2 / 18
第一章 仮面の男たち
第二話 仮面舞踏会
しおりを挟む
マーカスター通りのパブ『カリファ』へ行く途中、ほとんど人は見かけなかった。しかし近くになるにつれ酒に酔った男とそれに寄り添う女という何とも夜らしい風景が広がりだす。
路地裏に入り込み、ブライアンから受け取った仮面を身につけると、視界が一気に狭くなり歩きづらい。フードを被っている事もあり、誰もこの仮面の男が領主だと気が付く事なく『カリファ』に到着した。
《CLOSE》と掛札が下がる木の扉を押すと、蝋燭の炎と美味しそうな匂い、そして白煙が立ち込めパブらしい空間だった。入ってすぐ、少し体格の良い上半身裸の男にマスクを着けているかを確認される。
「何とも良い男が来たもんだな」
マスクに覆われていない口元に視線を送り、ルーカスのまだ若い肌に対して体格の良い男が呟く。
「だけど、いい女はすぐ取られちまうぜ」
早くしな、と顎でしゃくった先には同じく仮面をつけた男女が小さな舞踏会を開いていた。
「どうも」
と、会釈し群衆の中に紛れ込む。 広くはないパブに20人~30人ばかしだろうか、みな最低限身なりを整えている格好ばかりで、身分など分かりはしない。ルーカスのように顔を半分だけ覆う仮面の者、全て覆っている者、女性は何の鳥の羽だろうか、大きな羽やリボンで仮面を着飾っている。この場ではそこにしかアピールポイントがないせいで、なかなか個性が出ている物が多い。
(カトリーヌは、どこだろうか)
妻の姿を探すが見当たらない。
「失礼」
あまりにもキョロキョロしすぎて人とぶつかってしまう。
「いえ……素敵な夜を」
と、ぶつかった男がにやりと笑いながら、パブの奥へ女性の腰に手を当てがい消えていく。
「そちらもね」
男女が消えていった方を見て、そして煙の中で繰り広げられる仮面舞踏会に視線を移してため息を漏らす。
今まさに自分は妻の不貞行為の場にいるのだ。
(やはりか……)
天を仰げば、煙たい天井で屋根は鮮明に見えない。
巷で逸る貴族のお遊び。ここではそれが開かれている。残念ながら見た感じでは、このようなパブを店じまいして開くあたり誰かが始めた真似事だろう。しかし、いくら真似事であろうと、こんな娼婦や放蕩物が来る場所に妻がいるという事はそういう事だ。
結婚してまだ一年、騎士精神が抜けぬルーカスは、屋敷でおとなしくしていることができなかった。妻を置いて馬で視察へ出かける事が多く寂しい思いをさせてしまっていたのだろう。
だが、それとこれとは別だ。いくらカトリーヌが刺激を求めているとはいえ、このような危ない場所に置いておくわけにはいかない。
ルーカスはもう一度見渡し妻を探す。
(髪の色は……どのようなものであっただろうか)
ハッキリと思い出すことができない妻の姿。まるで本来の姿も仮面をつけているかのように思い出すことができない。しかしそんなルーカスの鼻が妻を確認する。その匂いはわざわざ彼女の為に南の国から取り寄せた香水だった。野生児のようにスンスンと匂いを辿れば、今まさにパブの隅で男と熱い抱擁を交わす女がいた。キスをしてしまうくらいの距離で何かを囁きあい、奥へと消えていこうとする。その一瞬見えた髪色がルーカスの記憶を刺激した。狙いをつけ二人の元へ向かうが、間一髪間に合わず、奥へと消えて行ってしまう。
一息おいて開けた扉の先には、パブの煙から解放された暗い廊下が広がり…
「一人は無理だぜ?」
と、用心深く見張りまでいた。それにただの見張りではないだろう。
「通してもらうのは?」
「無理だ。まっ、金次第だけどな」
ポケットから革袋を出す。
「いくらだ」
「何だい兄さん、覗きの趣味でもあるのか?」
と、クツクツ笑いながら冷やかしてくる男だったが、ちゃっかり手だけは出していた。
「金貨二枚だ」
(ぼったくりめ)
普段ならそうでもないが今はかなりの大金だ。こんな事になるとは思っていなかった為、直ぐには用意できない。
この男をどうにか力技で突破しようかと考えているその時だった。
「相手がいれば問題ないだろう?」
背後から声がして振り向くと、自分より少し背の高い男がいた。仮面は珍しく、片目が割れている。
「別に男同士でもいいぜ。そういう趣向の奴もいるからな。銀貨一枚だ」
