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2021.06
2021.06.25 ) 慌ただしい日
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朝日が射し込む穏やかな時間。いつもと変わらない日々が始まろうとしていた。日課として私はトイレに籠る。トイレにしては広く、目の前には人が四~五人ほど入れるであろうサイズの棚があった。
しばらくするとトイレの扉が開き、知らない二人が入ってきた。
「人がいるんだから勝手に入って来ないでよ」
私は驚きながら二人に向かって声を荒げた。彼らはごめんとだけいうと、目の前の棚を開けた。
「トイレ行きたい」
「ここ空いてるけど。ねぇ、使っていい?」
一人が開けた棚の中にはいくつか便器が存在していた。こんなところにもトイレがあったんだなと気づくと共に、後にしてほしいという気持ちになった。
それから私は二人に譲るようにしてトイレから出ていく。外に出てみるとどこか懐かしい町並みが見えた。どこだったかなと思い起こそうとしていると、横にいた友達がぼそっと教えてくれた。言われてみればそうだったと鮮やかに思い出す。
この町は昔通っていた学校がある町だ。懐かしい思いと共に、今はこんな風になっているのかと心を弾ませていた。
少し歩くと、何人かの知り合いと遭遇した。彼らと話し込んでいると、この近くで犯罪者が現れたことが話題に上がる。正義感の強い一人の知人が、その犯人を捕まえようと提案した。他の人らもいいねと賛同し、誰が一番早く捕まえられるか競争しようという話になる。するとさっそく、皆それぞれに走りだしていく。
そっちに行ったって犯人は見つかりっこないよ。そう伝えようとした頃には皆の姿はなかった。私はしょうがないなと、彼らの後を追いかけた。
了
しばらくするとトイレの扉が開き、知らない二人が入ってきた。
「人がいるんだから勝手に入って来ないでよ」
私は驚きながら二人に向かって声を荒げた。彼らはごめんとだけいうと、目の前の棚を開けた。
「トイレ行きたい」
「ここ空いてるけど。ねぇ、使っていい?」
一人が開けた棚の中にはいくつか便器が存在していた。こんなところにもトイレがあったんだなと気づくと共に、後にしてほしいという気持ちになった。
それから私は二人に譲るようにしてトイレから出ていく。外に出てみるとどこか懐かしい町並みが見えた。どこだったかなと思い起こそうとしていると、横にいた友達がぼそっと教えてくれた。言われてみればそうだったと鮮やかに思い出す。
この町は昔通っていた学校がある町だ。懐かしい思いと共に、今はこんな風になっているのかと心を弾ませていた。
少し歩くと、何人かの知り合いと遭遇した。彼らと話し込んでいると、この近くで犯罪者が現れたことが話題に上がる。正義感の強い一人の知人が、その犯人を捕まえようと提案した。他の人らもいいねと賛同し、誰が一番早く捕まえられるか競争しようという話になる。するとさっそく、皆それぞれに走りだしていく。
そっちに行ったって犯人は見つかりっこないよ。そう伝えようとした頃には皆の姿はなかった。私はしょうがないなと、彼らの後を追いかけた。
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