宰相様は抱き枕がほしい【完結】

うなきのこ

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6 安堵 ※

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  宰相の長期休暇も明け、城では
「やっと戻られましたか!」
「ご助力ください!」
  そう泣き付く国王や公爵らは"なんでもできる宰相様"の普段とは違う冷ややかな目に気づかない。

「(?宰相様・・・がピリピリしてらっしゃるような?)」
  ハイドラと無意識に距離を置いていたタジオは自身が原因であることに気づいていなかった。

「ーーがまだーー」
「(目を合わせてくれない)」
「ーーて貰えるよう手配しました。それからーー」
「(以前より一歩遠いな)」
「リストの件ですが…。宰相様聞いておられますでしょうか?」
「(『宰相様』それもいつもより丁寧な口調)
  聞いているよ」

  ここまであからさまに態度が変わるとは考えて居らずハイドラは自嘲する。

「("なんでもできる宰相"は返上した方がいいようだ)」


  休暇明けの仕事量はいつもより多く感じるが気の所為であることは分かっていた。それでもハイドラは「多いな」とため息混じりに発した。
  執務室でいつものように自身で淹れた紅茶を啜りタジオをじっと見つめる。
「どうかなさいましたか?」
「いや」

  あの件・・・以降性交どころか接吻すら一度もしていない。己が悪い事は自身も承知していた。避けられていることも仕方ないと。
「タジオ」
「はい」
  ーー聞きたいことがあった
こんな所城内で訊ねるのはマナー違反ではあるが。
君はあんなこと・・・・・した私に失望したかい?」
「っ!いえ、失望などしておりませんっ」
少し喰い気味に答えた。
「では何故私を避けるのか聞いても?」
「避けていたつもりはありませんが、貴方が言うのであればそうなんでしょうね。申し訳ありませんでした」


    タジオは顔を赤らめながら、虐められて興奮を覚えたことに嫌われたのではと怖かったと口にする。
  そんなことか、とハイドラは安堵した。
「嫌うわけないだろう?」
  そんな優しい声で応え、座っていたはずのハイドラがいつの間にかタジオの目の前にいた。
  おもむろに顎を掴まれ、親指で下顎を開かせる。行動に反応出来ずにぼんやりとした瞳を熱の篭った瞳で凝視した。
「いい子だ…」
  熱に浮かされて勃ち始めていたペニスを弄られ、ここが城の執務室であることも忘れた。腰にまわされた手で導かれるままに二人はソファーへと移動する。

   座らせたタジオの下履のボタンを外して完勃ちしたペニスを取り出す。
「!?ハイドラ様!?」
  漸く我に返ったらしい。
「流石に最後まではしないよ。…君のこれ・・は慰めてあげようとは思うのだが」
  少し脚を開かせ空かさずその隙間に入り込むとタジオのペニスを咥えこんだ。
「!?……っあっ……」
  舌で表面をなぞると小さく声を上げたタジオは、自身の手で口を押えた。ハイドラの頭を押し退けようとし伸ばしたもう片方の手を掴まれ防がれる。
  
  表面を舐めるだけだった口淫を激しいものへと変え、ビクリと刺激に震えたタジオへ視線を向けると息を乱していた。
「ハイドラさまぁ…もうっ…」
  絶頂へと誘われている事を確認して更にジュポジュポと激しく音を立て責め立て、口の中にビュルッと精を解き放つ。
「ん」
「!!もうしわけありませんっ」
  息を乱しながら謝り「吐き出して下さい」と言ったがハイドラは口に放たれたものをそのまま飲み干した。
  自身のモノを咥えられあろう事か吐き出した精を飲んだハイドラへ少し欲情した。
「帰ったら続きをしようか」
「…その前に貴方のモノを私もお慰めさせて頂きたいのですが…」

  
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