どちらにしても金は取られるようだ。むしろこれが運営費に充てられているのだろう。
「問題ない」
革袋から銀貨一枚を渡し、背後の男と暗い廊下を進む。
パブの見た目はレンガ造りだったが、奥は昔の木造のままで、建て付けの悪いドアから熱を帯びた声がする。できれば妻の部屋を探りたい所だったがどこにいるか全く分からない。
それに謎の男が後ろからついてきている。
「お、おい」
男が鍵のかかっていない部屋にルーカスを連れ込む。中は真っ暗で方角的に月明りですら少ししか入り込んでこない。その微かな光で確認できるのは部屋にはお粗末なベッドだけが置いてあり、隅に使いかけの半分溶けたローソクと受け皿だけが転がっていた。それを拾い、懐から何かを出した男が作業をしだす。カッカッと音がしたかと思うと蝋燭に火が灯った。
それを床に置き、男はルーカスと対峙する。
「助かった、礼を言う」
「礼など不要です」
低い声だ。しかし敵意は感じない。
「助けてもらって申し訳ないが、俺には男とする趣味はない。それに人を探している」
「お手伝いを?」
妙に献身的な男に警戒する。
「何故だ?」
「何が?」
「何故そこまでしてくれる。金か」
「いえ。あなたこそ誰を探しておいでか」
「…答える必要はない」
踵を返し部屋を去ろうと扉に向かった瞬間、不覚にも腰に手を回され、グッと距離が近くなる。無理矢理振り向かされた顔と身体が男の姿を確認する。仮面から覗く蝋燭の炎に照らされた碧眼は美しく、触れる胸は逞しかった。髪色だけは分からなかったが明るい色ではないだろう。
「……」
見とれていると、男に顎を取られ、その手の親指がルーカスの下唇をスーっと撫でる。
「殺して差し上げましょうか?」
そう言い放つ男に危機感を募らせなかったのは、それが自分に向けられている物ではないと殺気から感じ取ったからだった。
「あなたの探している人を」
「……」
不貞をはたらいている妻、普通なら恨み、憎しみ、身を焦がす思いだろう。しかし、そんな気持ちは毛頭なかった。
ルーカスがカトリーヌに抱く気持ちは初めて会った時から変わらない。主の息女に対する、騎士の宮廷的愛だけだった。それは騎士ならば誰もが持っていているものだ。ある種の忠誠心的なもので、決してそこに淡い気持ちなどない。
だが、火薬の発達で騎士が没落しだしたあの時代、それが珍しかったのか、それを愛だと勘違いしたカトリーヌはルーカスを愛してしまったのだ。そしてルーカスは主からの「娘とどうか?」という言葉に主従として逆らう必要性を感じずに快諾した。
「結構だ。憎いわけではない」
「では、なぜこんなところにいらっしゃるので」
「一種の擁護的なものだ」
「愛はないと?」
どこまでルーカスの行動を把握しているのだろうか、まるで妻を探しているのを知っているような口ぶりだ。
「ない」
ハッキリと言い放った。そこに嘘はない。
「そうですか」
そして下唇から指は離れていき
「んっ」
男の唇が重なっていた。
路地裏に入り込み、ブライアンから受け取った仮面を身につけると、視界が一気に狭くなり歩きづらい。フードを被っている事もあり、誰もこの仮面の男が領主だと気が付く事なく『カリファ』に到着した。
《CLOSE》と掛札が下がる木の扉を押すと、蝋燭の炎と美味しそうな匂い、そして白煙が立ち込めパブらしい空間だった。入ってすぐ、少し体格の良い上半身裸の男にマスクを着けているかを確認される。
「何とも良い男が来たもんだな」
マスクに覆われていない口元に視線を送り、ルーカスのまだ若い肌に対して体格の良い男が呟く。
「だけど、いい女はすぐ取られちまうぜ」
早くしな、と顎でしゃくった先には同じく仮面をつけた男女が小さな舞踏会を開いていた。
「どうも」
と、会釈し群衆の中に紛れ込む。 広くはないパブに20人~30人ばかしだろうか、みな最低限身なりを整えている格好ばかりで、身分など分かりはしない。ルーカスのように顔を半分だけ覆う仮面の者、全て覆っている者、女性は何の鳥の羽だろうか、大きな羽やリボンで仮面を着飾っている。この場ではそこにしかアピールポイントがないせいで、なかなか個性が出ている物が多い。
(カトリーヌは、どこだろうか)
妻の姿を探すが見当たらない。
「失礼」
