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三章 隣のイクメンさんから癒やしの鯛出汁雑炊
(4)
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「タツミ」
後ろから、ぽすん、と抱きついてきた者がいた。
頭の位置が低い。まだ幼い男の子だ。
足音も立てずにやってきた男の子は今まで存在がなかったように思えるのに、タツミと呼ばれた青年はそれを気味悪がることもせずに、愛しげな眼差しを子供に向け、引き寄せる。
「鯛、駄目ですよ。名前を呼ぶときは呼んでいい相手かどうか見極めないと」
『鯛』と呼ばれた幼い男の子はまん丸な目と大きな口に笑顔を乗せて、またタツミに抱きつく。
「『いいですよ』って言われたの」
「恵比寿様にですか?」
「うん」と嬉しそうに頷く鯛にタツミは息を吐く。
「菜緒さんに僕の名前を知られてしまった。『縁』ができてしまったことになる。人と縁を繋ぐことは避けたいのに……」
「でも、恵比寿様はそうして欲しいんだって」
「菜緒さんと?」
鯛は「うん」と嬉しそうに言葉を続ける。
「僕も菜緒好き。美味しい匂いがするの」
「そうですか、あなたにはわかるんですね。さすが神使候補に選ばれただけありますね」
微笑みながら頭を撫でてくれるタツミに鯛もニッと笑う。
「辰巳! 鯛! お皿ちゃんと洗ってよね!」
カランカランと下駄の音がし、玄関から文句をいいながらツインテールの女の子が出てきた。鯛と呼ばれた男の子より、年上らしく小学校一年くらいの大きさだ。
「ああ、兎、ごめん」
「お水にはつけておいたからね。もう夕飯の支度をしなきゃ!」
「もうそんな時間でしたか」
「鯛の残り使っちゃったから、お吸い物の出汁を変えなくちゃ。人の子なんてほっとけばよかったのに」
兎と呼ばれた女の子はそう口を尖らす。
そんな兎の頭にぽんと手を乗せ、辰巳は、
「神社の近くで倒れた人を放っておくわけにはいかないでしょう。それに数体の『思念』に纏わり付かれていて、あのままでは魂に傷がついてしまいますから」
と諭すように話す。
「相手の『思念』を弾いちゃったんでしょ? 相手の『守護霊』ごと」
「守護霊さんも、あんなことをしたくなかったはず。しかしながら彼らを引き止める力が足りなかった。それほど生きている人の想いとは強力なんです」
「弾かれた守護霊さんは、どうなるの?」
「おそらく修行し直しになるでしょう」
兎は何か言いたげに目を伏せたが、考え直したのかフルン、と首を横に振って下駄を脱ぎ部屋に入ると鯛に向かって命令する。
「鯛、犬とウソと鼠が先に畑にいるからあなたも行って。蕪がいっぱい採れたんだって」
「うん」
「それから辰巳は鯛のお吸い物がなくなったんだから、他の汁物考えてよ」
兎の言葉に辰巳は「そうですね」と一瞬瞳を泳がせるが、すぐに決まったようだ。
「蕪の味噌汁にしましょうか。葉の部分は乾燥エビと炒めてふりかけ風にしましょう」
「今夜は蕪三昧になりそう」
「主菜は恵比寿様から頂いた海老と長芋がありますから、塩炒めでもしましょうか」
「……辰巳はレパートリー多いんだけど、子供たちに喜ばれるようなレシピがないのよね」
「原材料の味を大事にしながら調理するなら、和食が一番です」
「はいはい、何度も聞いてます」
『聞き飽きた』と言わんばかりに肩をすくめる兎に、辰巳は眉を寄せ苦笑する。
それから、自分の家の隣に建つアパートを見上げた。
あの女性が自分達と、この住宅が見えることは前から気づいていた。
『視た』ところ、『トゥスメノコ』『ツスクル』と言葉が出てきた。
聞き覚えのない言葉は、おそらく北の巫女の名称だと思われる。先祖でそのような血を持つ者がいたのだろ。
それにあの人は誰にでも優しい、人だけでなく人でもないものにでも。
あの人に取り憑いた思念は、後悔や執着が深すぎて守護霊を妖に変化させてしまった。
戻ってきた思念にあの人を苦しめてきた者たちは、これからはその罪に身をもって知るだろう。
