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10. 順と礼夏 (5) 呼び出し
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礼夏の能力は未だ計り知れない。本人でさえ把握していない。
風見順は礼夏が能力を使いすぎないように、また、面白がってふざけた真似をしないように、見張りも兼ねた世話係・側近だ。
礼夏の邪眼の抑止力は母親だった。母親は礼夏に、『特異な能力は、常に自制心を持ち簡単に使ってはいけない』と日頃から言っていたと、礼夏は順に伝えた。
礼夏の行動基準は母親の教えだ。
やって良いことと悪いこと。
事の善悪を礼夏に教え続けた母親。
当たり前のことを当たり前として教え続けることがどれだけ大切か、順は痛感する。
母親がいなくなり、これからの礼夏の行動基準は水無瀬の教えに変わってゆくだろう。
水無瀬玄州は国家掌握を狙っている。礼夏はとことん利用される。水無瀬の人形にされてしまう。
危惧した順は、自分が母親の代わりを務めることを決心した。
常に近くにいて、逐一注意する。母親がしてきたように。
礼夏を愛し、守り、礼夏のために生きる。母親がそうしていたように。
幸いにも、礼夏は幼い頃から順を慕い、絶対的な信頼をおいている。順は礼夏にとって、いまやたった一人残った『正しい』道標なのだ。
順は礼夏の眠りを妨げることなく気遣いながら車を走らせた。
自動車電話が鳴り、すぐに受話器をとった。
「はい、風見です」と応じると、受話器の向こうからはぶっきらぼうな坂田の声がした。
《玄州様がお前と礼夏様をお呼びだ。すぐに御殿に行け》
坂田はそれだけ告げると電話をきった。
順は侮蔑の笑みをこぼした。
坂田は順に対して、電話の時だけは横柄な言葉づかいをする。目の前にしている時はそこそこ丁寧な態度になのに。
相手が目の前にいるのと遠くにいるのとで、態度を使い分ける坂田の器の小ささが順はおかしかった。
予想通りだ。
水無瀬玄州から呼び出しがかかった。
順は後ろを振り向き、ひよこのクッションを抱きしめてグースカと眠っている礼夏の寝顔を一度見てから車をUターンさせた。
━━━起きて御殿についたと知ったらふてくされるだろうな。まあ、ふてくされた礼夏もかわいいけど。
順は水無瀬玄州の住む本拠地へと車を進めた。
水無瀬が霊山として崇める山のなかに、水無瀬玄州は居をかまえ住んでいる。水無瀬御殿と呼ばれる屋敷は決して派手ではなく、むしろ質素だった。
家は生きていると言うが、しんとした水無瀬玄州の屋敷は、生きてるのかどうかわからない。外観も内側も白くて美しい建物だが、人の気を感じない空気は、まるで巨大な霊安室のようだった。
屋敷内部も複雑だ。内部の全体像を知る者はごく一部の人間のみで、屋敷の廊下は迷路になっている。未使用の部屋が無数にあり、いったん迷うと助けを呼ばねばならぬほどだ。
「いつ来ても辛気くさい屋敷よね。玄州様の性格を表してるわ」
礼夏が悪態をつく。
風見順に自分の腕を絡ませて、しがみついて歩く礼夏はまだ眠くて機嫌が悪い。
起こされて窓の外を見たら水無瀬御殿についていた。礼夏の機嫌は急降下した。
水無瀬玄州の部屋に案内するため、鼠色の着物を着た御殿の女中が礼夏と順の前を歩いている。背の高い20代後半くらいの女だ。後ろにはスーツを着た痩せ型の男が二名いる。彼女あるいは彼らの正体は、水無瀬玄州の使用人という名の忠実な私兵だ。ひ弱そうに見えても実は戦闘に長けている。水無瀬玄州は周囲の人間をみな私兵でかためている。そんな彼らは当主たる礼夏に口を慎めと言える立場ではない。マナー教育は、強いて言えば風見順の管轄だが、順がそんな注意をするわけもなかった。