あまりにもキョロキョロしすぎて人とぶつかってしまう。
「いえ……素敵な夜を」
と、ぶつかった男がにやりと笑いながら、パブの奥へ女性の腰に手を当てがい消えていく。
「そちらもね」
男女が消えていった方を見て、そして煙の中で繰り広げられる仮面舞踏会に視線を移してため息を漏らす。
今まさに自分は妻の不貞行為の場にいるのだ。
(やはりか……)
天を仰げば、煙たい天井で屋根は鮮明に見えない。
巷で逸る貴族のお遊び。ここではそれが開かれている。残念ながら見た感じでは、このようなパブを店じまいして開くあたり誰かが始めた真似事だろう。しかし、いくら真似事であろうと、こんな娼婦や放蕩物が来る場所に妻がいるという事はそういう事だ。
結婚してまだ一年、騎士精神が抜けぬルーカスは、屋敷でおとなしくしていることができなかった。妻を置いて馬で視察へ出かける事が多く寂しい思いをさせてしまっていたのだろう。
だが、それとこれとは別だ。いくらカトリーヌが刺激を求めているとはいえ、このような危ない場所に置いておくわけにはいかない。
ルーカスはもう一度見渡し妻を探す。
(髪の色は……どのようなものであっただろうか)
ハッキリと思い出すことができない妻の姿。まるで本来の姿も仮面をつけているかのように思い出すことができない。しかしそんなルーカスの鼻が妻を確認する。その匂いはわざわざ彼女の為に南の国から取り寄せた香水だった。野生児のようにスンスンと匂いを辿れば、今まさにパブの隅で男と熱い抱擁を交わす女がいた。キスをしてしまうくらいの距離で何かを囁きあい、奥へと消えていこうとする。その一瞬見えた髪色がルーカスの記憶を刺激した。狙いをつけ二人の元へ向かうが、間一髪間に合わず、奥へと消えて行ってしまう。
一息おいて開けた扉の先には、パブの煙から解放された暗い廊下が広がり…
「一人は無理だぜ?」
と、用心深く見張りまでいた。それにただの見張りではないだろう。
「通してもらうのは?」
「無理だ。まっ、金次第だけどな」
ポケットから革袋を出す。
「いくらだ」
「何だい兄さん、覗きの趣味でもあるのか?」
と、クツクツ笑いながら冷やかしてくる男だったが、ちゃっかり手だけは出していた。
「金貨二枚だ」
(ぼったくりめ)
普段ならそうでもないが今はかなりの大金だ。こんな事になるとは思っていなかった為、直ぐには用意できない。
この男をどうにか力技で突破しようかと考えているその時だった。
「相手がいれば問題ないだろう?」
背後から声がして振り向くと、自分より少し背の高い男がいた。仮面は珍しく、片目が割れている。
「別に男同士でもいいぜ。そういう趣向の奴もいるからな。銀貨一枚だ」
どちらにしても金は取られるようだ。むしろこれが運営費に充てられているのだろう。
「問題ない」
革袋から銀貨一枚を渡し、背後の男と暗い廊下を進む。
パブの見た目はレンガ造りだったが、奥は昔の木造のままで、建て付けの悪いドアから熱を帯びた声がする。できれば妻の部屋を探りたい所だったがどこにいるか全く分からない。
それに謎の男が後ろからついてきている。
「お、おい」
男が鍵のかかっていない部屋にルーカスを連れ込む。中は真っ暗で方角的に月明りですら少ししか入り込んでこない。その微かな光で確認できるのは部屋にはお粗末なベッドだけが置いてあり、隅に使いかけの半分溶けたローソクと受け皿だけが転がっていた。それを拾い、懐から何かを出した男が作業をしだす。カッカッと音がしたかと思うと蝋燭に火が灯った。
それを床に置き、男はルーカスと対峙する。
「助かった、礼を言う」
「礼など不要です」
低い声だ。しかし敵意は感じない。
「助けてもらって申し訳ないが、俺には男とする趣味はない。それに人を探している」
「お手伝いを?」
妙に献身的な男に警戒する。
「何故だ?」
「何が?」
「何故そこまでしてくれる。金か」
「いえ。あなたこそ誰を探しておいでか」
「…答える必要はない」
踵を返し部屋を去ろうと扉に向かった瞬間、不覚にも腰に手を回され、グッと距離が近くなる。無理矢理振り向かされた顔と身体が男の姿を確認する。仮面から覗く蝋燭の炎に照らされた碧眼は美しく、触れる胸は逞しかった。髪色だけは分からなかったが明るい色ではないだろう。