そして――妖に好かれるそんな性質を持っている者は、神にも好かれやすい。
(恵比寿様のお導きか……)
しばしその場にとどまり、決意したように辰巳は右手を宙にかざし踊るように振る。
結界を強くし、目くらましをかけたのだ。
時の流れで神と人との考えがずれてきている今、この子達がお役目を受けるまで人の子と関わりを避けたい。
こうして人の世界にいる『神』としては。
人の目にはこの平屋の家は見えない。いつもは鎮守の森と同化して見えるはずだ。
菜緒も今度見たら家がなくなって見えて驚くかもしれないが――あの人は巫女の血で、心の中でどこか納得するだろう。
(申し訳ありません、七柱神のお一人であるあなたのご意思だとしても、これだけは同意できません)
菜緒さんも、すみません。
そう心の中で謝罪し、辰巳は木造平屋の我が家へと戻っていった。
◇◇◇◇◇
朝、夜勤を終えた菜緒はその足で神社へ向かった。
「多成神社……か」
ほぼ裏に住んでいるから正門の鳥居から入るのは初めてだ。しかも名前も覚えていなかった。ここに住むのだからしっかりと覚えておこう。
「あれ……? ここ氏神様だよね、きっと。なら尚更、挨拶に出向かなくちゃいけなかったわ」
なんでもお祖母ちゃんから聞いた話によれば、引っ越ししたらその土地の氏神様に挨拶に行かないと、この土地の住民と認識されないそうだ。
それをいったら氏神様に碌々挨拶しないで地元から離れたので、そこからして『けしからん!』という話になるが。
地元の氏神様には帰郷したら引っ越した挨拶をしようと、菜緒は鳥居の前で一礼して境内に入る。
まだ朝早い時間なせいか、ジョギングや散歩している住民がパラパラと見かけるだけで静かだ。
緑の樹木が覆うように神社を守っているように見える。
主祭神は龍神。
金竜様を中心に青龍が東方の守護。西方は白龍、南方は赤龍、北方は黒龍がお守りしているという。
途中、黒龍神と赤龍神を見かけた。
「ふんふん、現在は五行思想に基づいて級津彦命・級戸辺命として金竜様が祀られているのね。……五行思想って何だろう? 何気に中国からきたんじゃないかってわかるけど」
手水舎で手を清め、拝殿まで行き、早速お賽銭を入れる。二拝二拍手でいいのだろうか? と思いながら気持ちが大事! と心をこめて行う。
お礼と診察料を含めて奮発し一万円にした。……自分にとってだが。
「北海道から引っ越してきました姉崎菜緒です。すべて上手くいきました。ありがとうございます」
もう一度お礼をこめて頭を下げると、拝殿から離れた。
こうして改めて見るとなかなか大きな神社だ。神社の境内は澄み切った空気を感じて気持ちがいい。
都内なのに、空気が澄んでいると思うのはおかしな感覚だが、そう感じてしまうのだから仕方ない。
(もったいなから、ぐるっと一周してから帰ろうかな)
そう思い、菜緒は来たときとは違う道を通る。
本殿を覗くように建っている二本の鳥居をくぐり、今一度本殿に向かって頭を下げる。
「――あれ? ちょっ……」
道案内の看板を見て愕然とする。
「え……? 嘘……駅から歩いて五分!? どういうこと!?」
地図には自分がいつも利用する駅と、なんとまだ二つほど駅があった。
自分がいつも利用するのは西武池袋線。この神社に一番近いのは西武新宿線。そしてもう一本中央線があったのだ。
「……ああ、不動産屋の説明で聞いた気がする!」
あのときストーカーから逃げたい切迫感と、焦りで説明を碌々聞いていなかった気がする。
それに隣の平屋住宅のイクメンに心を奪われていたし。
「わざわざバスで通勤しなくてもよかったじゃない……というか、西武池袋線沿いで仕事見つけちゃったわよ……なんでこんなに路線同士が近いの? 北海道ではありえないわ……」
バス代がもったいない、とショックに頭を抱える。
しばらくその場で蹲って落ち込んでいたが、気持ちを切り替えて顔を上げた。
いつまでも落ち込んでいてもいいことない、前向きに生きなくては! と自分を励ます。
「気づいて良かったじゃない! うん! ついでに駅まで行ってみよう! 何か美味しいものを発見できるかもしれないし!」
