無口な魔法学生の昼寝場所

Ryo

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第1章

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 そして、ついに放課後。


 終業の鐘が鳴った途端、ブラッドの席へと集まってくる女生徒たち。



「一緒に帰ろっ、ブラッド君!」

「えぇー、今日こそはデートしてよ!」

「アンタは朝引っ付いていたから駄目! 交代よ交代!」



 クラスの女生徒が勝手に争っていると、時間を置いて他のクラスの女生徒まで集まってくる。

 そして、ブラッドの意思に関係なく、女生徒間での争いに勝った者に連れ回されるのが、ここ最近の放課後だ。


 それで夜遅い時間まで色んな場所に行かされ、学生寮に戻れるのが閉館ギリギリ。

 そのせいで鍛錬する時間が減り、鍛錬しようとすれば睡眠時間が減る。


 つまり、ブラッドが限界を迎えたのは睡魔だった。


 もともと、入学前から遅い時間まで鍛錬と勉強に時間を割いていたが、今はさらに睡眠時間が短い。

 魔法で疲労を回復することは出来るが、寝不足はどうにもならなかった。


 ブラッドの目的は、まず女生徒を撒く。

 そして、眠れる場所を探すことだった。


 ちなみに、学生寮に無理に帰ると、他の男子生徒が女生徒に脅されたのか、涙目で呼びに来ていたことがあったのが不憫で諦めた。


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