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RPG part1
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今日発売したRPGゲームを早速買ってみた。
新店オープンで、定価7800円のソフトが大特価で2800円だったのはお買い得だ。
タイトルは、『勇者サポート』だ。
もちろん、カッコ悪い。
でも、大手のゲーム会社サンステックから発売されてるんだから、きっと良いゲームなんだと思う。
おっ!
緑色の鎧に白いマント姿か。ちょっと今までにない色の勇者じゃないか?
武器は、蛍光灯か。
力一杯に敵を殴ったら、高確率で武器の方が一方的に砕け散るパターンだな。そして、思った以上に相手にダメージが与えられない気がする。
スタート時点での武器なんて、弱いのは定番だけど、それは仕方がないか。
おっ!最初から道具袋に何か入ってるぞ。
毒薬か。
相手に飲ませるのか?
詳細情報があるぞ。
そうか、これは自殺用の毒薬なんだ。
勝てないなと思ったら、それを飲んで手っ取り早く自殺を図るという、生々しい配慮な訳だ。
リアリティ追求のRPGとは、さすが大作というところか。これはいきなり期待大だな。
勇者が城の王様に呼ばれたぞ?
勇者の家から城が近いな。
家から出て王様の謁見まで5秒位しかかからないのは時短でありがたいな。
見張りの兵も2人位しかいないから、スムーズに行けるな。
おっ!王様だ。
謁見の間に1人でいて大丈夫か?
なになに?
世界で悪さをしている魔王を倒せ、そういう事か。
魔王の特徴は、目が2つあって、鼻は1つ、口は1つあるそうだ。だけど、髪は生えていないらしい。街中で普通に歩かれたら見分けがつかない可能性があるから、普段から気をつけないといけないな。
城に来るまでにそんな風貌の人と何人かすれ違った様な気がするが、その中に魔王がいたかも知れないと思うと、ゾッとするな。
まだレベル1だし、武器は蛍光灯しか持っていないからな。
よし、まずは外でレベル上げだ!
…。
意外と世界は平和なんだな。
敵が全く現れない。
たまに、女子供と遭遇したとか出るだけだ。さすがに持ってる蛍光灯でいきなりぶっ叩いたら、俺の方が魔王確定だ。それはできない。
…。
おっ!禿げたじいちゃんと遭遇したぞ。これは魔王の特徴とかなり類似してるんじゃないのか?
惜しい!目が2つじゃなくて、3つだった。これは魔王じゃないな。
よし。
でも、よく考えたら、目が3つは普通に化け物だろう。
取り敢えず、蛍光灯でぶっ叩いておくか。
パキィィンッ!
案の定、折れて砕けたぞ。
2ダメージ。
あ、逃走した。
そして、お金を落としていったぞ。
『年金50ゴールド手に入れた』
なんて嫌な表示の仕方なんだ。後味悪く、そのまま交番に届けたい気分だ。
この金を使って宿を取ったり、新しい装備を揃えようなんて気にならないぞ。
テロリロリーン!
お?レベルが上がったのか?
『力が0上がった』
『知力が0下がった』
『HPが0回復した』
現状維持の報告を、わざわざ音ありで知らせてくれた訳だ?
ありがた迷惑甚だしいな。たまにこんなカットが入ってくると、ゲーム進行に支障が出てくる。
少しだけ、このゲーム止めたくなってきたぞ。
しかし、先ほどの戦い(?)で武器の蛍光灯が砕けたから、替わりを買わないと。先ほどのじいちゃんが落とした年金を使って新しい武器を買うしかないのか。
道徳心を無くすのに持ってこいのゲームな気がするが、気にしちゃダメという事か。
よし、武器屋に行こう。
『武器屋のオヤジはニヤニヤしている』
何だ、このオヤジは?
『価格高騰を唱えてきた』
これは、魔法か??
武器の品揃えは豊富だが、これは買うべきなのか?
