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第2章

卒業パーティー

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季節が何度も過ぎ去り
あっという間に6年が過ぎた..

『生徒代表 学年主席ナギア・ハールトーク前へ』

「はい!」

卒業式では、生徒で成績がトップの者が生徒代表として1人が賞状を受け取るのだが、貴族の親から「我が子が代表じゃないとはどういう事だ!」といざこざがあったらしい。ギルマスが言うには毎年あるので成績表を見せて一喝しているのだと。

ナギアは賞状を受け取り、無事卒業をすることが出来た。
教室に戻り成績表を受け取るとS+評価と書かれており、リルリアの成績表を見るとS評価と書かれていた。
何故ナギアとリルリアの成績は一緒なのに評価が違うのかミー先生聞くと..

「はぁ....貴方は選択科目を三教科同時に受けていたのでその評価なのよ。それに、S評価は満点の人にしか与えられないのよ?
FクラスでS評価以上はナギア君とリルリアさんの2人だけ、あとの生徒は全員A評価以上なの...学園で成績がここまで高いクラスはFクラスが初めてだと他の先生方が驚いていたわ」

今までFクラスになった生徒は周りの人から差別やいじめを受け卒業する前に辞めてしまうらしい。なので、クラス成績トップで誰一人欠ける事なく卒業するのはすごい事なのだ。

「あの馬鹿だった俺が卒業できるとはな..」
「ふっ、お前は今でも馬鹿だろ」
「あん?何だと!?お前は何年経っても変わらねぇな」
「お前もな」

「ディーナちゃん!私達入学した時よりも強くなったよね!」
「..うん。村の仲間に負ける事はないと思えるほど強くなれた」
「お互い村の役目とか頑張ろうね!」
「うん!」

「ナギア君、君に出会えなかったら僕は何も学ばず国に帰りお父様に怒られていたよ。本当に感謝する。もし魔国 マルカンディザスに来たら歓迎するよ。
うちの国は他種族を嫌う人が少ないから道で襲われる事は無いけど、他の魔国と囲まれたりして遠いから行きずらいんだ」

「わかった。いつかリアと一緒に観光に行くよ」

「楽しみにしているよ」

クラス内ではそれぞれ会話を楽しみ6年間一緒に苦楽を共にしてきた仲間達と別れを惜しんだ。

今思い返せば色々な事があったな~
何処かの貴族が暗殺しに来たり(殺さず衛兵に渡した)、モチとプニが喧嘩して山が吹き飛んだり(後から直した)、他国や貴族からスカウトきたり(全て断った)と色々あったな~....あれ?貴族や王族に絡まれる事の方が多い気がしてきたぞ..
まぁいいか、最後にみんなと思い出でも作りたいな~

「ねぇみんな、うち来ない?」

『え?』


..........
......
...


『カンパーイ!!!』

学校が終わりナギアはリルリアと6年間住んだ小屋でパーティを開いたクラスメイトとミー先生、そして何故か学園長も来た。
パーティーをする事が決まり転移する時にちょうど学園長も来てわしも行くのじゃ!と乱入してきたのだ。

みんなでパーティーするには小屋が小さすぎたので、ナギアは植物魔法ですぐに増築した。
クラスメイトはいつもの事だと、少し驚いていただけに対して先生と学園長は目を見開き驚いていた。

なんの準備もしないで、いきなり始めたパーティーにもかかわらずナギアとリルリアは食材を取り出し一瞬で豪華な料理を調理してくれたお陰で5分も待たなかった。

パーティーが始まり1時間程経つと食事よりも会話の方が多くなり、ナギアも質問を受けたりした。

「そういえば、随分前に1回聞いているけどナギア君とリルリアちゃんはこれからどうするの?学校も卒業したし、したい事ややりたい事とかあるの?」

「リアとのんびり暮らす予定だけど、色んな所に行ってみようかなとも考えているんだ~」

「お?..だったら獣人国の方にも来てね!兎人族の所に来たら声かけてね!おもてなしするよ!」
「俺の所にも来いよ!また勝負だ..と言いたいが、また稽古でも付き合ってくれよ」

「うん!獣人国のほうに行ったら会いに行くよ」

「..うちの国にも来てね。みんなも来てね」
「エルフは私を見れば分かるだろうが、気が強いものが多い...来てほしいという気持ちはあるが、気分を害すかもしれぬが良いか?」

「大丈夫だよ~
性格の悪い貴族に比べれば全然問題無いよ。
2人の国にもいつか行くね」

あっそうだ!と言いながらナギアはその場から消え数分後に手に何かを持って帰ってきた。

「みんなとの繋がりが切れないように魔道具作ってきたよ~」

『.........』

クラスメイトに魔道具を作るのは初めてだったので、驚いて言葉が出ないようだった。

「効果を説明するね~
絆のリングという名前で、つけている者同士で2人以上から念話が可能だよ。相手の事を思い浮かべながら魔力を通すことで頭の中で会話する事が出来るよ!
追加効果で、体のどこにでも着けられるように自動サイズ調整と所持者の身を守るようなスキルをいくつか付けといたから~」

それぞれ受け取ったみんなは指や手首、腕や足などに着けた。

「(どう?便利でしょ!)」
「(マジかよ!?どんな仕組みだよ..)」
「(考えるな...考えても無駄だ)」
「(これでみんなと話放題だ!)」
「(..凄い。でもデメリットとかないの?)」
「(ん?大丈夫だよ~必要な魔力はリングに込められてるから、魔力を少し流して反応させて上げるだけでデメリットは無いよ~
....あっもしリングが壊れそうだったら言ってね。大爆発するから)」
『おい!』
「(大丈夫だよ~。破壊無効も付けてるから壊れないよ。もしヒビが入ったらすぐに直しに行くから大丈夫だよ!)」
「ナギア君..その大爆発ってどれくらいの範囲なの?」
「うーん、国一つが跡形もなく消し飛ぶくらい?かな」

ナギアの衝撃的な発言で2度目の沈黙が起こる。リングの念話でほとんど会話をしていたので、ミー先生と学園長は話の内容をあまり理解していなかったが、最後あたりの発言から内容を予測しリングが大爆発したら国が消えるという事だけは分かった。

壊れることはないと分かっていても、もし壊れたら国一つ消えるという事に不安を抱きながらもFクラスの生徒はリングを貰うのだった。

パーティーは夜中も続いた。ナギアとリルリアは疲れ倒れた者から作ったばかりの布団に寝かせていくのだった....




======================
どうも!こんにちは

思ったより進まなかったのと
話がまとめられませんでした....


少しだけ補足
ルルアとマイルは先に卒業してますよ。
村に戻っているか冒険者として旅に出ている可能性もありますね!

次回から話を動かして行きたいです!
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