大賢者の遺物を手に入れた俺は、好きに生きることに決めた

まるせい

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1巻

1-3

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「まあ、ここなら飛んでも大丈夫か?」

 木々に囲まれているので森から飛び出さなければ飛行モンスターに捕捉されることはないはず。

「フライ」

 以前よりも慣れたからか、スムーズに身体が浮かび上がる。木のてっぺんまで到達し果物を採取しようとしたのだが、左手に杖を持った状態なのでなかなか大変だ。
 果物は思っているよりも大きく人間の頭がすっぽり入りそうなサイズだ。
 どうにか一つ確保した俺は、慎重に魔法を制御して地面に降りた。
 入手した果物を風の刃で真っ二つにし、獣型モンスターに分けてやる。

「ほら、これが欲しかったんだろ?」
『キュキュッ?』

 顔を上げ果物に鼻を近付ける。ピスピスと鼻を鳴らしたかと思えば果物に噛みついた。

『キュキュキュウーー!』

 一心不乱に食べるのを見ながら俺も果物を口にする。

「おっ、甘くて美味しいな」

 口に含むとシャリと音がして、噛むと甘い汁が広がる。喉が渇いていたので助かった。

「この先何があるかわからない。食糧はなるべく確保しておいたほうがいいよな」

 果物を食べ終えた俺は、ふたたび魔法で身体を浮かせると採取を開始した。
 亜空間の入り口を上に開き、果物を木から切り離しそこに落とす。何度かやっている間に段々慣れてきたので、周囲に生えている同様の木からも果物を回収しておいた。
 やがて、一通り収穫を終えたところで地上に降りると、思っているより疲労していることに気が付いた。

流石さすがは遺失魔法だけある、魔力の消耗が激しい」

 破邪の杖を用いてこれだけ疲れるということは、元々の俺の魔力では一分も浮かんでいられないかもしれない。

「戦闘することも考慮しないといけないからな、控えるようにしよう」

 すべて一人で解決しなければならない現状、魔力の運用に関しては余裕を持たなければならないだろう。

「さて、食糧を確保できたことだし、次に行くか」

 当面の食糧が手に入ったので多少の余裕を取り戻した俺は、早速森の探索を再開しようとするのだが……。

『キュッ!』

 先程果物を分け与えてやったモンスターが足元をうろちょろしていた。

『キュキュゥ~』

 甘えるような鳴き声で身体を俺の足に擦り付けてくる。

「お前、一緒に来たいのか?」
『キュウ~ン!』

 持ち上げると愛らしい声で鳴いた。合っているらしい。

「うーん……どうしようか?」

 ここは誰も生還できないことで有名な深淵ダンジョンだ。そんな場所で守るべき対象を作るわけにはいかないのだが……。
 目の前の獣のつぶらな瞳を見ているとどうにも庇護欲が湧いてきてしまう。

「まあ、このダンジョンでずっと一人ってのもな……」

 見知らぬ場所で一人というのは精神的に追い詰められる原因にもなりかねない。少なくともこいつがいれば多少の寂しさは紛らわせることができるのではないだろうか?

「ついてくるなら名前を付けないとな。外の世界で見たことないけど、お前ってモンスターだよな?」

 こんな時に都合の良い遺失魔法があったので使ってみる。

「アナリシス」


 生物名:フォックス(モンスター)


「なるほど、フォックスか。じゃあ名前は、フォグでいいか?」
『キュウキュウ!』

 喜んでいる。どうやら問題ないらしい。

「それじゃあよろしくな、フォグ」
『キュウン』

 こうして深淵ダンジョンに潜って四日目にして、俺に同行者ができたのだった。



 4


「それにしても、一体どれだけ歩けば森を抜けられるんだ?」

 フォグと遭遇してから三日が経過した。闇雲に探索するわけにもいかなかったので、洞窟の時と同様に俺は北を目指して進んでいた。
 道中、植物を発見してはアナリシスで解析し食糧を確保する。
 そんな行動をしていたせいであまり前に進まなかったのだが、このダンジョン内の野菜や山菜やキノコ類は美味しく、単純に煮るだけでもそれなりに食える料理になった。
 あとは調味料さえあればもっとまともな食事ができるのだが、こうして飢え死にしなくなっただけでも幸運と思わねばならないだろう。

