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桃色文集
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「おい、女ぁ?この熊野山に一人でのこのこやって来て、どういうつもりだぁ?」
「クケケ、中々いい女じゃねぇか?」
「何だい、あんた達は!?これからおとっつぁんに大事な薬を届けなきゃ、なんねんだよ!じゃまぁぁ、すんな!」
「おい!俺ら、山嵐三兄弟相手に、随分と威勢がいいじゃねぇか!?オウ!何なら、この刀のサビに変えてやってもいいんだぞ?」
「ひぃぃ!や、やめておくれよ!」
「へへへ、じゃあ、わかってるな?」
「クケケ、大人しくしてろ」
「おい!いっぺんに相手しろや!?オウ!」
このままじゃ、やられてしまうよ!どうすれば…。
!?
その時、黒い着物姿の男が、目の前に現れた。脇に刀を差しているお侍さん!?私を助けてくれるの?
「何だぁ?お前!?邪魔する気じゃ、ないよなぁぁ!?」
「助けて!お侍さん!?このままじゃ、私…こいつらにやられてしまうべ!」
「…」
「おい!何か言えよ、オウ!」
「…さむりえ、まんがちょっぴや」
えっ!?
「…おい。菊次、あいつ、何て言ったんだ?」
「ソムリエ、漫画ちょっと読ませて、とかなんとか」
「いつの時代だ、テメェ!?ボケてんじゃねぇぞ。菊次、鎌倉時代だぞ、しっかりしろ!あいつは、何て言ったんだ?」
「あれ、まさか海の向こうの国の奴が話す、マタンゴって言葉じゃないか?」
「マタンゴ??聞いた事ねぇぞ。三太、多分よ、そりゃ、英語ってヤツじゃねぇのか?」
「クケケ、政兄ぃ、そりゃねぇわ!」
「おい。それこそ、聞いた事ないな。政兄」
「何だ、俺が間違ってるみてぇな雰囲気だな。まぁいいや。おい!テメェ!!俺達と、やるつもりじゃ、ねぇだろうな!?」
「まぬけんた、だだもれふふふめろんにゃ?」
「…菊次。次は何て?」
「間抜け野郎、漏れちゃったじゃねぇか。残りは、メロンにすりゃいいのか?ニャン、ニャン…」
「…何、威張って漏らしてんだ?あいつ。残りは、貴重なメロンにするだと?最後のニャン、ニャンの意味が全くわからねぇ!」
「おい。要するに、何か俺達を馬鹿にすることわざか何かだろうよ」
「クケケ、殺せ、殺せ。そんな事言う奴は!」
「お侍さん、助けて!」
「くけ。なまんちょ。むくぬけもはのはどるるやろ」
え?何?私の事、犯すとか言ってる様に聞こえるのは、私が頭の中、桃色に染まっているせい?私の味方という事で、正しいのかしら?そこは、確認しとくべきだわ。
「お侍さーーーん!!」
私がお侍さんの近くに寄ろうとしたら、少しびくっとして、今、刀を抜こうとしたわね?もしかして、私が敵??このお侍さんの方言がきつ過ぎて、いまいち敵味方がはっきりしないわ。
「ななめふぬぬ、えへえら、おうま」
私を舐め回して、お馬にしてどうとか…言ったのかしら??いえ、気のせいね。昨日、おとっつぁんが寝ている時に、布団の下に隠してあった桃色文集を読んだツケが回ってきたわね。まわりの人が言う言葉の脳内変換が、全て桃色に染まりそうだわ。
「おい!それじゃ、俺が相手だ。オウ!」
「さむさ、ちちじけんじゃろ?」
「何、訳わからねぇ、事ばかり…!?」
「ふふ、我が二天一流の剣理、継承できるかどうか、試してやろうかや?」
「うっ!?三太、止めろ!!こいつ、とんでもねぇ剣豪かも知れねぇ!」
「まともに喋れるんなら、最初から、喋ってくれ…オウ!」
今のうちに薬を持って帰って、おとっつぁんに飲ませてやんねぇと。その後、私は桃色文集の続きを、読むわ!