「ねえ、玄州様の部屋ってこんなに奥だった?どこまで歩けばいいの?人を呼び出すならもっと手前の謁見の間にでも出てくりゃいいのに。玄州様も気がきかないわね」
言いたい放題の礼夏に、当初は無視をしていた女中が口端をヒクつかせ、苦虫をかみつぶしたような顔になった。
「玄州様はここのところ体調が優れませんので、より静かな奥座敷をお部屋にしております」
視線をあわせず説明をする女中に、礼夏は、
「そう、具合が悪いんじゃ仕方ないわね。いっそさっさと棺桶に両足突っ込んじゃえばいいのに」
と、とんでもないことを言った。
順は思わず吹き出しそうになった。
目の前を歩く女中の背中から殺気を感じる。
こめかみがはち切れそうになってるに違いない。
「こちらでございます」
女中が部屋の障子の前にひざをつき、「玄━━」“玄州様”と声をかけようとしたのを礼夏は無視して素早く障子をスパーーン!!と横に勢いよく自分で開けた。
「玄州様!なんの用なの!わたしは忙しいのよ!」
眠くて機嫌の悪い礼夏が障子を開けると同時に怒鳴った。
女中が、驚きのあまり口をあけ間の抜けた顔になっている。順は片手で口元を押さえ、声を出さずに肩を震わせ笑っている。
本当に礼夏は何をしでかすかわからない。
「礼夏様!!!!」
部屋のなかから礼夏を一喝する声が飛んできた。
秋葉香がいた。
「あら、秋葉も来てたの?」
「『あら、』じゃありません!!何ですかその口の聞き方と行儀の悪さは!!」
「・・・わかったわよ」
礼夏は口を尖らせ仏頂面でその場に正座をし両手をついた。
「玄州様、本日はお日柄がよろしくてもお加減がよろしくないと伺いさっさと棺桶に入ることを進言させて頂きたく」
「礼夏様ーーーっ!!!」
秋葉が再び叫び、風見順が耐えきれずとうとう声を出して大笑いをした。
礼夏の能力は未だ計り知れない。本人でさえ把握していない。
風見順は礼夏が能力を使いすぎないように、また、面白がってふざけた真似をしないように、見張りも兼ねた世話係・側近だ。
礼夏の邪眼の抑止力は母親だった。母親は礼夏に、『特異な能力は、常に自制心を持ち簡単に使ってはいけない』と日頃から言っていたと、礼夏は順に伝えた。
礼夏の行動基準は母親の教えだ。
やって良いことと悪いこと。
事の善悪を礼夏に教え続けた母親。
当たり前のことを当たり前として教え続けることがどれだけ大切か、順は痛感する。
母親がいなくなり、これからの礼夏の行動基準は水無瀬の教えに変わってゆくだろう。
水無瀬玄州は国家掌握を狙っている。礼夏はとことん利用される。水無瀬の人形にされてしまう。
危惧した順は、自分が母親の代わりを務めることを決心した。
常に近くにいて、逐一注意する。母親がしてきたように。
礼夏を愛し、守り、礼夏のために生きる。母親がそうしていたように。
幸いにも、礼夏は幼い頃から順を慕い、絶対的な信頼をおいている。順は礼夏にとって、いまやたった一人残った『正しい』道標なのだ。
順は礼夏の眠りを妨げることなく気遣いながら車を走らせた。
自動車電話が鳴り、すぐに受話器をとった。
「はい、風見です」と応じると、受話器の向こうからはぶっきらぼうな坂田の声がした。
《玄州様がお前と礼夏様をお呼びだ。すぐに御殿に行け》
坂田はそれだけ告げると電話をきった。
順は侮蔑の笑みをこぼした。
坂田は順に対して、電話の時だけは横柄な言葉づかいをする。目の前にしている時はそこそこ丁寧な態度になのに。