「そろそろ、フォグ以外の生物とも遭遇してみたいんだが……」

 肉が食べたい。野菜も美味いが、力が湧くような感覚を得られるのは断然動物の肉に限る。
 そんなことをぼやきながら歩いていると、

『キュッキュキュキュ!』

 フォグが反応を見せた。

「どうした、フォグ?」

 フォグがローブを噛み引っ張る。

「こっちに行けというのか?」
『キュッ!』

 妙に自信満々に頷くので、俺はフォグを信じることにする。
 しばらく進んでみると水が落ちる音が聞こえてきた。

「滝……か?」

 高い位置から水が落ちる音が途切れずここまで響いている。近くに川があるのだろう。フォグは耳が良いのでその音を察知し俺に伝えてきたのだ。

「でかした。偉いぞ、フォグ」
『キュウ~ン』

 頭をでてやると気持ちよさそうな鳴き声を出す。
 俺たちは音のするほうへと向かう。数分程歩くと森が途切れ久々に視界が開けた。
 離れた場所に数十メートル程の高さの滝がありその直下に川が流れている。
 対岸までの距離はおよそ数十メートル、流れている水は透き通っており、水面に魚の影が見える。

「やっと、果物や野菜以外の物が食えるぞ!」

 子どもの頃、よく孤児院を抜け出して幼馴染と一緒に釣りをしたので懐かしく思える。
 早速魚を釣って焼いて食べようと考えたが、ここにきて少し悩んだ。
 釣りをするには両手を空ける必要があるのだが、杖を手放すことに強い抵抗がある。あの時、杖を奪われなければ犯罪者にむざむざ穴に落とされなかったし、神器を奪われたら致命的だ。
 普通であれば他人の接近に気付けるのだが、ここは滝の音が足音を消してしまうからな。
 盗賊などは足音を消すのもお手のものなので、何か対策をしたほうが良いと考えた。
 俺は大賢者のサークレットから知識を引き出すと、一つの遺失魔法を選択した。


 アポーツ
 所有登録しているモノを手元に引き寄せることができる。


 これならば手放した状態からでも瞬時に杖を引き寄せることが可能そうだ。
 俺は早速、破邪の杖を所有登録する。触れた状態で自分の魔力で印を付ければ準備は完了だ。
 破邪の杖を地面に置き、数メートル程離れると……。

「アポーツ」

 次の瞬間、破邪の杖が消え右手に馴染んだ感触があった。

「これは便利だな、ローブとサークレットと腕輪にもかけておこう」

 神器とはいえ装備している以上、脱ぐ場面もある。その隙をついて奪われる可能性があるので、取り戻す対策は必要だ。
 俺は他の神器にも魔力で印を付けていく。
 そうして準備が終わり、ふと考える。
 確かに取り寄せできるのだが、そもそも杖をそこらに放っておくのは不用心ではないか?
 奪われないに越したことはないし、地面に置けば汚れてしまう。魔導師にとって杖は大切なパートナーだ。やむを得ない場合でなければ、雑に扱いたくない。

「亜空間に入ってる場合どうだろうか?」

 アポーツが空間を隔てて発動するかは試しておきたい。大賢者のサークレットから得た知識で、敵を別の次元に放り込む魔法なんてものも存在しているのはわかっているからだ。
 その魔法の使い手、もしくは自分のミスで杖をそちらに送ってしまったらどうなるのか、早急に検証すべきだと判断する。
 俺は破邪の杖を亜空間に入れると、早速魔法を使ってみる。

「アポーツ」

 右手に杖の感触を感じた。この方法なら、亜空間にしまってあるアイテムも取り出せるようだ。

「これは色々使い道がありそうな魔法だな」

 盗難対策ができた俺は満足げに頷くと、釣りを始めるのだった。


 後ろでは、パチパチと火がぜる音が聞こえる。
 煙が立ち、魚の焼ける匂いが漂ってくる。

「よっと、また釣れたな」

 先程から、魚を釣っては枝に刺し、次から次に焼いている。

「フォグ、そろそろ食べられそうか?」
『キュルルルル』

 お預けを食らった状態のフォグは先程から俺の傍を離れ、ずっと魚を見ていた。
 き火の周りには十を超す魚が囲んでいる。魚は遠火でじっくり時間を掛けて焼くのが美味しくなるコツなのだ。
 俺は釣り竿を一旦置くと焚き火に近付く。そうして最初に焼き始めた魚を取り上げると焼け具合を確認する。
 表面の皮が焦げて良い匂いが鼻先をくすぐる。表面から脂がにじみ出て地面をポタポタと濡らしているので、中まで十分に火が通っているに違いない。
 空腹を意識してしまい唾を飲み込むと、いよいよ我慢できなくなり食べることにした。
 両手で枝を持ち、大口を開けて魚にかぶりつく。口の中いっぱいに魚の味が広がり、脂の風味が舌を刺激する。
 久しぶりのまともな食事に一口食べると止まらなくなった。あっという間に一匹食べ終えると、フォグがこちらを見ているのに気付く。

