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魔法少女

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こりゃたまげたわい。








あの少女の体からみなぎる魔力…。









魔術を覚える前からこの魔力というのなら、鍛えれば膨大な魔力となり、やがては大いなる魔法少女として、その名を轟かせる事になるかも知れん。











うむ。














集合住宅から、少し離れた薄暗い小道に入っていったぞい。











急いで後をつけねば!












はぁはぁ。












はぁはぁ。












速えぇわい、あの娘。












はぁはぁ。












むぁて、むぁて。













十字路を左に曲がったな、よし、加速じゃ!












タタタタ…!












「な、何ですか?」












「うぉおっ!」













十字路を曲がったところで少女が止まってたな。ふぅ、びっくりしたわい。













「…恐い。何ですか?ずっと、つけてませんか?」












「ふむ。お主の体からな、みなぎるものが…」











「…え?恐いっ!ヘンタイさんですか?」













「へ?」











漲るもの…。魔力とはっきり言っておいた方が良かったかの。漲る女性フェロモンの方は、小娘ごときがでるわけがないからの。そこは言っておくべきかの。













「勘違いするでない、お主ごときが色気づいても…」












「…え?何?ヘンタイさん…?」











偉大なる魔法使い、サーラーンと格調高く呼ばれた頃もあったというのに。ヘンタイさんとはの。ワシがもっと若かったら、最高の雷撃呪文で灰にしてやったところじゃが、まぁ良い。若さゆえ、じゃろう。












「お主は凄いぞ、その細い体からは信じられないくらいの、大きな…魔力があるんじゃ!!」
















「ま、魔力…??えぇっ!?もしかして、魔法少女ってやつだって、そう言いたいの?ヘンタイさん!」














ヘンタイさん…。その眉毛剃って、口の周りに移植して、強制的にジジイ顔にしてやろうかの…。まぁ、冗談じゃ!若さゆえよのう!











「魔力があるのかな…?」













「そうじゃ、そうなんじゃよ!そして、ワシは、潜在魔法少女を探し歩いている魔法使いなんじゃ。少女用の魔法服もちゃんと、持ってきておるわい!」













「僕、男ですけど…」














「あ、そう…」















『魔法少女』…完
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