「……」
見とれていると、男に顎を取られ、その手の親指がルーカスの下唇をスーっと撫でる。
「殺して差し上げましょうか?」
そう言い放つ男に危機感を募らせなかったのは、それが自分に向けられている物ではないと殺気から感じ取ったからだった。
「あなたの探している人を」
「……」
不貞をはたらいている妻、普通なら恨み、憎しみ、身を焦がす思いだろう。しかし、そんな気持ちは毛頭なかった。
ルーカスがカトリーヌに抱く気持ちは初めて会った時から変わらない。主の息女に対する、騎士の宮廷的愛だけだった。それは騎士ならば誰もが持っていているものだ。ある種の忠誠心的なもので、決してそこに淡い気持ちなどない。
だが、火薬の発達で騎士が没落しだしたあの時代、それが珍しかったのか、それを愛だと勘違いしたカトリーヌはルーカスを愛してしまったのだ。そしてルーカスは主からの「娘とどうか?」という言葉に主従として逆らう必要性を感じずに快諾した。
「結構だ。憎いわけではない」
「では、なぜこんなところにいらっしゃるので」
「一種の擁護的なものだ」
「愛はないと?」
どこまでルーカスの行動を把握しているのだろうか、まるで妻を探しているのを知っているような口ぶりだ。
「ない」
ハッキリと言い放った。そこに嘘はない。
「そうですか」
そして下唇から指は離れていき
「んっ」
男の唇が重なっていた。
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
婚約破棄したら隊長(♂)に愛をささやかれました
ヒンメル
BL
フロナディア王国デルヴィーニュ公爵家嫡男ライオネル・デルヴィーニュ。
愛しの恋人(♀)と婚約するため、親に決められた婚約を破棄しようとしたら、荒くれ者の集まる北の砦へ一年間行かされることに……。そこで人生を変える出会いが訪れる。
*****************
「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく(https://www.alphapolis.co.jp/novel/221439569/703283996)」の番外編です。ライオネルと北の砦の隊長の後日談ですが、BL色が強くなる予定のため独立させてます。単体でも分かるように書いたつもりですが、本編を読んでいただいた方がわかりやすいと思います。
※「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく」の他の番外編よりBL色が強い話になりました(特に第八話)ので、苦手な方は回避してください。
※完結済にした後も読んでいただいてありがとうございます。
評価やブックマーク登録をして頂けて嬉しいです。
※小説家になろう様でも公開中です。
悪辣と花煙り――悪役令嬢の従者が大嫌いな騎士様に喰われる話――
ロ
BL
「ずっと前から、おまえが好きなんだ」
と、俺を容赦なく犯している男は、互いに互いを嫌い合っている(筈の)騎士様で――――。
「悪役令嬢」に仕えている性悪で悪辣な従者が、「没落エンド」とやらを回避しようと、裏で暗躍していたら、大嫌いな騎士様に見つかってしまった。双方の利益のために手を組んだものの、嫌いなことに変わりはないので、うっかり煽ってやったら、何故かがっつり喰われてしまった話。
※ムーンライトノベルズでも公開しています(https://novel18.syosetu.com/n4448gl/)
侯爵様の愛人ですが、その息子にも愛されてます
muku
BL
魔術師フィアリスは、地底の迷宮から湧き続ける魔物を倒す使命を担っているリトスロード侯爵家に雇われている。
仕事は魔物の駆除と、侯爵家三男エヴァンの家庭教師。
成人したエヴァンから突然恋心を告げられたフィアリスは、大いに戸惑うことになる。
何故ならフィアリスは、エヴァンの父とただならぬ関係にあったのだった。
汚れた自分には愛される価値がないと思いこむ美しい魔術師の青年と、そんな師を一心に愛し続ける弟子の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる