瞬く間に住む魔

秋赤音

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花は愛を乞う

優しくするから

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「植物?ぅひゃ…足に、何かが…ぁ、樹液?しびれて…ぁあ…そこ、は…こないで、お願いだからぁっ!」

つま先からぬるりと這い上がってくる何かが、足のつけ根を撫でた。
秘部の入り口を舐めるように這い、今にも入ってきそうな勢い。
抗おうと動き足を少し閉じた。
瞬間。

「ぁひゃぁあああああ!!やあぁ…奥、こないで…っ、吸わな、ぃで…っぅうぁ…あっ、ん…っ!」

入ってきた何かを受け入れたようになってしまい、何かは遠慮なくナカを這い、太さを増していく。
さらに、近くにある突起にまとわりついた何かは、しだいに扱かれるような動きに変わる。

「ぁあああ…だめ…おかしく、なるぅううっ!」

まるで男性と交尾するような圧迫感と気持ちよさ。
ナカで何度も吐き出された樹液が、太い何かを滑らかに動かす手伝いをしている。
いつもと同じはずなのに、いつもより強い快感に気が狂いそう。
やっと何かがナカから出ていった。
安心していると、お腹を上に這ってくる。
止まらなければ

「胸、いやぁ…こないでっ、ゃ、あっ、離れて、はぁああんっ!」

「まだ、終わっていなかったんですか。
気に入られましたね」

ジル様の声がした。
何かは、胸を両脇から潰すように抱え、谷間に太い何かが入ってくる。

「ぁあんっ、もぅ、無理、だからぁあああっ!」

ジル様としているような動きに、嫌でも思い出す。
すると、体が精をもらう準備をするように熱さを増す。

「これで、最後ですから」

背後から聞こえる声に、胸にあるものは人間の一部ではないと実感する。
ほしいものが違うと、体はさらに熱くなる。

「契約とはいえ、身を清めたばかりで夫様の香りを濃く纏う人妻に射精はしません」

「ぁ…ひゃ…っ、あ…ぁああっ!!」

ジル様が胸にそえた手の熱さは、アルトと少し似ていた。
今朝のことを思い出し、分からない何かすらアルトの雄だと勘違いする。
何かが胸の中で射精したことで違うと思い返すが、外された目隠しにより樹液まみれの体が目に入る。

「この樹液には興奮作用があるので、今夜はきっと素晴らしい時間になりますよ」

体にある樹液を布でとりながらジル様は言う。
触られるところがしびれて気持ちよくなり、説明する声は遠い。

「あ…は、ぁああ…んっ、ぁっ、ああっ」

「スノウ様、聞いています?」

ジル様が胸にある樹液を拭った。
布越しに触れられた突起がしびれた。

「ぁひあぁあああああああっ!!ぁ…あ、…っ、は…っ」


どうやって家まで歩いたのかは覚えていない。
だが、約束通りに夕暮れを見ながら家の扉を通った。

「スノウ…おかえ、…っ!買い物ついでに、マッサージでもした?」

「ぁ…うん、少しだけ」

「ごめん、我慢…できない」

私を抱えて長椅子に押し倒したアルトは、噛みつくような口づけで唇を塞いだ。



食前に激しく体力を奪われ、歩くのが難しい私はアルトに食台椅子まで運ばれた。
食後も同じように、行先は浴室だった。

今夜もアルトは、私を抱く。
私の体の穴や突起を全て性感帯に変えたアルトは、狂気を宿した瞳で私を見つめる。
着ていたナイトドレスはすでにベッドの端に追いやられ、お尻の穴には玩具が入っている。
胸や秘部の突起はずっと震えている玩具につままれていて、アルトが触れなくても合図だけでイく。

「スノウ…今日は、慣らさないでこのままいれたいです」

浴室でぐずぐずに慣らされ、玩具での愛撫でさらに濡れる秘部。
アルトの熱がほしくてたまらない体は、疼いてばかり。

「きて。奥まで、深く…ぅ、んぁああっ!」

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