「ほら、フォグも食べてみろ」

 ちょうどよく焼けている魚を枝から引き抜き、地面に置くとフォグに勧めた。
 フォグは鼻を近付け匂いを嗅いでから魚を食べ始めた。

『キュキュ!』

 美味しかったのか、物凄い勢いで食べている。その勢いは先程の俺以上で、ものの十秒程で一匹を食べてしまった。

『キュウ!』

 追加をねだるフォグの前にまとめて三匹魚を置く。

「これはこっちも負けてられないな」

 一心不乱になり焼いていた魚を次から次へと食べていく。
 気が付けば釣り上げた魚は全部俺とフォグの胃袋へと消えていた。


 ★


「ふぅ、ようやく落ち着いたな」

 食事を終え、川の水で喉を潤わせると一息吐く。食後の休憩を兼ねて俺はぼーっと岸辺を見ていた。
 深淵ダンジョンに放り込まれて以来、初めて心に余裕ができた気がする。

「ここなら水源も食糧も手に入るから飢えることはなさそうだ。しばらく留まってもいいかも」

 もし仮に生存者がいたら、生活環境を充実させるためにこういう場所に集まってくるのではないだろうか?
 互いに見てきたものの情報を交換するだけでも価値があるかもしれない。
 ここで環境を整えながらダンジョン攻略の足掛かりを発見できないかと考えていると……。

「ん、あれはなんだ?」

 滝から落ちてきた何かがプカプカと川を流れてくる。

「もしかして、人間か?」

 白いドレスを身に着けた女の子が仰向あおむけで流れてきた。
 俺は慌てて川に入り、彼女へと近付いた。意識がないらしく、ぐったりした様子だ。
 俺は彼女を岸辺まで連れて行くと、

「おいっ、しっかりしろ!」

 頬を叩いて覚醒を促すが反応がない。胸に耳を当てると心臓が止まっていた。

「くそっ! ひとまず蘇生させないと」

 俺は目いっぱい息を吸うと彼女と唇を合わせ、人工呼吸をした。
 心臓マッサージをし、何度も何度も空気を送り込む。
 何度か空気を送り込んでいると、

「ケホッ! ケホッ!」

 水を吐き出した。どうにか助かったようでホッとする。

「大丈夫か?」
「ううう……」

 声を掛けたが意識を取り戻す様子がない。

「随分と身体が冷えてるようだな」

 純白のドレスがぴっちりと張り付き、身体の起伏を強調する。滑らかな曲線を描いており、非常時だというのに目のやり場に困った。
 どれだけの時間、水中にいたのかわからないが、このままでは凍死してしまうのではないか?

「まずは身体を温めないと……」

 俺はそう考えると周囲を見渡す。焚き火の勢いが落ち始めていた。

「フォグ。たきぎを拾ってきてくれないか?」
『キュキュッ!』

 俺はフォグを見送ると、今のうちにやらなければならないことをやっておくことにした。

「流石にこんな場所に寝かせておくわけにもいかないよな……」

 俺は杖を手に取ると魔法を使った。

「ストーンウォール」

 その場に高さ数メートルの石を作り出した。

「これを上手く変形させて……」

 ドーム状にして中を空洞にする。魔法の応用だが、アレンジをする分、魔力の消耗が激しくなる。

「ふぅ、これで良し」

 石造りのドーム型の部屋が出来上がった。簡易的なものなので狭いが、人一人が横になるくらいのスペースは確保できている。
 俺は急ぎ彼女を中に運び込んだ。


「ううう……」

 それから暖炉に薪をくべ様子を見る。数分が経ったが、彼女は意識を取り戻すことなく震えていた。
 その原因はピッタリ張り付いている水に濡れたドレスだ。部屋の中は暖まっているのだが、濡れたドレスが彼女から熱を奪い続けている。
 このままでは身体が温まる前に体調を崩してしまう。最悪はそのまま……。
 俺は溜息を吐くと、覚悟を決める。

「緊急時だから許してくれよな」

 そう言って俺は彼女の服を脱がせた。



 第二章



 5


 夢を見ていた……。
 城の各所で剣を打ち合う音や魔法の飛び交う音が聞こえ煙が上がる。
 戦っているのはこの国の騎士で、少数の近衛このえに対し相手の数は数十倍はくだらない。

「逃げろ!」

 御父様が険しい顔をして私に向かって叫んだ。

「嫌ですっ! 御父様と御母様を置いて行けません!」
「貴女は王家の血を引く最後の一人。逃げてちょうだい」

 御母様は私の肩を抱くと目に涙を浮かべた。

「ミラ! シーラを頼む!」
「はい、シーラ様。こっちに!」

 ミラに手を引かれ、数名の近衛騎士に囲まれながら、私はその場から遠ざかる。

「御父様、御母様! 私は……絶対に……」

 手を伸ばすが二人は振り向いてくれず、視界から消えるまで私は叫び続けた。


 ★


「御父様! 御母様!」

 叫び声が石造りの部屋に響く。シーラは天井に向けて右手を伸ばすと目を開いた。
 先程まで見ていたのが夢だとわかると、頬に涙が伝う。

「……そうだったわね、御父様、御母様は私を逃がすために」

 それ以上は言葉にできない。両親がどうなったかは、怖くて考えたくなかったから。
 信頼できる護衛だけを連れて逃げ出した。その護衛も過酷なこの地にて、一人また一人と離れ離れになってしまった。
 最後には一人森の中を歩いていて……。
 シーラはその後起きたことを思い出し、背筋がゾッとなるのを感じた。

「あれから……どうなったのかしら?」

 川に落ち、激流にさらされながらも意識を保ち続け、最後には滝を目にしてから記憶がない。
 大量の水が口の中に流れ込み、苦しみもがいたのまでは覚えているのだが……。
 普通あの状況でおぼれたのなら助からないはず。
 もしかして自分は死んでしまい、ここは天国なのだろうか?
 そんな風に考えていると、離れた場所で何かが動いた。

『キュルルル、キュルルルルルゥ』

 かごの中に横たわり寝ているそれは、小型のモンスターだった。
 身体を丸め、寝息を立てている。
 その姿に……。

「か、可愛い……」

 思わず声が漏れてしまった。
 つややかな毛並みと愛らしい顔。鼻をひくつかせ、音を聞いてピクリと動かす耳。これまでシーラが見てきた中でも飛び抜けて可愛い生き物だった。
 シーラが起き上がると、ローブが身体からスルリと落ちる。

「えっ? なんで裸なの?」

 歳のわりに育っており、最近では異性の目を惹きつけていると思われる二つの山。それがあられもなく晒される。

「私のドレスは?」

 よく見ると部屋の端に枝が立てられており、そこにシーラのドレスと下着が干されていた。

「と、とりあえず着替えを……」

 一糸まとわぬ姿でいるのは不安で仕方ない。シーラがドレスを身に着けようと手を伸ばすと、入り口からピートが顔を出した。

「物音が聞こえたけど、もしかして起きたのか?」

 全裸のシーラとピートの視線が交わる。
 シーラは顔を真っ赤にすると、

「きゃああああああああああああああっ!」

 森中に響き渡るのではないかという大声で叫ぶのだった。


 ★


「ううう……全部見られたぁ」

 目に涙を浮かべながら彼女はうわごとのように呟いている。
 今は、元々着ていたドレスと下着を身に着けてはいるのだが、少しでも肌を隠したいのか、俺のローブを抱いている。

「いきなり入ったことは悪かった。でも、長いこと意識がなかったから心配だったんだよ」

 彼女を怖がらせるのは本意ではないので、できる限り部屋にいないようにしていたのだが、それが裏目に出てしまったようだ。
 ひとまず、起きたら色々と話を聞くつもりだったのだが、最初で失敗してしまったのでどうするべきか考えなければならない。
 まず、彼女がどこから来たのか、ここにいるということは犯罪者なのか、そうしたことを知っておきたいが、素直に話してくれるとは思えない。
 警戒心を見せており、睨みつけるように俺を見てくる。そんな彼女をこれ以上刺激しないように俺は距離を取っていた。
 そうしている間にも、彼女は探るような視線で俺を見て部屋を見渡し、暖炉を見ると眉根を寄せ何やら考え始めた。
 しばらくすると……。

「状況からして、あなたが私を助けてくれたことは理解したわ」

 気を失う前の状況までを思い出したのか、そう結論づけてくれたようだ。
 理性的な相手のようで俺もホッとする。

「私の名前はシーラ、トラテム王国の……えっと、富豪の娘よ」

 彼女は一瞬言いよどむと、名乗りを上げる。

「俺はピートだ。ルケニア王国冒険者ギルドのDランク冒険者で魔導師だ」

 俺が名乗り返すと、彼女は驚き「……ルケニア?」と口元で呟いた。
 一方俺も考える。シーラが言ったトラテム王国と言えばルケニアの隣国だ。
 もし、トラテム王国から来た彼女が、ルケニアから来た俺と同様に深淵ダンジョンの洞窟を抜けてきたのなら、以前考えた『すべての通路は繋がっている』という説が合っていることになる。
 彼女の身なりの良さからして犯罪者ではなさそうだが、深淵ダンジョンにいる経緯について話を聞きたいところ。


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