クラス転移、異世界に召喚された俺の特典が外れスキル『危険察知』だったけどあらゆる危険を回避して成り上がります

まるせい

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第11話 毒物検知の能力

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「【毒物検知】それが君が授かった能力ということかな?」

 レイドル王が質問をしてくる。

 あれから、パーティーどころではなくなってしまったせいで、その場は解散となっていた。

 レイドル王とローウェルにアマンダ。佐藤と田中にオリヴィアと近衛騎士が数人この場に残っている。

 俺に事情を聞くため、全員の視線が向いていた。

「ええ、まあそれに近い能力ではあるかと……」

「近い能力ってどういうことなの、鈴木?」

 田中が眉根を寄せると探りを入れてきた。

「これが俺の能力だと気付いたのは本当にさっきなんだ。まだ検証も済んでいないからそう答えるしかない」

「そ、そうなのか……?」

 俺の返答に佐藤が困惑した表情を浮かべる。

「いずれにせよ有用な能力だ。召喚者殿、俺の専属として仕えるつもりはないか?」

 レイドル王が俺にそう提案をすると、周囲の人間の表情が変わった。

「国王! 信頼できるかわからない者を傍に置くのは早計かと思いますが……」

 ローウェルが苦言を呈するのだが、レイドル王はそれを一蹴する。

「愚かな、もし俺に危害を加えるつもりがあるならワインを飲むところを黙ってみておればよかっただけだろう?」

 実験動物にワインを飲ませたところ、数秒と経たずに死亡したので既に結果が出ている。

「そ、それは確かに……そうですが」

 ローウェルは右手で口元を隠すと悔しそうな表情をみせ、俺に視線を向けた。その瞳は以前の虫けらを見るような目ではなく、俺という人間に興味を持っているように見えた。

「恐れながら父上が召喚者殿を召し上げてしまうと儀式が破綻してしまいますわ」

 アマンダがそう告げると、レイドル王は眉根を寄せて俺を見た。

「確かにな、この国の繁栄を願って行う儀式を俺のためだけに破綻させるわけにはいかぬ」

 しばらく悩んだすえ、レイドル王は言った。

「召喚者、スズキに此度の褒美として星二つを与える」

 周囲が驚き声を上げる中、俺は内心でガッツポーズをとると、

「ありがたき言葉。謹んでお受けします」

 レイドル王に跪き、そう答えるのだった。





「やっと、解放された」

 あれから他の人間に話しかけられ、どうにか屋敷に戻って衣装を脱ぎ寛ぎはじめた。

「それにしても、ギリギリだったな……」

 今思えば、何か一つでもずれていれば俺の命は消えていてもおかしくなかった。

 実際、一度は喉が斬られる痛みと、喉を締め付けられる痛み、喉が焼ける痛みを味わったのだ。

「それにしても、俺が星三つか……」

 星一つというのは普通に城で働き地道に努力をしていれば何年もかかってようやく一つもらえる物。

 召喚者特典ということで他のクラスメイトはあっさりともらっていたが、これまで俺は一つしか持たない無能側だった。

 ところが、今回のことで能力を認められたお蔭で、こうしてクラスメイトと同等の地位まで上がることができた。

「これで、俸給も上がるし、好きなことが出来るようになるな」

 いくつか興味のある魔導具なんかもあるし、街に出て美味しい物を食べてみたいと思っている。今回の事件で報奨金も出るらしいので、手に入ったらそれらを片っ端から実現させてみるのもありだ。

「気持ち悪い顔」

「なっ!」

 気が付けば部屋の中にオリヴィアが入ってきており、横から俺の顔を観察していた。

「か、勝手に部屋に入ってこないでくださいよっ!」

「ここは私の屋敷よ。私が立ち入れない場所はどこにもない、遠慮するならあなたがしなさい」

 太々しい態度で向かいのソファーへと腰掛ける。一体何の用かといぶかしんでいると、

「それで、さっきの件で興味が湧いてきたのだけど」

 これまでのように無視するわけではなく、オリヴィアは好奇の瞳で俺を見つめていた。

「あなたがズンポイを犯人と特定した能力だけど、本当に【毒物検知】?」

 その言葉にドキリとする。

「どうしてそう思ったんですか? 実際、ズンポイは毒を持っていたじゃないですか?」

 俺はあの事件でズンポイの毒物を見破ったことを持ち出してみる。

「それは確かにそうね。でも儀式の最初から考えると、色々と辻褄が合わない部分が出てくるのよ。あなたそもそも、ローウェルやアマンダを支持するつもりだったでしょう? あの時、どうしてそうしないのか気になっていたけど、あれも能力に関係することだとしたら?」

 実際に体験した俺が辿り着いた答えに既に気付きはじめているようだ。目線を離さずにじっと俺を見つめる彼女に俺は両手を上げる。

「はぁ、降参です。うまく隠せれば立ち回りに使えるかと思ったんですけどね」

 ちょっとした違和感からそこまで推理できているのなら、こちらとしてもしらを切り通すつもりはない。

「それで、あなたは何に気付いたの? 途中まで死に怯えていたあなたがある時を境に自信を持っていた。あの時点で自分が死なないと判断したのでしょう?」

 質問をしてくるオリヴィアに、俺は自分が死を回避するに至った推理を披露することにした。
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