嘆きの花

由宇ノ木

文字の大きさ
上 下
4 / 6

4

しおりを挟む
― 4 ―




「ルシフェル様、おやめください・・、小さな子供が見ております」


 「小さな子供?そんなものがどこにいるんだい?」

 「ルシフェル様・・、お願いです・・・!」

 「ああ、セルジュのことか。セルジュ、こちらへ・・」



 「はい、ルシフェル様」

少年ははきはきとした口調で答え、二人の側にやってきた。


 「ジョゼフィーヌはお前を小さな子供だと誤解しているようだよ。誤解を解いてやりなさい」


 「ど、どのようにでございますか?」

少年は言葉の意味をとらえきれず聞き返した。


 「そうだね・・」


ルシフェルは微笑むと、ジョゼフィーヌのドレスの胸元を引き裂いた。


 「ルシフェル様・・!何を・・・!?」

 「静かにしていなさい・・、君の美しい体をセルジュにも見せてあげるだけだ」


あらわになった豊かな白い乳房に、セルジュは顔を赤らめ俯き、両手で膨らみだした自分の股間を抑えた。


 「あ・・」

 「正常な反応だ、セルジュ。・・だが・・・、そうだな。確かにまだ子供のようだな」


 「おやめください・・!ルシフェル様・・!」


 「子供ならば大人にしてあげないといけない。この館には子供は必要ないのだから・・・。ジョゼフィーヌ・・・彼を大人に・・・」


ルシフェルはジョゼフィーヌの耳を軽く噛み、囁いた。



 「ルシフェル様・・!お許しくださいませ・・!どうか・・」

残酷な命令にジョゼフィーヌは必死で赦しを請うた。

魔界の者に転生したとはいえ、いまもやはりセルジュは自分の子供のような存在だ。その子と交われというのか。

 「どうか、どうか・・、お願いです・・!お赦しを・・!」



魔王ルシフェルの命令を嫌がり、赦しを請うジョゼフィーヌにセルジュは戸惑っていた。

主人が気に入る召し使いと交わるのは珍しいことではない。ごくごく当たりまえの行為だ。なのにこれほど嫌がるなんて、自分は気に入られていないのか。

召し使いの自分と交わるのがそんなにも嫌なのか。

セルジュは主人の態度を悲しく思ったが、それより主人をひどく憐れに感じ、心が痛んだ。

 「ルシフェル様、ぼくはただの召し使いです。ジョゼフィーヌ様とその様なことはできません。ですからジョゼフィーヌ様を許してあげてください」


セルジュは小さな震える声で言った。魔王ルシフェルに逆らうのだから自分などこの場で引き裂かれて魔物達の餌にされてもおかしくない。


だが、主人のあの憐れな姿を見るよりはずっと楽だ。


 「・・・仕方がないね・・。ではセルジュ、君が魔界に生まれる前の記憶を少し呼び覚まそう」


ルシフェルは左手でセルジュの額・第三の目を開かせ、「・・・人間の子供だった頃、君はリリスにSEXを教わったね?」と言うと、見開いていたセルジュの額の第三の目が異様に光った。

セルジュは一瞬呆けた顔をしたが、徐々にニヤニヤと口元を歪めて笑い、体を震わせ息を荒くし始めた。そして着ている白いシャツを脱いで床に落とした。


 「はい・・ルシフェル様」


セルジュの目の色が変わる。

呼び覚まされた記憶と共に、内に秘められた性欲に火をつけられたのだ。



 「・・ルシフェル様・・・!どうかお許しくださいませ・・・!」



ジョゼフィーヌはルシフェルに懇願し続けた。



 「ジョゼフィーヌ様・・、お美しい僕のジョゼフィーヌ様・・・」

セルジュは舌なめずりをし、手で抑えるのをやめた股間は、入り込む女の柔らかな肉壁を求めてビクビクと脈打っている。



煽られた淫慾の小さな火種は、燃えつきることなく燻(くすぶ)り続ける。そう、いつまでも。


それが、本人にとってどれだけ苦痛か、ジョゼフィーヌ自身がその身をもって経験していた。


セルジュは息がますます荒くなり、目は赤く充血し、子供の形相ではなくなっている。


ジョゼフィーヌの瞳からは涙がこぼれ続ける。


この火種を鎮められるのは、もはや自分だけだ。



ルシフェルは頬を伝う涙をすくうようにそっと拭うと、纏っている破れたドレスを剥ぎ取った。


 「美しいよ、ジョゼフィーヌ。君は天に住まう神の輝きよりも美しい・・・」


乳房が冷たい空気に刺激され、乳首が硬く起っている。


 「吸ってあげなさい。今日はお前のものだ」


 「はい・・・」


少年はうっとりと頬を紅潮させ、ジョゼフィーヌの乳房に顔を近づけ、バラ色に似た乳首の硬さを舌先で確かめた。


 「・・あ・・・ああっ・・・」


抗う心とは逆に、ジョゼフィーヌの体は敏感に反応する。

反応するように教え込まれてきたのだ。




 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません

ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは 私に似た待望の男児だった。 なのに認められず、 不貞の濡れ衣を着せられ、 追い出されてしまった。 実家からも勘当され 息子と2人で生きていくことにした。 * 作り話です * 暇つぶしにどうぞ * 4万文字未満 * 完結保証付き * 少し大人表現あり

番から逃げる事にしました

みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。 前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。 彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。 ❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。 ❋独自設定有りです。 ❋他視点の話もあります。 ❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

処理中です...