菜緒はバッグの紐を伸ばすと肩掛けし、元気よく駅まで歩き出した。
後ろから、ぽすん、と抱きついてきた者がいた。
頭の位置が低い。まだ幼い男の子だ。
足音も立てずにやってきた男の子は今まで存在がなかったように思えるのに、タツミと呼ばれた青年はそれを気味悪がることもせずに、愛しげな眼差しを子供に向け、引き寄せる。
「鯛、駄目ですよ。名前を呼ぶときは呼んでいい相手かどうか見極めないと」
『鯛』と呼ばれた幼い男の子はまん丸な目と大きな口に笑顔を乗せて、またタツミに抱きつく。
「『いいですよ』って言われたの」
「恵比寿様にですか?」
「うん」と嬉しそうに頷く鯛にタツミは息を吐く。
「菜緒さんに僕の名前を知られてしまった。『縁』ができてしまったことになる。人と縁を繋ぐことは避けたいのに……」
「でも、恵比寿様はそうして欲しいんだって」
「菜緒さんと?」
鯛は「うん」と嬉しそうに言葉を続ける。
「僕も菜緒好き。美味しい匂いがするの」
「そうですか、あなたにはわかるんですね。さすが神使候補に選ばれただけありますね」
微笑みながら頭を撫でてくれるタツミに鯛もニッと笑う。
「辰巳! 鯛! お皿ちゃんと洗ってよね!」
カランカランと下駄の音がし、玄関から文句をいいながらツインテールの女の子が出てきた。鯛と呼ばれた男の子より、年上らしく小学校一年くらいの大きさだ。
「ああ、兎、ごめん」
「お水にはつけておいたからね。もう夕飯の支度をしなきゃ!」
「もうそんな時間でしたか」
「鯛の残り使っちゃったから、お吸い物の出汁を変えなくちゃ。人の子なんてほっとけばよかったのに」
兎と呼ばれた女の子はそう口を尖らす。
そんな兎の頭にぽんと手を乗せ、辰巳は、
「神社の近くで倒れた人を放っておくわけにはいかないでしょう。それに数体の『思念』に纏わり付かれていて、あのままでは魂に傷がついてしまいますから」
と諭すように話す。
「相手の『思念』を弾いちゃったんでしょ? 相手の『守護霊』ごと」
「守護霊さんも、あんなことをしたくなかったはず。しかしながら彼らを引き止める力が足りなかった。それほど生きている人の想いとは強力なんです」
「弾かれた守護霊さんは、どうなるの?」
「おそらく修行し直しになるでしょう」
兎は何か言いたげに目を伏せたが、考え直したのかフルン、と首を横に振って下駄を脱ぎ部屋に入ると鯛に向かって命令する。
「鯛、犬とウソと鼠が先に畑にいるからあなたも行って。蕪がいっぱい採れたんだって」
「うん」
「それから辰巳は鯛のお吸い物がなくなったんだから、他の汁物考えてよ」
兎の言葉に辰巳は「そうですね」と一瞬瞳を泳がせるが、すぐに決まったようだ。
「蕪の味噌汁にしましょうか。葉の部分は乾燥エビと炒めてふりかけ風にしましょう」
「今夜は蕪三昧になりそう」
「主菜は恵比寿様から頂いた海老と長芋がありますから、塩炒めでもしましょうか」
「……辰巳はレパートリー多いんだけど、子供たちに喜ばれるようなレシピがないのよね」
「原材料の味を大事にしながら調理するなら、和食が一番です」
「はいはい、何度も聞いてます」
『聞き飽きた』と言わんばかりに肩をすくめる兎に、辰巳は眉を寄せ苦笑する。
それから、自分の家の隣に建つアパートを見上げた。
あの女性が自分達と、この住宅が見えることは前から気づいていた。
『視た』ところ、『トゥスメノコ』『ツスクル』と言葉が出てきた。
聞き覚えのない言葉は、おそらく北の巫女の名称だと思われる。先祖でそのような血を持つ者がいたのだろ。
それにあの人は誰にでも優しい、人だけでなく人でもないものにでも。
あの人に取り憑いた思念は、後悔や執着が深すぎて守護霊を妖に変化させてしまった。
戻ってきた思念にあの人を苦しめてきた者たちは、これからはその罪に身をもって知るだろう。
そして――妖に好かれるそんな性質を持っている者は、神にも好かれやすい。
(恵比寿様のお導きか……)
しばしその場にとどまり、決意したように辰巳は右手を宙にかざし踊るように振る。
結界を強くし、目くらましをかけたのだ。
