを、サへ......んぐぅ!?」

「何最後にカッコつけて死のうとしてるんですか?
そういう愛の告白は自分でやって下さい」

血の池の真ん中でドーイは、最後の力を振り絞り少年に伝言を頼もうとした。しかし、少年は液体の入った瓶を取り出し、ドーイの口の中に液体を無理やりぶち込んだせいで、最後まで話させてもらえなかった。

「フヌアさん達もこちらに来てください。治しますんで...」

「俺の事を忘れるんじゃねぇ!!!」

「ちょっと邪魔なのであっち行ってて下さい」

「...!?」

少年は今にも死にそうな『生き抜いた者』のメンバーを自分の近くに転移させていると、男の魔族が槍を両手に襲ってきた。少年は面倒くさそうに男の魔族に手を翳すと、男の魔族は吹き飛んだ。

木々をなぎ倒し、遠くに見える山の方へ飛んでいったことを確認した少年は、『生き抜いた者』の怪我人を回復魔法ですぐに回復させた。

「師匠は先に入って行ったと聞きましたが、何ですぐに来なかったのですか?」

「ちょっともう1人の魔族の人と話してたんだよ。
あっ...ちょうど来たみたい」

少年が見た先を辿ると、そこには女の魔族が立っていた。
急に現れた魔族に警戒し出した勇者達に大丈夫だと伝えるが、警戒を解こうとはしなかった。


「本当に貴方は恐ろしい人のようですね。私はビルザーナを連れてすぐに帰ります」

「うん、わかった...でも大人しく帰ってくれるかな?」

「...すみません」

ナギアの言葉の意味を察した女の魔族が山の見える方へ視線を向けると、男の魔族が恐ろしい形相でこちらに向かって走ってきていた。

「この糞ガキが!ぶっ殺してやらぁ!」

「とりあえず、弟子達の分を返させてもらうよ」

男の魔族は大量の槍を出現させ少年に向けて投げ飛ばすが、全ての槍を一瞬で消されてしまった。

「!?」

男の魔族は自分の槍を消された事に驚き、少年の方に目をやるが少年の姿はなかった。

「まず腕ね」

背後から少年の声が聞こえ振り返るが少年の姿はなく、男の魔族は自分の腕の感覚が無いことに気付いた。

「うぐあぁぁぁ!!!」

「次は足」

腕がなくなった痛みから叫び声を上げる男の魔族は、声だけしか聞こえない少年の姿を探すが見つからなかった。
そして、今度は自分の片足がなくなり男の魔族はバランスを崩し地面に転がった。

「ああぁぁぁあがあぁぁ!!!」

「腹もだね」

「うぐぁぁああぁぁ!」

うつ伏せの状態で、少年から逃げようとする男の魔族の頭上に鉄の槍が3本出現し、魔族の背中に突き刺さった。

「...うぐぅぁぁ......」

「そろそろかな?」

少年は叫ぶ気力すら無くなってきた男の魔族に回復魔法を使い、切断した腕や足、背中に空いた穴を治し始めた。
男の魔族は回復が済むと、痛みから解放されたからか意識を失ってしまった。


「気絶してる今のうち連れて帰ってね。そっちが放った魔物は全部処理しちゃうけど良いよね?」

「...はい。本当にすみませんでした。失礼します」

女の魔族は気絶した男の魔族を抱えると、そのまま森の奥に消えていった。
魔族が消えた事を確認すると、少年は状況が理解出来ていない勇者達に向かって挨拶をした。

「遅くなってしまいすみません。
私の名前はナギア・ハールトークといいます。
冒険者パーティー『生き抜いた者』の師匠であり、SSSランク冒険者です。
よろしくお願いします」

ナギアの挨拶を終えると竹中と双葉は、驚きの表情でナギアをじっと見るのだった...




======================
どうも!こんにちは

書いてる途中に
眠くて意識が少し飛びましたね
×ボタンを押したまま......
気がついたら話が
半分消えててビックリしました(^^;

ナギアとバレてしまっていますが、一応最初の方は「少年」という事にさせてもらってます。
最後に自己紹介もしたので、次回からナギアと名を出していきます。

ナギアを全然出さなくて
本当にすみませんでした。
次から4章の前半のような別視点を書くことになった時は、無駄に長くしないように気を付けます。
しおりを挟む
感想 586

あなたにおすすめの小説

異世界でのんびり暮らしたい!?

日向墨虎
ファンタジー
前世は孫もいるおばちゃんが剣と魔法の異世界に転生した。しかも男の子。侯爵家の三男として成長していく。家族や周りの人たちが大好きでとても大切に思っている。家族も彼を溺愛している。なんにでも興味を持ち、改造したり創造したり、貴族社会の陰謀や事件に巻き込まれたりとやたらと忙しい。学校で仲間ができたり、冒険したりと本人はゆっくり暮らしたいのに・・・無理なのかなぁ?

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜

ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった! 謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。 教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。 勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。 元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。 力を持っていても順応できるかは話が別だった。 クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。 ※ご注意※ 初投稿、試作、マイペース進行となります。 作品名は今後改題する可能性があります。 世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。 旅に出るまで(序章)がすごく長いです。 他サイトでも同作を投稿しています。 更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

処理中です...