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ダンジョン攻略
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「やあ皆!良い朝だね!こんな良い朝に眠過ぎてゾンビになってるつはい·····めっちゃいるじゃん」
朝の挨拶は元気に行こうというモットーを元に食堂に入った瞬間宮崎ら辺を煽ろうとしたら料理人を覗いた全員が目の下にクマを作っていた。
「おいそんな大声で煽るな晴翔。頭に響くだろ·····」
「酒でも飲んだの?」
「な訳あるか」
「飲んだわ·····」
「何してんの?!」
冗談で言ったつもりが宮崎の隣で死んでいる綾音さんがまさかの飲酒発言。僕は思わず突っ込んでしまった。
「俺は止めた」
いつの間にか後ろにいた瞬が言った。心なしか少しげんなりしてるように見える。
「そっか·····その·····お疲れ様」
何を言えばいいのか分からないからひとまず労いの言葉を送った。
「それでどうするの?行くの?」
「「「行く」」」
「さいですか」
というわけで始まりましたダンジョン攻略RTA
メンバーは宮崎以外の魔導師を抜いたほぼ全員。なんで料理担当もいるかって?珍味探しだってさ。抜けた魔導師は寝不足で完全に寝てしまった。魔法研究を夜通ししていたらしい。
というわけで初手で綾音さんが10層くらい床をぶち抜いて行ったのを放置して僕たちはゆったりと攻略中。
「宝箱見ないのか?」
「回収は瞬達がしてるっぽい」
「もうちょいハラハラしない?」
「僕達のステータスじゃ出来ない」
宮崎と坂本がそう言ってくるので僕は現実を述べてやった。
「俺TUEEEEってやることなくなって虚しいんだな」
「だな」
2人はそう言って肩を落としていた。
「なら料理人にならない?足りてないの」
「あー確かに料理の美味さはスデータス関係ないからいいかもしれねえ」
「ダンジョンクリアするまで考えとくわ」
とうとうやることが無さすぎた2人は松本さんの提案を真剣に考え始めた。
「好きにしていいけど僕の仕事も手伝ってよ」
「デスクワークはキツイんよ」
坂本がその言葉に頷く。
「どっちもどっちだと思うよ」
あの厨房を見た事ないからそう言えるんだ。
「そろそろ2層目だ」
先行している瞬が言った。
「早いね。別れ道全部総当りしてるのに」
「せめて冒険者の勘とか言おうぜ?」
「僕らまだビギナーだよ?ある訳ないじゃん」
宮崎の言葉にそう返す。
「かっこつけようと思おうぜ?」
「この容姿でつけてもね」
「それもそうだなぁ!?」
あ、宮崎が魔物に食われた。
「何してんだよお前」
坂本が笑いながらそう言い魔物を真っ二つに斬り捨てた。その中からベトベトになった宮崎が出て来る。
「·····死んだと思ったぜ」
「死ぬほど臭いけどな」
「仕方ないだろ!?『清掃魔法』」
魔法で汚れを落とし同時に臭いも消した。
「少し臭う気がするけどマシだね」
「だな」
「辛辣すぎんお前ら?」
そう言っていると前から剛の声がした。
「すまん宮崎!魔物がそっち行った!」
「事後報告してんじゃねえよ!」
「ハハハ!」
そんな馬鹿を言い合いながらとりあえず10層目まで来た。
「ここ何層まであるんだよ」
「どうした宮崎?疲れたのか?」
坂本が煽るような言う。
「そんなわけねえよ。まだまだ行ける」
「なら前線に立ってこい」
「え、ちょ、瞬!まっ!」
いつの間にか後ろに立っていた瞬にぶん投げられ前線へと飛んで行った。
「交代だ」
「可哀想に」
前の方から魔法使いを前線に出すとか頭おかしいのか!って宮崎の文句が聞こえてきたような気がするけど気の所為ってことにしとく。
「でも実際ここ何層あるんだろ?」
「さっき階段を降りたところに穴あったもんな」
笑いながら坂本が言う。
「もう少しゆっくり行けばいいのにね」
「姉さんの事だ。途中で待ってる」
「そうなの?」
「意外と寂しがり屋だ」
「へ~。それ言って大丈夫そ?」
「聞こえてはいない」
瞬はわざわざ綾音さんの気配を探ってまで言ったらしい。
(仲がいいのやら悪いのやら·····)
僕は心の中でそう思いながら苦笑した。
このまま進んで行ったが10層は特に何も無く終わった。
そして11層
「なんだこれ?」
先行していた宮崎が言った。
「何かあっ·····何これ?扉?」
階段を降りると黒い大きな扉が現れた。
「こういうのってだいたいボス部屋だよな」
「基本はね」
「じゃ、さっさと倒すか」
そう言って宮崎が扉を開けるのと同時に僕らは戦闘態勢をとった。
中から物凄い魔力反応が·····って、ん?