相手が目の前にいるのと遠くにいるのとで、態度を使い分ける坂田の器の小ささが順はおかしかった。
予想通りだ。
水無瀬玄州から呼び出しがかかった。
順は後ろを振り向き、ひよこのクッションを抱きしめてグースカと眠っている礼夏の寝顔を一度見てから車をUターンさせた。
━━━起きて御殿についたと知ったらふてくされるだろうな。まあ、ふてくされた礼夏もかわいいけど。
順は水無瀬玄州の住む本拠地へと車を進めた。
水無瀬が霊山として崇める山のなかに、水無瀬玄州は居をかまえ住んでいる。水無瀬御殿と呼ばれる屋敷は決して派手ではなく、むしろ質素だった。
家は生きていると言うが、しんとした水無瀬玄州の屋敷は、生きてるのかどうかわからない。外観も内側も白くて美しい建物だが、人の気を感じない空気は、まるで巨大な霊安室のようだった。
屋敷内部も複雑だ。内部の全体像を知る者はごく一部の人間のみで、屋敷の廊下は迷路になっている。未使用の部屋が無数にあり、いったん迷うと助けを呼ばねばならぬほどだ。
「いつ来ても辛気くさい屋敷よね。玄州様の性格を表してるわ」
礼夏が悪態をつく。
風見順に自分の腕を絡ませて、しがみついて歩く礼夏はまだ眠くて機嫌が悪い。
起こされて窓の外を見たら水無瀬御殿についていた。礼夏の機嫌は急降下した。
水無瀬玄州の部屋に案内するため、鼠色の着物を着た御殿の女中が礼夏と順の前を歩いている。背の高い20代後半くらいの女だ。後ろにはスーツを着た痩せ型の男が二名いる。彼女あるいは彼らの正体は、水無瀬玄州の使用人という名の忠実な私兵だ。ひ弱そうに見えても実は戦闘に長けている。水無瀬玄州は周囲の人間をみな私兵でかためている。そんな彼らは当主たる礼夏に口を慎めと言える立場ではない。マナー教育は、強いて言えば風見順の管轄だが、順がそんな注意をするわけもなかった。
「ねえ、玄州様の部屋ってこんなに奥だった?どこまで歩けばいいの?人を呼び出すならもっと手前の謁見の間にでも出てくりゃいいのに。玄州様も気がきかないわね」
言いたい放題の礼夏に、当初は無視をしていた女中が口端をヒクつかせ、苦虫をかみつぶしたような顔になった。
「玄州様はここのところ体調が優れませんので、より静かな奥座敷をお部屋にしております」
視線をあわせず説明をする女中に、礼夏は、
「そう、具合が悪いんじゃ仕方ないわね。いっそさっさと棺桶に両足突っ込んじゃえばいいのに」
と、とんでもないことを言った。
順は思わず吹き出しそうになった。
目の前を歩く女中の背中から殺気を感じる。
こめかみがはち切れそうになってるに違いない。
「こちらでございます」
女中が部屋の障子の前にひざをつき、「玄━━」“玄州様”と声をかけようとしたのを礼夏は無視して素早く障子をスパーーン!!と横に勢いよく自分で開けた。
「玄州様!なんの用なの!わたしは忙しいのよ!」
眠くて機嫌の悪い礼夏が障子を開けると同時に怒鳴った。
女中が、驚きのあまり口をあけ間の抜けた顔になっている。順は片手で口元を押さえ、声を出さずに肩を震わせ笑っている。
本当に礼夏は何をしでかすかわからない。
「礼夏様!!!!」
部屋のなかから礼夏を一喝する声が飛んできた。
秋葉香がいた。
「あら、秋葉も来てたの?」
「『あら、』じゃありません!!何ですかその口の聞き方と行儀の悪さは!!」
「・・・わかったわよ」
礼夏は口を尖らせ仏頂面でその場に正座をし両手をついた。
「玄州様、本日はお日柄がよろしくてもお加減がよろしくないと伺いさっさと棺桶に入ることを進言させて頂きたく」
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