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第3章
フルガファダイア帝国の王
しおりを挟む「んっ...朝か.....」
「ナギア君おはよう....ん?顔色悪いけど大丈夫?」
「ちょっと嫌な予感がするんだ...何かあった時の為、影に魔晶石送っとこうかね」
ナギアは自分が嫌な予感を強く感じた時は、このように毎回何が起こってもいいように準備をしているのだ。
夜の神の加護で危険感知の効果を受けているので危険を感じやすくなっている。ナギアはこの加護にも感謝している。
2人は午前中は外に出ずに室内で遊んだり、魔力操作で実験しながら過ごした。
そして、お昼頃になり騎士達がやって来た。
「お待たせいたしました。それでは行きましょう」
また、ディアスが馬車を引いてやって来たので2人は馬車に乗り込み城に向かった。
城の門前まで着くとディアスは門番に話をしすんなりと通ったが、門番達はナギアに嫌悪の目で見送った。
「フルガファダイア帝国の城ってめっちゃ大きいね~」
「ホントだね。イソーギス国の倍くらいあるかな?」
フルガファダイア帝国の城は住み込みで働くものや騎士団の数も多いためイソーギス国やデアトリーナ国の城の倍以上大きいのだ。
「さぁ、この部屋が謁見の間だ。粗相の内容に気をつけろよ。私はここで失礼する」
無駄に大きい扉は高さ6m幅4mの大きさで、扉の前にいた兵が力を込めながら扉を開いてくれたのでナギア達は中に入った。
「ふん、黒髪。来るまでご苦労だったな」
宝石などがあしらわれた玉座に座る1人の髭モジャな男が、ナギアとリルリアが部屋の中央まで来た辺りで2人を見下すような態度で話始めた。
予想通りの王様だな~
警備はしっかりてるのか、部屋の隅は騎士だらけだね。
壁側には騎士が縦4列で40人程立っており、王の左側の壁際には貴族っぽい高価な服装をした人が並んでいた。
「貴様の噂は我の耳に届いておる。その力を我が国の為に役立たせてやろう」
「お断りさせていただきます」
王の言葉にナギアが即答で断った事に貴族連中と騎士、そして王までもが目を見開いて驚いていた。
あれ?..断れる事くらい予想はしてなかったのかな?
早めに回答したことに驚いてるのかな?
「この無礼者め!王の言葉に従えないと言うのか!」
「これだから野蛮な冒険者は嫌なんだ!それも黒髪黒目とは気色悪い」
「王の為に働けるというのに..この糞ガキが!」
oh......すごいバッシングを受けてるよ~
どうせ自分が王の味方アピールする事で王に好印象を与えようとしてるんだろうな~
「私は欲や利益の為に相手と戦う事はしたくないです。それに、私はのんびり静かに暮したいですので断らせていただきます。
この国の人は黒髪黒目に対する印象がとても悪いので居たくないというのもありますね」
「ふん、甘い考えだ。自分が欲しいものを手に入れて何が悪い?戦争だって民のためだ!生きてる年数も少ない餓鬼に何がわかる!」
「自分の欲しいものを手に入れる事はすごいと思います。しかし、他人から奪った物なら盗賊と同じですよ?
王様や貴族様、騎士様の方が長く生きて経験も私よりはあるでしょう。
ですが、私にも善し悪しは少しは分かりますよ」
「話にならんな...グラジャ!後は任せた」
「仰せのままに。
騎士達よ計画通り対象を捕らえよ」
『はっ!』
グラジャと呼ばれた老翁は指示を出し始め、騎士達は連携のとれた動きでナギア達を包囲した。
「おいお前ら!この空間は魔法が使えないし能力低下の効果も仕込んである!痛い目見たくなければ大人しくしな!」
うん、ここまでは予定通りだと思うね。
変な結界が張られているけど、少し魔法を使いづらいのと体が少しだけ違和感を感じるだけだね~
さて、騎士達が追って来れないようにしてから逃げるか~
「対象を殺さぬ程度で痛めつけろ。行け!」
1人の騎士の掛け声で30人近くの騎士が一斉に襲ってきた。
「(リア、とりあえず騎士達を無力化して逃げるよ~)」
「(うん、わかった。本気出していいの?)」
「(城が壊れない程度だったらいいよ。もう隠さなくても良いしね)」
「(はーい!)」
ナギアとリルリアは一瞬で念話のやり取りを終え迫り来る騎士達に向き合った。
「正当防衛させてもらいますねー」
ナギアは風魔法で迫り来る騎士全員を壁に叩きつけ気絶させると残りの騎士達が驚きながらも剣を抜き歩いてきた。
「噂以上ということはわかった...が、我々を止められるか?」
「止めないので逃げてもいいですか?」
「残念ながら逃がしませんよ」
いつの間にかナギアの後ろに騎士の1人が現れ斬りかかろうとするが、剣が当たる前に壁の方に吹き飛んでいった。
「私を忘れないでね」
リアが人を蹴り飛ばすところって久しぶりに見たな~
さて、残りも倒すか
ナギアは騎士達を闇魔法で捕まえ一瞬で眠らせた。
「じゃあ帰ろうか~」
「うん!」
自慢の騎士達が子供2人にやられたことに驚いたのか王や貴族達は固まっていた。
そんな人達を置いて扉を開け出ようとしたところで後ろから気配を感じた。
「まだ、帰ってはダメじゃよ」
「..え?」
「!?..ナギア君!」
老翁に何かを投げつけられたので、結界を張って防ごうとしたが結界を通り抜けてきた。
ナギア思わず手で叩き落とした瞬間、体から力や意識を失っていく感覚に襲われ倒れるのだった....
======================
どうも!こんにちは
老翁はそれなりに動けますよ
騎士団みたいには強くありませんがね。
明日は
ゆっくり出来るかもしれないので
頑張って書きたいですm(_ _)m
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