「やっと来たわね」
「「「は?」」」
中にいたのは先に行ったはずの綾音さんだ。なんかでかい牛?のような魔物の上にいるのだが·····
「綾音さんそれは?」
「ん?これ?多分ここのボスだと思うけれど·····剣を振ったら死んだわね」
そりゃそうだろうね。
「どうする?」
瞬が先に進むかどうか聞いてくる。
「進もうか。どうせ時間はまだまだあるし」
部屋の向こうにもう1つ同じ扉があるので開けるとやはり次の階層への階段があった。
「私達は先に戻るわ」
「わかった。気をつけてね」
食材調達として来ていた料理組が試したいものが沢山できたからと離脱して行ったのを見届け僕らは進むことにした。
「じゃあ行こうか」
「今度はお前が前衛な」
「えっ」
僕は宮崎に肩をガシッと捕まれ扉に放り込まれた。
「お前もな」
「は?」
その後後ろから宮崎が飛んできて結局前衛は僕と宮崎の2人になった。さっきまで前にいた森田とかどうしたって?RTAしたいとか言って床をぶち抜いてったよ。坂本もそれについて行ってた。
よって現在は僕と宮崎、綾音さんと瞬の4人である。見えない所では真月さん達が探索してくれているらしい。
「正攻法ってなんだろうね·····」シャキン
「知るかよ·····」ドドド
僕らは襲ってくる魔物を剣や魔法の連射で倒して進み、次のボス部屋へ入る。中にいたのはオークキングだった。
「なんでいるんだろ?森田達はボス倒してないのかな?」
「多分リスポーンでもしたんだろ」
「なるほど」
僕の疑問に宮崎が答えた。
「2人とも喋ってると危ないわよ」
「「え?」」
少し目を離した隙に手下と思われるオークが召喚されており、弓矢を持った個体が僕らに矢を放ってきていた。
「「あっぶな!?」」
2人揃ってギリギリで躱した。どうやらこちらの目を狙ってきていたようだ。
「頭良すぎだろ!?」
「さすがに目の物理的な防御力はないからな。妥当だ」
そう言う瞬達の方は黒い外套を纏ったゴブリンを倒していっていた。見た感じ気配を消すのに長けているようだがそっちを主に活動してくれている瞬達の前では意味が無い。
「キリがないわね!」
確かにオークキングがいるが無限に召喚をし続けているらしく魔物は倒しても倒しても減ることがない。
「めんどくさいからさっさと終わらせよっか『剣の記憶」
剣を鞘に戻し抜刀の構えをとりスキルを発動すると直ぐに部屋全体が灼熱に覆われ、オーク達が火傷し始めた。僕以外のメンバーは僕の後ろで結界を張りその熱波を防いでいる宮崎の後ろに避難している。
「業」
オーク達の弓矢が燃え金属でできた剣や盾が溶け始めた。
「我、神ヲモ絶タン』」
そして僕はそのまま神速で剣を引き抜いた。
その瞬間前方にいた全ての魔物が蒸発、ボス部屋も床や壁がその圧倒的な熱波で蒸発した。
「ふぅ。案外スッキリするねこれ痛ッ!」
剣を納めて振り返りそう言うと近づいてきた宮崎に頭を叩かれた。
「アホかお前。使うなら事前に言えよ!危うく全員この部屋みたいに蒸発するところだったぞ!?」
「ごめんごめん」
「まあ、終わったからいいわよ。それでどうするの?」
「うーん。ここら辺で引き返しておこっか。一応座標は登録したからで何時でも転移して来れるし」
「なら帰るか。腹減った~」
「今日のご飯は多分魔物の肉だと思うよ」
「·····外食してこよっかな」
「そんなことしたら料理長に怒られるわよ?」
「腹をくくれ宮崎」
「お前も食うんだぞ瞬?」
「·····食ってやる」
「あはは·····」
真月さんや他の人達も不安そうな顔をしていたが戻らないと後が怖いので屋敷に帰った。
するとその日の夜のご飯に魔物の肉の料理がとして出された。しかし思いのほか見た目や匂いが良かったので食べてみるとめちゃくちゃ美味しかった。
曰く臭い消しやアクが凄く、調理が大変だったそうだ。でも他の普通の肉よりも凄く美味しかったから今度からは依頼とかで狩りに行った時に狩った魔物を持って帰って来ようと思った。
朝の挨拶は元気に行こうというモットーを元に食堂に入った瞬間宮崎ら辺を煽ろうとしたら料理人を覗いた全員が目の下にクマを作っていた。
「おいそんな大声で煽るな晴翔。頭に響くだろ·····」
