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第3章
新たな動き
しおりを挟む神 side
『悪神は無事討伐することが出来ました』
『本当ですか!?ありがとうございます!』
メシルフィアネの報告を聞き、月の女神 セレスさんは安堵しながら喜んだ。
『そちらの被害は大丈夫でしょうか?』
『人的被害は、そちらの世界から召喚された犯罪者の一人が死亡、その他は一時的に精神へ干渉をされただけです
死んでしまった者はこちらの世界でも暴れていましたが、最後は悪神に魂を奪われ再生不可能になりました』
『そうですか...わかりました。
重ね重ねありがとうございます。
悪神の方はメシルフィアネ様が討伐されたのですか?』
『私ではありません。
あなたが知っているナギア君が討伐してくれたんだよ』
『え?...ナギア君が?』
『はい、悪神は自分の創り出した空間にナギア君を閉じ込め、そのまま戦闘に入り討伐されました。
私達が駆けつけた時には無傷のナギア君と悶え苦しむ悪神の姿でした。その後、悪神は魂ごと消滅してしまいました』
『ちょっと待ってください、悪神が創り出した空間って事は人の身であるナギア君が勝つのは不可能に近い事ですよ!?』
『悪神討伐をやってのけてしまったナギア君に私も驚いています。
ナギア君から聞いた話では、ゴーレムが何百体と色々飛んできたと言ってました。
それと悪神の喋っていた内容も教えてもらったのですが、気になる事がありました』
『な、何でしょう?』
『悪神の創り出したゴーレムは別の世界の神も滅ぼしたと自慢していたそうなのです....もしかしたら、私達だけで戦っていたら返り討ちにあっていたかもしれません...』
『それって....昔にあった、一つの世界ごと神達が消えた事と関係がありそうですね。
悪神が主犯であるなら私達の方も危うかったです』
『だから、ナギア君には感謝の言葉しかありません』
『私と夜の神もナギア君の事が心配だったので、それほど強くなっている事に驚いてもいますが安心しました』
『では、悪神の報告は以上になります。
悪神のような神が現れないとは限りません。
警戒はしておいてくださいね』
『わかりました』
2人の神は話し終わるとその場から消えるのだった。
魔族 side
「あんな化物に勝つなんて無理よ..
殺気だけで軍がほとんど壊滅状態なのよ!」
「俺のところも無理だわ!
あんなに集めた魔物達を一瞬で殺す奴に勝てねぇよ!」
「貴方達の話から想像がつかないのですが?」
とある一室では3人の魔族が、人族の大陸の方に進行した時の事を話し合っていた。
「では、お2人は人族の子供にボコボコにされて逃げ帰ってきたのですね」
目つきの鋭い青白い肌の男が2人の魔族を責めるような口調で話すと部屋の温度が急激に下がった。
「へぇ~、何も知らない貴方は幸せですね。
あの子供は、ちょっと強い人族とは違うのよ?
そういえば、貴方は人族の冒険者で何ランクを倒した事がおあり?」
「久しぶりにキレてる姿を見たな....人族のSS冒険者を3人程相手をした事があったな。それなりに強かったが私の敵ではない」
「じゃあ、その実力の数千倍の強さと思いなさい」
「ふっ、私を馬鹿にしているのか?
そんな存在なんている訳が無い」
「ふふふ、それがいたのよ。
この前滅失の大陸の方から強力な魔力をかんじたでしょ?
あれ以上の存在よ..」
「!?....あの魔力の質からして滅失の大陸の主だろ?
あれ以上の存在とは想像がつかぬ」
「とりあえず今は攻めることはできない。
その子供は私達と争う気は無さそうだけど、こちらから攻めれば確実に殺されるわ。
今は戦力強化だけをして様子見でいきましょう」
頭から二つの角を生やした魔族と目つきの鋭い魔族は、背中から蝙蝠のような翼を生やした魔族の言葉に従うのだった。
とある国 side
「ウルナミャータ王!
偵察兵の情報によりますと、デアトリーナ国と旧フルガファダイア帝国に魔族の軍が進行してきたそうです!
魔族の軍は冒険者によって撤退したとの報告がありました!」
「そうか....これは不吉の前兆なのか?」
謁見の間で王と宰相の2人が、入ってくる情報などに困っていた。
「わかりません...滅失の大陸の方からの爆発音や地震は、主が目覚めたということでしょう。
魔族の方も活発になっている事ですし....」
「いったい、どうすればいいのだ....」
「私が書籍から発見したもので気になるものがございました」
宰相が1冊の本を懐から取り出し、王に差し出した。
「勇者召喚だと?
お伽噺の一つではないのか?」
「いいえ、過去に勇者召喚をした国があるそうです。
勇者の成長速度は凄まじく、魔王や強大な魔物達を倒し国を繁栄させたそうです」
「それは凄いな...
勇者召喚をするとしたらどれだけかかる?」
「はい、先に計算しておきました。
速くて2年はかかります。月ごとに勇者召喚の準備状況を報告しますので私に任せてください」
「わかった。任せたぞ」
謁見の間での話が終わり、宰相は顔に笑みを浮かべながら準備を進めるのだった。
======================
どうも!こんにちは
勇者フラグ立ちましたー
神の方は一段落
魔族の方は静まる
怪しい宰相
今日の話はこんな感じですね
人によってはこれだけで
数章先に何が書かれるかも
分かってしまうのでしょうね(^^;)
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