『桃色文集』…完
「クケケ、中々いい女じゃねぇか?」
「何だい、あんた達は!?これからおとっつぁんに大事な薬を届けなきゃ、なんねんだよ!じゃまぁぁ、すんな!」
「おい!俺ら、山嵐三兄弟相手に、随分と威勢がいいじゃねぇか!?オウ!何なら、この刀のサビに変えてやってもいいんだぞ?」
「ひぃぃ!や、やめておくれよ!」
「へへへ、じゃあ、わかってるな?」
「クケケ、大人しくしてろ」
「おい!いっぺんに相手しろや!?オウ!」
このままじゃ、やられてしまうよ!どうすれば…。
!?
その時、黒い着物姿の男が、目の前に現れた。脇に刀を差しているお侍さん!?私を助けてくれるの?
「何だぁ?お前!?邪魔する気じゃ、ないよなぁぁ!?」
「助けて!お侍さん!?このままじゃ、私…こいつらにやられてしまうべ!」
「…」
「おい!何か言えよ、オウ!」
「…さむりえ、まんがちょっぴや」
えっ!?
「…おい。菊次、あいつ、何て言ったんだ?」
「ソムリエ、漫画ちょっと読ませて、とかなんとか」
「いつの時代だ、テメェ!?ボケてんじゃねぇぞ。菊次、鎌倉時代だぞ、しっかりしろ!あいつは、何て言ったんだ?」
「あれ、まさか海の向こうの国の奴が話す、マタンゴって言葉じゃないか?」
「マタンゴ??聞いた事ねぇぞ。三太、多分よ、そりゃ、英語ってヤツじゃねぇのか?」
「クケケ、政兄ぃ、そりゃねぇわ!」
「おい。それこそ、聞いた事ないな。政兄」
「何だ、俺が間違ってるみてぇな雰囲気だな。まぁいいや。おい!テメェ!!俺達と、やるつもりじゃ、ねぇだろうな!?」
「まぬけんた、だだもれふふふめろんにゃ?」
「…菊次。次は何て?」
「間抜け野郎、漏れちゃったじゃねぇか。残りは、メロンにすりゃいいのか?ニャン、ニャン…」
「…何、威張って漏らしてんだ?あいつ。残りは、貴重なメロンにするだと?最後のニャン、ニャンの意味が全くわからねぇ!」
「おい。要するに、何か俺達を馬鹿にすることわざか何かだろうよ」
「クケケ、殺せ、殺せ。そんな事言う奴は!」
「お侍さん、助けて!」
「くけ。なまんちょ。むくぬけもはのはどるるやろ」
え?何?私の事、犯すとか言ってる様に聞こえるのは、私が頭の中、桃色に染まっているせい?私の味方という事で、正しいのかしら?そこは、確認しとくべきだわ。
「お侍さーーーん!!」
私がお侍さんの近くに寄ろうとしたら、少しびくっとして、今、刀を抜こうとしたわね?もしかして、私が敵??このお侍さんの方言がきつ過ぎて、いまいち敵味方がはっきりしないわ。
「ななめふぬぬ、えへえら、おうま」
私を舐め回して、お馬にしてどうとか…言ったのかしら??いえ、気のせいね。昨日、おとっつぁんが寝ている時に、布団の下に隠してあった桃色文集を読んだツケが回ってきたわね。まわりの人が言う言葉の脳内変換が、全て桃色に染まりそうだわ。
「おい!それじゃ、俺が相手だ。オウ!」
「さむさ、ちちじけんじゃろ?」
「何、訳わからねぇ、事ばかり…!?」
「ふふ、我が二天一流の剣理、継承できるかどうか、試してやろうかや?」
「うっ!?三太、止めろ!!こいつ、とんでもねぇ剣豪かも知れねぇ!」
「まともに喋れるんなら、最初から、喋ってくれ…オウ!」
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