「酒でも飲んだの?」
「な訳あるか」
「飲んだわ·····」
「何してんの?!」
冗談で言ったつもりが宮崎の隣で死んでいる綾音さんがまさかの飲酒発言。僕は思わず突っ込んでしまった。
「俺は止めた」
いつの間にか後ろにいた瞬が言った。心なしか少しげんなりしてるように見える。
「そっか·····その·····お疲れ様」
何を言えばいいのか分からないからひとまず労いの言葉を送った。
「それでどうするの?行くの?」
「「「行く」」」
「さいですか」
というわけで始まりましたダンジョン攻略RTA
メンバーは宮崎以外の魔導師を抜いたほぼ全員。なんで料理担当もいるかって?珍味探しだってさ。抜けた魔導師は寝不足で完全に寝てしまった。魔法研究を夜通ししていたらしい。
というわけで初手で綾音さんが10層くらい床をぶち抜いて行ったのを放置して僕たちはゆったりと攻略中。
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「回収は瞬達がしてるっぽい」
「もうちょいハラハラしない?」
「僕達のステータスじゃ出来ない」
宮崎と坂本がそう言ってくるので僕は現実を述べてやった。
「俺TUEEEEってやることなくなって虚しいんだな」
「だな」
2人はそう言って肩を落としていた。
「なら料理人にならない?足りてないの」
「あー確かに料理の美味さはスデータス関係ないからいいかもしれねえ」
「ダンジョンクリアするまで考えとくわ」
とうとうやることが無さすぎた2人は松本さんの提案を真剣に考え始めた。
「好きにしていいけど僕の仕事も手伝ってよ」
「デスクワークはキツイんよ」
坂本がその言葉に頷く。
「どっちもどっちだと思うよ」
あの厨房を見た事ないからそう言えるんだ。
「そろそろ2層目だ」
先行している瞬が言った。
「早いね。別れ道全部総当りしてるのに」
「せめて冒険者の勘とか言おうぜ?」
「僕らまだビギナーだよ?ある訳ないじゃん」
宮崎の言葉にそう返す。
「かっこつけようと思おうぜ?」
「この容姿でつけてもね」
「それもそうだなぁ!?」
あ、宮崎が魔物に食われた。
「何してんだよお前」
坂本が笑いながらそう言い魔物を真っ二つに斬り捨てた。その中からベトベトになった宮崎が出て来る。
「·····死んだと思ったぜ」
「死ぬほど臭いけどな」
「仕方ないだろ!?『清掃魔法』」
魔法で汚れを落とし同時に臭いも消した。
「少し臭う気がするけどマシだね」
「だな」
「辛辣すぎんお前ら?」
そう言っていると前から剛の声がした。
「すまん宮崎!魔物がそっち行った!」
「事後報告してんじゃねえよ!」
「ハハハ!」
そんな馬鹿を言い合いながらとりあえず10層目まで来た。
「ここ何層まであるんだよ」
「どうした宮崎?疲れたのか?」
坂本が煽るような言う。
「そんなわけねえよ。まだまだ行ける」
「なら前線に立ってこい」
「え、ちょ、瞬!まっ!」
いつの間にか後ろに立っていた瞬にぶん投げられ前線へと飛んで行った。
「交代だ」
「可哀想に」
前の方から魔法使いを前線に出すとか頭おかしいのか!って宮崎の文句が聞こえてきたような気がするけど気の所為ってことにしとく。
「でも実際ここ何層あるんだろ?」
「さっき階段を降りたところに穴あったもんな」
笑いながら坂本が言う。
「もう少しゆっくり行けばいいのにね」
「姉さんの事だ。途中で待ってる」
「そうなの?」
「意外と寂しがり屋だ」
「へ~。それ言って大丈夫そ?」
「聞こえてはいない」
瞬はわざわざ綾音さんの気配を探ってまで言ったらしい。
(仲がいいのやら悪いのやら·····)
僕は心の中でそう思いながら苦笑した。
このまま進んで行ったが10層は特に何も無く終わった。
そして11層
「なんだこれ?」
先行していた宮崎が言った。
「何かあっ·····何これ?扉?」
階段を降りると黒い大きな扉が現れた。
「こういうのってだいたいボス部屋だよな」
「基本はね」
「じゃ、さっさと倒すか」
そう言って宮崎が扉を開けるのと同時に僕らは戦闘態勢をとった。
中から物凄い魔力反応が·····って、ん?
