瞬く間に住む魔

秋赤音

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愛は番の運命に溺れる

2.籠の鳥の幸せ

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「ルシア」

「ウォル・ガディさ「ウォル、だ。呼ぶまで離さない」

首筋を甘噛みされ、体が震えた。
怖い。
怖いのに、もっと触れてほしくなる。
私はどうなってしまうのだろうか。
帰りたい。
蔦に体を拘束され、足を開かされた。
胸に這いよる蔦は、焦らすような愛撫で私を弄ぶ。
なにをされるのかは、背後に感じる欲望の熱さで予想ができた。
服に残る香りと、本人から香る甘さで酔いそうになる。
アルトとは違う男性の指が秘部に近づいてくる。
いやだ。
触らないで。
今でも十分に異変を感じているのに。

「ウォル、さまぁんっ、そこ、だめ、ですんぁあっ、ひあぁ…っ」

「まあ、いいだろう。
平民に初めから無理強いはしない。褒美だ」

「んあぁっ…ゃあっ、んはぁ…あんっ!指、やぁっ、んっ…んぁ…ゃああっ」

「指では足りないか。良い傾向だ」

体が浮き固定され、不安定な体勢の私の秘部に硬いものが当たる。
逃げようとするが、腰を掴まれた。
違う。
嫌なのに、お腹がひどく熱い。

「ちが…ぁんっ、あ、ゃ…ぁあああああああっ!!」

「入れただけでイったか」

「ひゃんっ!ああっ…んぁあ…っ、あつぃ…ぃやぁあっ」



どれだけ時間が過ぎたのか、わからない。
カーテンで閉ざされた部屋は、夜だけが繰り返されている気がする。
何度かお風呂に入った気がする。
初めてご飯も、初めて食べるお菓子も美味しかった気がする。
着る服も変わった気がするが、すぐに脱がされて秘部は欲望で満たされる。
体勢を変えながら突かれるたびに、不快感が快楽へ変わっていく。
時々赤い眼光と視線が合うと、体の奥が締めつけられて熱を生む。
その名を呼び、目が合い、触れられるほどアルトが遠くなる気がした。
逆らえない私は、アルトを求める私を無視するしかない。
ウォル・ガディ様の精を受け入れ、独特の甘い香りに酔い、与えられる快楽に溺れる。
膝に乗せられ、背中に熱を感じながら揺れるだけ。

「ルシア。今、ルシアを抱いているのは誰だ?」

「ウォル様、ウォル・ガディ様、ですんぁあっ!!」

「明日からはルシア・ガディとして、公の場にも立ってもらうからな」

平民だから、どうせ妾だと思っていたのに。
妾なら、まだ縁切りによう頑張れたかもしれないのに。
よほど問題がなければ、愛しいアルトと永遠に結ばれない未来が決まった。
貴族を相手に逆らえば、どんな仕打ちをうけるかわからない。
絶望する私のお腹の奥で膨らむ不快な欲望は、もうすぐ果てると合図を始めた。

「ぁ…っ、んぁああっ、また、くる、も、はいらなぁあっ!んぁっ!ぃやああっ…や、ぁっ、んっひゃああああああああああぁあ!」

「…っ、まだ、余力があるようだな」

「や…ぁっ、んん…は、ぁあっ、だして…もぅ無理ぃあっ!そこ、やぁあっ!ぁ…んあっ、また、ぁっ、ああっ…ぃ、イ、くぅううううっ…!」

欲望から逃げようとした私の腰は簡単に捕まれる。
さらに蔦が体を這い、秘部から溢れた水で濡れているであろう突起にまで絡みつく。
体のいたるところから広がっていく未知の熱に、抗う方法が分からない。

「硬いな。柔らかい胸の先端も…良いことをしたルシアには褒美を与えよう」

「ひゃあぁあっ!ぅ、あぁあ…ぜんぶ、いやぁああ…っこわ、れるぅううう!!」

「これが全てだと思うな」

耳の縁に痛みが走った、と同時に体の奥から熱がせり上がり溢れてきた。

「ぁっ…んやあああああああああああああああっ!!あっ、んんっ!いやぁあっ!はぁんっ…あぁあああっ!」

「これが良いのか。これはどうだ」

首筋を噛まれた。
痛いのに、熱い。
逃げようと腰を浮かせると、ナカが擦れて力が抜け、さらに腰を引き寄せられる。
浅いところから奥までを行き交うナカは、解放されないまま過敏さを増していく。

「あああ…んぁっ、かま、ないでくださ、ぃひぁあんっ…なめ…っ、んぁあ!」

噛み痕に熱い舌が這い、吸いつかれた瞬間にイきかけた。

「そろそろ、イかせてやろう。
俺の名を呼び乞うが良い」

「あ…ぁっ!深いの、イく…イき、ますぅあ…あっ!ウォル、さま。ぁっ、ああ…っぁあああああああ!!!」


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