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愛は番の運命に溺れる
9.閉じこめて
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声が消えて、再び路地に入ると、身なりを直しているルシアがいた。
「恋人は、どうした」
「帰りました。
二度と個人の都合では会わない、と約束をしました」
「そうか。では、遺伝子を回収する。
そのまま立て。難しいなら、そこの壁を支えにしろ」
驚いた顔をしたルシアだが、黙って壁に手をつき指示に従う。
道具を入れると、ルシアは悲鳴を上げた。
声を無視してナカの感度の良い個所を刺激すると、すぐにイった。
俺は道具をナカからだし、提出用に保管する。
目の前で身支度を終えたルシアに目を向けると、一瞬だけ視線が合うがすぐに伏せられた。
相手の考えても分からない想いを考えることはしない。
言わないなら、こちらも自由に行動するだけだ。
「これから研究室へ向かう」
「はい」
隣を歩くルシアも、俺も、黙って歩く。
指定された第二研究棟の部屋に着くまで、聞こえるのは環境音だけだった。
研究室は、すでに用意が整っていた。
入り口の傍で待っていたのは青の髪と紫の目の、親世代の女性研究員。
ルシアは女性研究員に案内され、目の前で体の一部を採取されている。
俺は馴染みの者に案内され、近くでその光景を見ながら回収した遺伝子を渡す。
赤い髪と鮮やかな黄の目をしたデイは、実験対象に選ばれたと同時に俺の担当に決まっていた。
受け取った研究員デイは、目の前の検査装置を稼働させる。
デイの指にある、真新しい装飾品が視界に入った。
「これは…ウォル・ガディ様の遺伝子ではありませんね。
確認ですが。
別の男性と合わせた遺伝子、で合っていますか?」
「そうだ。
スノウ・クラフが連れていたアルトと名乗る男との遺伝子だ。
この目で見た。最後までは見ていないが」
「そう、ですか…お辛かったでしょうね。
番様の身はしばらく預かりますが、間違いがないよう危険管理します。
不安なら、条件付きですが貞操帯を使っても問題ありません」
俺を見てニコニコと笑むデイ。
目の前で秘部のナカを採取されているルシアは、入っている異物に反応し少しずつ甘い声を漏らしている。
女性研究員は、ルシアの様子を淡々と観察しながら採取を続けている。
「彼女はサンという者です。
長を勤めた経験もあるので、ある程度は守れることもあります」
「俺も会いに来る。が、これを預ける。
発情したら、使えばいい。
体の状態変化を観察することもできるだろう」
密封した状態で蔦を渡すと、デイは微笑んだ。
「はい。ありがとうございます。
ウォル・ガディ様の分身も、しっかりと安全にお預かりします。
いいな…使えたら、自分も使うんですけどね」
「遺伝子に加えれば、できそうだがな。
一代目が生まれ持った遺伝子を変異させたように」
「まあ、そうですね。
しかし、公になっている通り副作用の現れ方が一定ではないのが不安要素ですね。
重度の治療でない限りは…と決まりが確立しつつあります」
「そうだったな」
ふと、女性研究員がデイを呼んだ。
呼ばれたデイが移動し、戻ってくると俺を見る。
「ウォル・ガディ様。研究協力のお願いがあります。
別室を用意します。研究員は入りません。
玩具を与えた番様の前で、他の女性と交尾してください。
避妊具は用意しますので。
同意があれば孕ませて問題ありませんが、遺伝子回収をお願いします」
「恋人は、どうした」
「帰りました。
二度と個人の都合では会わない、と約束をしました」
「そうか。では、遺伝子を回収する。
そのまま立て。難しいなら、そこの壁を支えにしろ」
驚いた顔をしたルシアだが、黙って壁に手をつき指示に従う。
道具を入れると、ルシアは悲鳴を上げた。
声を無視してナカの感度の良い個所を刺激すると、すぐにイった。
俺は道具をナカからだし、提出用に保管する。
目の前で身支度を終えたルシアに目を向けると、一瞬だけ視線が合うがすぐに伏せられた。
相手の考えても分からない想いを考えることはしない。
言わないなら、こちらも自由に行動するだけだ。
「これから研究室へ向かう」
「はい」
隣を歩くルシアも、俺も、黙って歩く。
指定された第二研究棟の部屋に着くまで、聞こえるのは環境音だけだった。
研究室は、すでに用意が整っていた。
入り口の傍で待っていたのは青の髪と紫の目の、親世代の女性研究員。
ルシアは女性研究員に案内され、目の前で体の一部を採取されている。
俺は馴染みの者に案内され、近くでその光景を見ながら回収した遺伝子を渡す。
赤い髪と鮮やかな黄の目をしたデイは、実験対象に選ばれたと同時に俺の担当に決まっていた。
受け取った研究員デイは、目の前の検査装置を稼働させる。
デイの指にある、真新しい装飾品が視界に入った。
「これは…ウォル・ガディ様の遺伝子ではありませんね。
確認ですが。
別の男性と合わせた遺伝子、で合っていますか?」
「そうだ。
スノウ・クラフが連れていたアルトと名乗る男との遺伝子だ。
この目で見た。最後までは見ていないが」
「そう、ですか…お辛かったでしょうね。
番様の身はしばらく預かりますが、間違いがないよう危険管理します。
不安なら、条件付きですが貞操帯を使っても問題ありません」
俺を見てニコニコと笑むデイ。
目の前で秘部のナカを採取されているルシアは、入っている異物に反応し少しずつ甘い声を漏らしている。
女性研究員は、ルシアの様子を淡々と観察しながら採取を続けている。
「彼女はサンという者です。
長を勤めた経験もあるので、ある程度は守れることもあります」
「俺も会いに来る。が、これを預ける。
発情したら、使えばいい。
体の状態変化を観察することもできるだろう」
密封した状態で蔦を渡すと、デイは微笑んだ。
「はい。ありがとうございます。
ウォル・ガディ様の分身も、しっかりと安全にお預かりします。
いいな…使えたら、自分も使うんですけどね」
「遺伝子に加えれば、できそうだがな。
一代目が生まれ持った遺伝子を変異させたように」
「まあ、そうですね。
しかし、公になっている通り副作用の現れ方が一定ではないのが不安要素ですね。
重度の治療でない限りは…と決まりが確立しつつあります」
「そうだったな」
ふと、女性研究員がデイを呼んだ。
呼ばれたデイが移動し、戻ってくると俺を見る。
「ウォル・ガディ様。研究協力のお願いがあります。
別室を用意します。研究員は入りません。
玩具を与えた番様の前で、他の女性と交尾してください。
避妊具は用意しますので。
同意があれば孕ませて問題ありませんが、遺伝子回収をお願いします」
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