有機庭園

九時木

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1-1 有機物への道

2. 20号鉢

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 ポトスの茎はぐんぐん伸びた。
 見た目はまるで植物の噴水のようだった。
 今の鉢ではあまりにも窮屈そうに見えたので、俺は通販で新しい鉢を探すことにした。


 通販で商品を漁っていると、巨大な鉢が見つかった。
 それは直径60センチの20号鉢だった。
 土の量は80リットルと、観葉植物用の10リットルの1袋が8袋も必要だった。
 また、水やりには4リットルの水が必要だった。
 土替えと水やりを考えると、どう考えても手間のかかるサイズの鉢だった。
 しかし、俺はそれを気に入った。材質も木材と、インテリアとして飾るには非常に魅力的だった。
 そんなわけで、俺は木製の20号鉢を買うことにした。


 数日後、鉢が巨大なダンボールに包まれたまま届いた。
 俺は早速植え替えをし、ポトスにたっぷり水をやった。
 20号の鉢に収まったポトスは一回り小さく見えた。
 何となく物悲しい姿に映ったが、俺はこれからの成長に期待し、ポトスの前で手を組んだ。


 サトイモ科のポトスは、どうやら上へと伸びる性質があるようだ。
 ポトスは支柱を伝い、あっという間に頂点に達してしまった。
 背丈の半分まで伸びてきたところで、俺はいよいよその植物がいずれ自分の背を超えるかもしれないと予想するようになった。
 俺は天然繊維の支柱を買い足し、次々と繋ぎ合わせた。
 ポトスは支柱を追い越すようにして、上へ上へと成長していった。


 徒競走のような日々が流れた。
 帰宅後、俺は2リットルのペットボトルを2回鉢にひっくり返し、水やりをした。
 ポトスはあっという間に水分を吸い取り、土をからからに乾かした。
 ポトスは室内で伸びに伸び、天井へとまっすぐに向かった。
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