時の流れで神と人との考えがずれてきている今、この子達がお役目を受けるまで人の子と関わりを避けたい。
こうして人の世界にいる『神』としては。
人の目にはこの平屋の家は見えない。いつもは鎮守の森と同化して見えるはずだ。
菜緒も今度見たら家がなくなって見えて驚くかもしれないが――あの人は巫女の血で、心の中でどこか納得するだろう。
(申し訳ありません、七柱神のお一人であるあなたのご意思だとしても、これだけは同意できません)
菜緒さんも、すみません。
そう心の中で謝罪し、辰巳は木造平屋の我が家へと戻っていった。
◇◇◇◇◇
朝、夜勤を終えた菜緒はその足で神社へ向かった。
「多成神社……か」
ほぼ裏に住んでいるから正門の鳥居から入るのは初めてだ。しかも名前も覚えていなかった。ここに住むのだからしっかりと覚えておこう。
「あれ……? ここ氏神様だよね、きっと。なら尚更、挨拶に出向かなくちゃいけなかったわ」
なんでもお祖母ちゃんから聞いた話によれば、引っ越ししたらその土地の氏神様に挨拶に行かないと、この土地の住民と認識されないそうだ。
それをいったら氏神様に碌々挨拶しないで地元から離れたので、そこからして『けしからん!』という話になるが。
地元の氏神様には帰郷したら引っ越した挨拶をしようと、菜緒は鳥居の前で一礼して境内に入る。
まだ朝早い時間なせいか、ジョギングや散歩している住民がパラパラと見かけるだけで静かだ。
緑の樹木が覆うように神社を守っているように見える。
主祭神は龍神。
金竜様を中心に青龍が東方の守護。西方は白龍、南方は赤龍、北方は黒龍がお守りしているという。
途中、黒龍神と赤龍神を見かけた。
「ふんふん、現在は五行思想に基づいて級津彦命・級戸辺命として金竜様が祀られているのね。……五行思想って何だろう? 何気に中国からきたんじゃないかってわかるけど」
手水舎で手を清め、拝殿まで行き、早速お賽銭を入れる。二拝二拍手でいいのだろうか? と思いながら気持ちが大事! と心をこめて行う。
お礼と診察料を含めて奮発し一万円にした。……自分にとってだが。
「北海道から引っ越してきました姉崎菜緒です。すべて上手くいきました。ありがとうございます」
もう一度お礼をこめて頭を下げると、拝殿から離れた。
こうして改めて見るとなかなか大きな神社だ。神社の境内は澄み切った空気を感じて気持ちがいい。
都内なのに、空気が澄んでいると思うのはおかしな感覚だが、そう感じてしまうのだから仕方ない。
(もったいなから、ぐるっと一周してから帰ろうかな)
そう思い、菜緒は来たときとは違う道を通る。
本殿を覗くように建っている二本の鳥居をくぐり、今一度本殿に向かって頭を下げる。
「――あれ? ちょっ……」
道案内の看板を見て愕然とする。
「え……? 嘘……駅から歩いて五分!? どういうこと!?」
地図には自分がいつも利用する駅と、なんとまだ二つほど駅があった。
自分がいつも利用するのは西武池袋線。この神社に一番近いのは西武新宿線。そしてもう一本中央線があったのだ。
「……ああ、不動産屋の説明で聞いた気がする!」
あのときストーカーから逃げたい切迫感と、焦りで説明を碌々聞いていなかった気がする。
それに隣の平屋住宅のイクメンに心を奪われていたし。
「わざわざバスで通勤しなくてもよかったじゃない……というか、西武池袋線沿いで仕事見つけちゃったわよ……なんでこんなに路線同士が近いの? 北海道ではありえないわ……」
バス代がもったいない、とショックに頭を抱える。
しばらくその場で蹲って落ち込んでいたが、気持ちを切り替えて顔を上げた。
いつまでも落ち込んでいてもいいことない、前向きに生きなくては! と自分を励ます。
「気づいて良かったじゃない! うん! ついでに駅まで行ってみよう! 何か美味しいものを発見できるかもしれないし!」
菜緒はバッグの紐を伸ばすと肩掛けし、元気よく駅まで歩き出した。
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