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試験当日

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「皆さん試験当日だ!準備はいいか!!」

「「「「おーー!!」」」

「何なのこれ…」

おっと、1人だけ違う奴がいるぞ。瞬が違うテンションのやつに近づいていき

「姉さんそういうことは気にしないで乗るのが1番です」

「いやそれは違うと思うわ…というか瞬キャラ変わりすぎじゃない?」

僕もそう思う。

「じゃあ行くぞ!『転移』!」


 学園正門前 

試験の説明をすると、会場は第1から第3まであり僕らの会場は第三でそこで筆記試験をする。時間は180分の休憩無し。

(え?休憩無し?やばくね?まあいいや)

科目は歴史と魔法学で1番時間がかかるのは魔法学の方らしい。戦術などの内容も出るらしい。魔法学関係あるのこれ?ちなみに受験者人数は10000人程度とハレクが言っていた。
筆記試験の後は実技だ。これはまあ試験監督と戦うだけらしいから別にいいな。

「よし、行くぞ!」


筆記試験

「試験時間は180分です。では始めてください」

(やるか。…簡単だな)

やり始めた直後に僕はそう感じた。多分龍清達も同じこと思っているんだろうな~

そして何事も起こることなく180分が過ぎていった。

「終了です」

試験監督が用紙を回収した。

「では、次は実技試験なので会場の裏手にある広場に移動してください」

試験監督が去っていくと、龍清が近づいてきた。

「よ、お前あれ何分で終わった?」

「15分だよ。そっちは?」

「20分程度だな。簡単すぎないか?」

「神様に仕込まれたらそりゃそうだよ」

「確かにな」

周りも同じ感じのことを話していた。

「豪!お前は何分で終わった?」

「俺は30分だ!阪本はどうだ?」

「40分。途中から引っ掛けかと思って慎重にやってたからな」

「確かにな。あれは簡単すぎる」

「そうだな」

「「はははははは」」

「勇夜、広場に行くよ!」

「わかったから引っ張らないで明莉」

(ん?なんだ?もしかして松本さんと阪本って付き合っているのか?)

「ああ、そうだ。言い忘れてたが阪本と松本は付き合ってるぞ」

そんなことを考えてると龍清がそう言ってきた

「ま?」

「本気と書いてマジ」


「…祝うか終わったら。他の料理人達に気づかれないように伝えといてくれ瞬」

「分かりました」

「うお?!いたのか」

「呼ばれたので今来たのです」

「そ、そうか」

「じゃあ僕らも行こうか」


実技試験

「では、実技試験は50メートル先にある的に魔法を当ててください。尚、本会場にいるハルト様御一行は試験を合格にしますのでパスしてください。お願いします!」

「「「「なんで?!」」」

「そりゃそうだろう。父上が先に話をつけているからな」

「なんで陛下が?」

「父上いわく、「そなたらが魔法を放つと学院が消滅するのだ!」って言うことらしい」

「ちゃんと加減できるっての」

「万が一だ。いいな?間違っても放つなよ?」

「「「わかった(分かりました)」」」

「ただ、最後の実技試験はやっていいらしい。ただし結界を張ってくれるならと言っていた」

「「「よしゃーー!!」」」

「うお?!」

そして最後の試験になった。

「この試験は実戦です。この場にいる受験生全員舞台に上がってください」

(なるほど、バトルロワイヤルみたいな感じか)

「ルールを説明します。魔法や剣などの攻撃手段は慣れているもので構いません。場外に落とした場合と戦闘不能状態になったものはそこで試験終了です」

試験監督の説明が終わり受験生の全員が舞台に上がった。

「よし、頼むよ」

「「「分かった(りました)『神級結界しんきゅうけっかい』」」」

僕は五大魔導師の役職を与えた5人に結界を頼んだ。ちなみにその5名の名前は龍清、神崎龍斗かんざきりゅうと、北条琉生の姉の北条夏紀ほうじょうなつきさん、森玲音もりれおんさん、燈花楓さんの妹の燈花椿とうかつばきさんだ。


「では始めてください」

その合図と共に受験生が僕を襲ってきた。

「マジか!?」

僕が1番弱いように見えたのだろう。見た目は10歳だからね

「でもね!『剣の理・飛光斬』」

阪本が前に使っていた技を真似して抜刀時に光の斬撃を前方にうち放つ。

「「「うわーーーー?!!!」」」

「まだまだ!『剣の追憶・断界』!」

ありえない速度で剣を振ると世界が切れたような錯覚を引き起こした。

「な、なんだアイツ」

「やばい。皆協力するぞ!」

(ふむふむ。それが一番だろうね。僕一人なら)

「よろしく龍清!」

「わかったよ『終焉を招く星』」

龍清が魔法を唱えると空からデカい星が落ちてきた。

「ねえ、龍清」

「ん?なんだ?」

「加減は?」

「え?知らね」

は?

「瞬!」

「わかりました。『黒刃絶断こくはぜつだん』」

執事の服を着た瞬が星に向かって跳ぶとどこから出したか分からない剣で星を目にも止まらぬ速さで粉々になるまで斬った。

「さすがだな。自信を無くすが…」

「あははは…」

「そう言えばいつの間に執事服なんて作ったんだ?」

「筆記試験が始まる前に頼まれたんだよ。別に何も付与してないけどね」

「なるまどな」

「さて、とりあえず皆場外に落とそうか『暴風の領域』」

僕が魔法を使って瞬間嵐のような暴風が舞台上に吹き荒れた。

「「「ぎゃーーあー!!!」」」

(絶叫のバリエーション結構あるな)

「それで今たっているのは…僕らだけか」

「そうみたいだな」

他の受験生は全員飛ばされたみたいだ。

「じゃあ、本気で相手するから。全員で来て」

「俺達30名を相手するのか?」

「そうだよ」

「…ならやってやろうぜ皆!行くぞ!」

「「「おーーー!!!!」」」

「『剣の追憶・顕現武器召喚』来い真滅剣!」

そうして顕れたのは過去の剣聖が使っていたらしい黒い剣

「やばそうだな」

「私がいきましょう『黒刃絶死線こくはぜっしせん』」

「いや、さすがに掠っただけでも明らかに死にそうな剣なんですけど?!『真滅剣解放』」

一気に近づいてくる瞬に少し焦りながらも剣の制限を解除すると黒い刃に赤い脈が浮かび上がってきた。

「『剣の理・一閃』」

キンッ!

僕はその剣で何とか瞬の斬撃を防いだ。 

「凄いですね」

「「「『獄炎爆裂エクスプロージョン』」

「『真滅剣吸収』」

「「「…?!」」」

僕の剣が魔法を行使するための魔力を吸収し、五大魔導師の魔法がキャンセルされた。

「さて、終わらそうかな『剣の追憶・断か』」

「ストープ!!!!終わってください!」

僕が最後に剣を振ろうとした瞬間に試験監督が静止してきた。

「ありゃ、まあ仕方ないね」

僕達は武器を納めた。

「今回の試験は終了しました。結果は後日発表しますので気を付けて帰ってください」

学園正門前

「よし、皆帰ろうか!今夜はパーティーだ!料理班忙しくなるよ!」

「「「はい!」」」

「あと、領民も招待するから。瞬達もよろしく」

「「「分かりました」」」

「じゃあ『転移』!」

僕らは学園を後にした。
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