どうする、俺!?
続く
新店オープンで、定価7800円のソフトが大特価で2800円だったのはお買い得だ。
タイトルは、『勇者サポート』だ。
もちろん、カッコ悪い。
でも、大手のゲーム会社サンステックから発売されてるんだから、きっと良いゲームなんだと思う。
おっ!
緑色の鎧に白いマント姿か。ちょっと今までにない色の勇者じゃないか?
武器は、蛍光灯か。
力一杯に敵を殴ったら、高確率で武器の方が一方的に砕け散るパターンだな。そして、思った以上に相手にダメージが与えられない気がする。
スタート時点での武器なんて、弱いのは定番だけど、それは仕方がないか。
おっ!最初から道具袋に何か入ってるぞ。
毒薬か。
相手に飲ませるのか?
詳細情報があるぞ。
そうか、これは自殺用の毒薬なんだ。
勝てないなと思ったら、それを飲んで手っ取り早く自殺を図るという、生々しい配慮な訳だ。
リアリティ追求のRPGとは、さすが大作というところか。これはいきなり期待大だな。
勇者が城の王様に呼ばれたぞ?
勇者の家から城が近いな。
家から出て王様の謁見まで5秒位しかかからないのは時短でありがたいな。
見張りの兵も2人位しかいないから、スムーズに行けるな。
おっ!王様だ。
謁見の間に1人でいて大丈夫か?
なになに?
世界で悪さをしている魔王を倒せ、そういう事か。
魔王の特徴は、目が2つあって、鼻は1つ、口は1つあるそうだ。だけど、髪は生えていないらしい。街中で普通に歩かれたら見分けがつかない可能性があるから、普段から気をつけないといけないな。
城に来るまでにそんな風貌の人と何人かすれ違った様な気がするが、その中に魔王がいたかも知れないと思うと、ゾッとするな。
まだレベル1だし、武器は蛍光灯しか持っていないからな。
よし、まずは外でレベル上げだ!
…。
意外と世界は平和なんだな。
敵が全く現れない。
たまに、女子供と遭遇したとか出るだけだ。さすがに持ってる蛍光灯でいきなりぶっ叩いたら、俺の方が魔王確定だ。それはできない。
…。
おっ!禿げたじいちゃんと遭遇したぞ。これは魔王の特徴とかなり類似してるんじゃないのか?
惜しい!目が2つじゃなくて、3つだった。これは魔王じゃないな。
よし。
でも、よく考えたら、目が3つは普通に化け物だろう。
取り敢えず、蛍光灯でぶっ叩いておくか。
パキィィンッ!
案の定、折れて砕けたぞ。
2ダメージ。
あ、逃走した。
そして、お金を落としていったぞ。
『年金50ゴールド手に入れた』
なんて嫌な表示の仕方なんだ。後味悪く、そのまま交番に届けたい気分だ。
この金を使って宿を取ったり、新しい装備を揃えようなんて気にならないぞ。
テロリロリーン!
お?レベルが上がったのか?
『力が0上がった』
『知力が0下がった』
『HPが0回復した』
現状維持の報告を、わざわざ音ありで知らせてくれた訳だ?
ありがた迷惑甚だしいな。たまにこんなカットが入ってくると、ゲーム進行に支障が出てくる。
少しだけ、このゲーム止めたくなってきたぞ。
しかし、先ほどの戦い(?)で武器の蛍光灯が砕けたから、替わりを買わないと。先ほどのじいちゃんが落とした年金を使って新しい武器を買うしかないのか。
道徳心を無くすのに持ってこいのゲームな気がするが、気にしちゃダメという事か。
よし、武器屋に行こう。
『武器屋のオヤジはニヤニヤしている』
何だ、このオヤジは?
『価格高騰を唱えてきた』
これは、魔法か??
武器の品揃えは豊富だが、これは買うべきなのか?
どうする、俺!?
続く
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