「やっと来たわね」
「「「は?」」」
中にいたのは先に行ったはずの綾音さんだ。なんかでかい牛?のような魔物の上にいるのだが·····
「綾音さんそれは?」
「ん?これ?多分ここのボスだと思うけれど·····剣を振ったら死んだわね」
そりゃそうだろうね。
「どうする?」
瞬が先に進むかどうか聞いてくる。
「進もうか。どうせ時間はまだまだあるし」
部屋の向こうにもう1つ同じ扉があるので開けるとやはり次の階層への階段があった。
「私達は先に戻るわ」
「わかった。気をつけてね」
食材調達として来ていた料理組が試したいものが沢山できたからと離脱して行ったのを見届け僕らは進むことにした。
「じゃあ行こうか」
「今度はお前が前衛な」
「えっ」
僕は宮崎に肩をガシッと捕まれ扉に放り込まれた。
「お前もな」
「は?」
その後後ろから宮崎が飛んできて結局前衛は僕と宮崎の2人になった。さっきまで前にいた森田とかどうしたって?RTAしたいとか言って床をぶち抜いてったよ。坂本もそれについて行ってた。
よって現在は僕と宮崎、綾音さんと瞬の4人である。見えない所では真月さん達が探索してくれているらしい。
「正攻法ってなんだろうね·····」シャキン
「知るかよ·····」ドドド
僕らは襲ってくる魔物を剣や魔法の連射で倒して進み、次のボス部屋へ入る。中にいたのはオークキングだった。
「なんでいるんだろ?森田達はボス倒してないのかな?」
「多分リスポーンでもしたんだろ」
「なるほど」
僕の疑問に宮崎が答えた。
「2人とも喋ってると危ないわよ」
「「え?」」
少し目を離した隙に手下と思われるオークが召喚されており、弓矢を持った個体が僕らに矢を放ってきていた。
「「あっぶな!?」」
2人揃ってギリギリで躱した。どうやらこちらの目を狙ってきていたようだ。
「頭良すぎだろ!?」
「さすがに目の物理的な防御力はないからな。妥当だ」
そう言う瞬達の方は黒い外套を纏ったゴブリンを倒していっていた。見た感じ気配を消すのに長けているようだがそっちを主に活動してくれている瞬達の前では意味が無い。
「キリがないわね!」
確かにオークキングがいるが無限に召喚をし続けているらしく魔物は倒しても倒しても減ることがない。
「めんどくさいからさっさと終わらせよっか『剣の記憶」
剣を鞘に戻し抜刀の構えをとりスキルを発動すると直ぐに部屋全体が灼熱に覆われ、オーク達が火傷し始めた。僕以外のメンバーは僕の後ろで結界を張りその熱波を防いでいる宮崎の後ろに避難している。
「業」
オーク達の弓矢が燃え金属でできた剣や盾が溶け始めた。
「我、神ヲモ絶タン』」
そして僕はそのまま神速で剣を引き抜いた。
その瞬間前方にいた全ての魔物が蒸発、ボス部屋も床や壁がその圧倒的な熱波で蒸発した。
「ふぅ。案外スッキリするねこれ痛ッ!」
剣を納めて振り返りそう言うと近づいてきた宮崎に頭を叩かれた。
「アホかお前。使うなら事前に言えよ!危うく全員この部屋みたいに蒸発するところだったぞ!?」
「ごめんごめん」
「まあ、終わったからいいわよ。それでどうするの?」
「うーん。ここら辺で引き返しておこっか。一応座標は登録したからで何時でも転移して来れるし」
「なら帰るか。腹減った~」
「今日のご飯は多分魔物の肉だと思うよ」
「·····外食してこよっかな」
「そんなことしたら料理長に怒られるわよ?」
「腹をくくれ宮崎」
「お前も食うんだぞ瞬?」
「·····食ってやる」
「あはは·····」
真月さんや他の人達も不安そうな顔をしていたが戻らないと後が怖いので屋敷に帰った。
するとその日の夜のご飯に魔物の肉の料理がとして出された。しかし思いのほか見た目や匂いが良かったので食べてみるとめちゃくちゃ美味しかった。
曰く臭い消しやアクが凄く、調理が大変だったそうだ。でも他の普通の肉よりも凄く美味しかったから今度からは依頼とかで狩りに行った時に狩った魔物を持って帰って来ようと思った。
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