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第3章
滅失の大陸と主
しおりを挟む思っていたより可愛らしい姿の大地の女神を見た2人は意外と小さいな~と考えていた。
『..変な事考えていますか?』
「いえ、考えてませんよ。
..操られていたとはいえ自分のせいで申し訳ございません。
手伝える事なら手伝わせて頂きます」
『全て悪神の仕業でありあなたは被害者です。自分を責めてはいけませんよ?
手伝いの内容を説明しますね』
大地の女神様はめっちゃ寛大だったよ!
神を見た目で判断はしてはいけないね!
『...気のせいですよね?
この大地は完全に大地が腐敗し何も育たない環境になってしまいました。
魔法で土を変えたり植物を生やす事は出来ますが、一時的な効果しか期待出来ないほどです。
あなた方にはこの環境にしばらく住んでもらいたいのです。
私の加護を受けたあなた方の協力もあれば、50年かかる浄化が数年で終わります。
幸いな事にここの大地はこの世界に住む種族にとって住みづらい大地なので人などは滅多に来ませんが、あなた方の実力なら大丈夫です』
そういえば、アースナディアス様の加護で、いるだけで大地を浄化するという面白いの効果のやつがあったな。
「僕は住んでも良いんだけど、リアはどうする?」
「もちろん、ついていくよ。お父さんとお母さんにも連絡しなくちゃ」
「冒険者ギルドのギルマスにも伝えないといけないね......ありがとう、ついてきてくれて」
「ふふ、どういたしまして!」
ナギアとリルリアはこの大地に住むことを決めると、アースナディアスはとても喜んだ。
『ありがとうございます!
早速この大地の主にも挨拶をしましょう。
大丈夫です、あの子はちょっとヤンチャですが、優しい子です』
え?..主いるんだ..
ってかこの大地の場所を詳しく知らないな。
影も適当に走ってたら着いた場所だから知らないらしいし....
「すみませんが、ここって地図上では何処なんですか?」
『え?知らなかったのですか?
この世界地図上では全ての大陸の中心にある大陸で、[滅失の大陸]と呼ばれていますね。
名前の由来は、何年も昔に様々な種族がこの大地の資源を求めこの大地に足を踏み入れるのですが、強い魔物により遠征部隊が壊滅したそうなのです。
何回、何十回と遠征を出しますが帰ってこないので、滅失の大陸と呼ばれるようになったそうです。
そして何年か前にSランク以上の冒険者達が魔物の弱点などを見つけた事で倒すことができたと知った人族の国は高ランクの冒険者を沢山雇って森の開拓を始めました。
しかし、容赦なく森の木々を切り倒したり、火で森の一部を燃やしたことがあの子の逆鱗に触れてしまい開拓していた者や多くの村や国が壊滅しました』
「あの子って、この大地の主ですよね?」
『はい、根はいい子なんですよ』
あれ?..その随分前に学園長に教えてもらったSSSランクの魔物じゃないの?
暴れた理由の原因は人にあったんだな....となると、僕達が会っても大丈夫なのかな?
『ここの大地の事も知ったわけですし、早速、主に挨拶に行きますよ。
転移しますので手を繋いでください』
『私は連絡をしてきます。ナギア君とリルリアさん、本当にありがとうございます』
2人はメシルフィアネに別れの挨拶を交わし、アースナディアスと手を繋ぎ転移した。
アースナディアスと共に2人は転移すると、目の前には大きな翼を折りたたんだ龍が眠っていた。
『我眠りを妨げる者よ...何者だ?』
寝かせていた首が起き上がると、ナギア達の方を向いて威嚇する様に威圧を放ってきた。
『久しぶりですね、エメラルド』
『古き友か...久方振りの再開を喜ぶより先に、その人の子2人は何者だ?我の威圧を食らっても眉一つ動かさない時点で強者とはわかる。それと、遠くの方で我よりも巨大な魔力を感じた。何が起きているのかの説明も頼む』
『わかりました』
アースナディアスはエメラルドと呼んだ龍に滅失の大陸に起きた事、僕達2人がこの大地に住むのと住む理由を話して言った。
龍はアースナディアスの言葉に驚きながらも頷いた。徐々に2人に興味が湧いてきたのか、こちらを見る頻度が増えていく。
『人の子よ...ナギアとリルリアと言ったな。
お主らの実力が知りたい。今から我に威圧を放ってみろ』
『(...少しずつやって上げてください。エメラルドはあなた方の実力をちゃんと理解してないので、いきなり全力でやったら死んでしまいます)』
龍が2人を試すように威圧を放ってみろと言ってきたので放とうとした所、念話でアースナディアスにゆっくりやれと言われた。
「では、僕から行きます」
『うむ』
ナギアは言われた通り、ゆっくり威圧を強めていった。
最初は余裕そうに『その程度か?』『もっと強くやってみろ』と言っていた。
2分後、龍はちょっと力みながら『なかなかやるではないか..』『そ、それなりに実力があることは認めよう』と言い始めた。
更に威圧を強めていき5分経つと、『うぅ..ぅ、止めてく..れ』『....ゥ..』と喋らなくなってしまった。
『ナギアさん止めて下さい!』
「あっ...大丈夫ですか?」
『今の威圧はあれで全力なのか?....我が知らぬ間に人は強くなっているのだな..』
言えない...半分も力出してないなんて言えない....
『ナギアさんは全力出してないですよ。全力で威圧したらエメラルドの魂は消滅するでしょう』
えぇ...
アースナディアス様...せめてオブラートに包んだ言い方があったんじゃ....
ていうか、威圧で魂が消滅させるって出来るの!?
今度試して....いや、止めておこう。
『む..そうなのか...娘の方、リルリアも強いのか?』
「私はナギア君よりは強くないけど、あれくらいの威圧だったら出せます」
『そ、そうか....お主らの強さはわかった。2人の実力を認めよう』
「「ありがとうございます」」
龍は子供の2人に負けたことにショックを受けたのか顔をこちらに見せずに落ち込んでいた。
2人は龍に実力を認めてもらった後、両親に滅失の大陸で住むことを伝えるため転移で一度村に帰るのだった。
『アースナディアスよ...あの子らいったい何なのだ?』
『私もよくわかりませんが、神すらも倒す実力がある事は分かってます。
怒らせたら、エメラルドでも一瞬ですよ』
『神すらも倒す人の子か....長く生きていると面白い者に出会えるな』
『本当ですね..』
ナギアとリルリアが転移で消えたあと、アースナディアスとエメラルドは昔話をしたりして会話を楽しむのだった....
======================
どうも!こんにちは
眠気がヤバイですね..
寒くて冬眠しそうです。
風引かないように
気をつけましょう....
今回は過去に暴れたというSSSランクの魔物と思われる主が出ましたね。
滅失の大陸で大地の女神と仲の良い龍に挨拶をした。
これだけ覚えていればここの話は大丈夫です!
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