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第2章

お話をします

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リルリア side

私は風呂から上がった後、ナギア君の秘密について聞くためにナギア君のところに向かった。

「お待たせ」

「おかえり~」

ナギア君は席に座りながらお茶を飲んでいた。私が来たからかもう一つお茶を用意してくれた。

「あのね、覚えてないと思うんだけど....ナギア君が能力使わないで眠った日から、ナギア君が魘されている事が多くて..その魘されている内容がこの世界の事じゃない気がして..」

うぅ、なんて言えば良いんだろう..
上手く言葉を伝えたいのに言葉が浮かばない。いつもの私なら無意識に大胆な発言もしちゃうのに、今はそんな恥ずかしいセリフすら思い浮かばないよ..

私が次の言葉に詰まっているとナギア君は話し始めました。

「あはは....やっぱり魘されたりしてたのか..リアには迷惑掛けちゃったね。ごめんね」

「そんなことないよ!
確かに急にわからないことを言われたとき驚いたけど、迷惑なんて思ってない!
私はナギア君を知りたい....だから、魘されていた時の内容が気になっちゃって」

「....わかった。これを知っているのは神様と僕の両親だけなんだ。だから、約束して欲しい..この事を知っても変わらないでね?」

「うん..何度も言うけど、私はナギア君の傍にずっと居るしずっと居たい」

「ありがとう....ちょっと待ってて」

ナギア君は立ち上がると結界を張って目を閉じた....ナギア君は10秒ほどで目を開けて席に座った。

「ずっと僕達を監視している人達が何人かいたから、遠くに転移で飛ばしたあと幻術で見張っていた記憶を曖昧にしてきた。結界は念の為ね」

「良く気づいたね。私はたまに人の気配を感じた程度だったよ..もっと範囲広げられるようにしないといけないね」

「今はまだそれで大丈夫だよ。一応外には僕の影が様々な形で潜んでいるから、探知を使わなくてもわかったんだ~
話の内容から僕達の噂を聞きつけて見張り程度だったから放置してたんだよ」

「そういえば、ナギア君の影って自由自在何だったね。魔力とか消費量が凄いと思うんだけど大丈夫なの?」

「暇な時に魔力で魔結晶作ってたんだ。その魔結晶を使えば魔法とか使わせなければ1ヵ月は持つんだよ....話が脱線してきちゃったね」

あっ......つい気になってしまったから、話が逸れてしまいました..

ナギア君は冷めたお茶を暖かいお茶に替えてから、また話し始めた。

「僕は前世の記憶を持ちながら転生したんだ。
15歳の時に事故で死んでしまったんだけど神様が異例の事態ということで、記憶を持って転生したんだ」

「それってこの世界とは別の世界なの?」

「そうだよ。僕のいた世界は魔法なんて存在しなくて科学というものが発展してたんだよ」

魔法がない世界....科学というものの発展....
ナギア君はそんな世界から来たのに魔法をこんなに沢山覚えたんだね。

「う~ん、見てもらった方が早いかもね」

「え?」

ナギア君は机の上に半透明の板を魔力で作ると、そこに映像が流れ始めた。
とても艶のある金属の塊が馬を付けずに走っていたり、四角い大きな建築物、見た事ない服装に食べ物......この映像はナギア君の記憶を思い出しながら映像化した物らしい。

ナギア君の世界は本当に別世界だった。

「これが僕の秘密だよ....黙ってて本当にごめんね..」

「ううん、私だったら怖くて言えないよ....教えてくれてありがとう」

私は頭を下げてるナギア君に近づき抱き寄せる。
すると、ナギア君は私が変わらなかった事に嬉しかったのか震えながら静かに泣いた。
私はナギア君が落ち着くまで頭を撫で続けるのだった....

 


〇〇〇 side


「..ん?ーーーおい、起きろ!」

「んだよ!」

「私達が何をしていたか覚えているか?」

「そんなん、覚えて....あれ?思い出せねぇ..」

「記録魔道具で何があったか確認しよう」

2人はこの数分の間、自分達に何が起きたのかを魔道具で調べた。

「どういうことだ?..私達はナギアという餓鬼の監視をしていた時に急にこの場所に飛ばされ記憶を曖昧にさせたという事か....」

「あー、思い出してきた。俺の能力であいつらの会話を聞こうとしたら飛ばされたんだ....まさかあの餓鬼がやったのか?」

「おそらくな..新しい情報が手に入ったから、一先ず国に報告だ」

「一々報告に戻るのもダリィなー」

「これも仕事だ。行くぞ!」

二つの影は暗闇に消えるのだった。




〇〇〇 side

「あーもっと強いやついねぇかな?ステータスの足しにもならねぇわ」

男は人の死体を踏みつけながら呟いた。
死体の首や手首には1本の赤い線が通っており、服はそこまで汚れていない事から抵抗すら出来ずに死んだのだろう。

「いけねぇいけねぇ..軽視してるとすぐに死んじまうな。とりあえず、人の能力は大体取っただろう....そういえば、強い魔物が沢山出ると噂の島でも行ってみるか!
へへへ、どんなスキル持ってるかなぁ?とても楽しみだ」

男はニヤつきながら宿に帰り、島に向かう準備をするのだった....






■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

【助けて!  ナギア君☆】

ナギア君は困っている人から助けを求められると断れない。知り合いや友達ならすぐに助ける。
このお話エリアはそんなナギア君が困り事を解決していく物語である!

デスタ君「ナギア君助けて!僕の大事にしている御守りの宝珠を訓練場の何処かに落としちゃったよ!」

ナギア君「形とサイズは?」

デスタ君「えーと、丸い形で直径2cmぐらいの黒い宝珠何だけど、訓練場は広いから全然見つからなくて..」

ナギア君「あ、あった。はい」

デスタ君「え?..あ、ありがとう..え?」

解決!

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

======================
どうも!こんにちは

お気に入り数が2100越えました!
ありがとうございます!

強奪君は島に行ったようですが、
噂の島の魔物を舐めたらあかんよ!!

唐突に始まった【助けて!ナギア君】
別に話を作って投稿するのも良かったのですが
たまにしか書くつもりがないので
ここに書きました。
(もし毎日書いてくれとありましたら、ネタが思いつく限り書きたいと思います)
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